柊家旅館 (京都府/京都) [全21室]
柊家旅館 (京都府/京都) [全21室]
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文政元年(1818年)創業の柊家は創業以来、京都を訪れる人々に、やすらぎの時をお過ごしいただきたいと、今も昔も変わらないおもてなしの心を大切にしております。
木造二階建て数奇屋造りの本館21室と2006年2月に完成した新館7室の和風旅館です
。ほとんどのお部屋からは緑豊かな坪庭をご覧いただけ、目と舌で味わえる京懐石と共に柊家の伝統が息づいています。
柊家は、文政年間に創業され、「来者如歸」のこころに則り、ゆかしさと落ちつきのなかに静かな明るさを加味し、古都の旅情を満喫いただけますよう気を配っております。
京都駅より十分ほど、市の中心部にありながらも、閑静を旨とする当館は、政府登録国際観光旅館として、近代設備を整えております。
ご家族との旅、新婚旅行、商用に、またご歓談のひとときにご利用いただきますよう、お願い申し上げます。 なお駐車場は完備しております。
京都ではいつも柊家に泊まって、あの柊の葉の模様の夜具にもなじみが深い。
京に着いた夜、染分けのやはらかい柊模様の掛蒲団に、女中さんが白い清潔なおほいをかけるのを見てゐると、なじみの宿に安心する。
遠い旅の歸りに京へ立寄った時はなほさらである。
柊の模様は夜具やゆかたばかりでなく、湯呑や飯茶碗などの瀬戸物にも、みだれ箱や屑入れなどにも、ついてゐるのだが、その柊は目立たない。
またそれらの調度は、十年、二十年、戦時も戦後も変らない。
ずいぶん多く用意してあったとみへる。この目立たないことと変らないことは、古い都の柊家のいいところだ。昔から格はあっても、ものものしくはなかった。
京都は昔から宿屋がよくて、旅客を親しく落ちつかせたものだが、それも変りつつある。
柊家の万事控目が珍しく思へるほどだ。
京のしぐれのころ、また梅雨どきにも、柊家に座って雨を見たり聞いたりしてゐると、なつかしい日本の静けさがある。
私の家内なども柊家の清潔な槇の木目の湯船をよくなつかしがる。
わたしは旅が好きだし、宿屋で書きものをする慣はしだが、柊家ほど思ひ出の多い宿はない。
(ありし日の川端康成さん寄稿分より)