水野広徳は海軍軍人で、第一次世界大戦のときに私費で欧州を視察、ロンドン空襲を経験したり、戦場跡や戦後社会の惨事を目の当たりにしたりして、軍備撤廃を主張するまでに転向した人物である。退役後はジャーナリストとなり、ワシントン軍縮条約など軍縮に賛成する論陣を張っている。その水野は現役のとき「G.A.バラード提督著『日本海上政権史論』について」という論文を書いている。「バラードは、島国である日本を攻めるには、日本の三倍もの兵力が必要である。日本は四面を深い海に囲まれているので潜水艦で防衛するのに適している。…(中略)…大型の軍艦は南洋方面の通商路保護のためには必要であろうが、その艦隊の規模は経済力とのかね合いで決められるべきであると結論している」(関英次著「日英同盟 日本外交の栄光と凋落」:学研)。
米国に見捨てられないように集団的安全保障が必要だという人もいるが、その前に自国をどのように防衛するかを考えたほうが良いのではないか?もちろん、日本の財政状態とのかね合いを考えてであるが。
参考文献:「クイズ『坂の上の雲』>「秋山真之」を超えた『忘れられた海軍大佐の戦略家』水野広徳とは何者じゃ」 前坂俊之(静岡県立大学名誉教授)公式HP
http://maesaka-toshiyuki.com/detail?id=297/
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