裃の知事が手をふる夏祭り
季語 夏祭り 祭の傍題。古くから、四月中の酉の日に行われる京都の加茂神社の加茂祭を単に「祭」とよぶが、連句俳諧ではこの祭り以外の夏の祭りも「祭」とよび、春祭・秋祭と区別している。春や秋の祭りは農作物豊穣の祈願や感謝のためのものが殆どだが、夏の祭りは疫病や水害その他の厄災からの加護わ祈るものが多い。祭りといえば神輿の渡御と山車やだんじりの巡行が目立つが、神輿や山車は祭神の出御のために行うもの。イベントや商店街の催し物などを祭りとよぶ所が増えたが、当然のことながらこれらは季語とはならない。
例句 近道をくるは地の子ら夏祭り 中村勝臣