投資家の目線

投資家の目線348(東大の話題)

 秋入学を検討するなど、東京大学が話題になっている。代々木ゼミナールのHPのデータより(一部は同社資料より計算)、2011年の東大合格者の33.8%が東京出身、関東全体で52.1%になる。名古屋大学の東海地区の比率69.9%や九州大学の九州地区の比率75.1%ほどではないが、地元出身者の比率は北海道大学の道内占有率49.4%(前期日程)より高く、けっこう関東ローカル色が強い(京都大学は近畿地区の比率が55.5%)。

 九州大学の調査によれば、九大合格者の多い高校で東大、京大、阪大という難関校への合格者割合が上昇してきており、従来九大に進学していた成績上位層が難関校へ進学した結果と推測されている。この点からは東大は最高学府と言えるのだろう。

九州大学の「教育の質」確保のための入り口調査について

 しかし、例えば北陸3県では教育費が減少しており、進学も「地元志向が強まっている可能性がある」(2012/1/19日本経済新聞 地方経済面 北陸)と推測されている。仕送り額も減少しているようだし、地方から志望者が集まらないようになったら、東大は国民からこれからも日本の最高学府として認められるのだろうか?

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・2月7日、陸山会事件に絡み東京地検が公文書照会を拒否した。検察幹部が「必要な証拠類は(検察官役の)指定弁護士に渡してあり、指定弁護士が開示すべきもの。開示を拒否したわけではない」と主張したそうだ(2012/2/8日本経済新聞朝刊)。起訴に必要でない証拠類に検察側によっぽど都合の悪い資料でもあるのだろうか?検察の裏金を告発した三井環元大阪高検公安部長も残記録(検察が証拠捷出しなかった調書)の全面開示が必要と言われていた。
 以下の記事によれば、特捜部から検察審査会に送られなかった資料には、水谷建設以外のゼネコンは「小沢氏に裏金を渡したことはない」と供述した調書の類が70点もあったという。

「小沢氏には裏ガネ渡さず」′汾Rに送付されなかった報告書70点も(田中龍作ジャーナル)

 小沢一郎衆議院議員は、日米安保には第7艦隊だけで十分だという発言をしていた。かつて芦田均首相は似たような有事駐留を主張していたが、昭電疑獄事件で失脚した。在日米軍問題に触れようとした政治家は検察から睨まれるようだ。

 2012/2/7の沖縄タイムスは、「米海軍トップのグリナート作戦部長は4日(現地時間)、大西洋上で記者団に対し、豪州にローテーション配備される海兵隊部隊が、揚陸艦と行動する空陸任務部隊(MAGTF)の一つ、海兵遠征部隊(MEU)になる可能性に言及した。間接的な表現ながら、米海兵隊で唯一、米国外に常時前方展開している緊急即応部隊の第31海兵遠征部隊(うるま市、31MEU)が豪州に移駐する可能性を軍当局者として初めて示したことになる」と伝えている。米海軍関係者向けのネイビー・タイムズ(電子版)からの情報だ。
 また同紙には「従来のグアム移転計画では、沖縄から移転する約8千人の中に31MEUは含まれていなかった。作戦行動時には米軍普天間飛行場所属ヘリの半数前後が組み込まれる31MEUの豪州移転が実現すれば、普天間飛行場そのものの必要性も大きく低下することになる。豪州へのMEU配備検討は、米政府の辺野古移設断念方針とあわせ普天間問題の今後にも大きな影響を与えそうだ」ともある。未だに普天間固定化などという記事を書いている本土の新聞にとっては不都合な事実なのだろう。
 2012/2/10日本経済新聞夕刊は、9日の公聴会で海兵隊基地の嘉手納統合案を提案しているレビン米上院軍事委員会委員長(民主)が、「『在日米軍や在韓米軍の再編計画について「永続的な長期にわたる大規模な部隊の駐留を念頭に置いた古い考え方だ」』と述べ、抜本見直しが必要との考えを強調した」と報じている。議会は、アメリカ合衆国伝統のオフショアバランシング(地域外から均衡を図る政策、「この戦略においては、米国は自国の利益が直接危機に晒され、地域の国々では問題を解決できないような場合においてのみ、軍隊、とくに地上部隊を直接派遣することになる」ミシャイマー、ウォルト著、副島隆彦訳「イスラエル・ロビーとアメリカの外交政策Ⅱ」 講談社)への戦略転換を図っているように見える。


・EUはギリシャの追加支援のために歳出削減などの3条件を出し、一部のギリシャの政治家から反発を買っている。他国が1国家の主権に制限をつけるとは、主権の共有化のひとつの形といえるように思う。


・TPP関連の話題。
「政府が環太平洋経済連携協定(TPP)への交渉参加を決めたことで、著作権のルールが変わる可能性が出てきた」と報道されている(2012/2/4日本経済新聞朝刊)。コミケ等への影響が懸念されていた。


・2月11日代々木公園から二方面に分かれて出発した脱原発パレードは、最後のグループが出発するまで1時間ぐらいかかった。昨年よりは少ないが、主催者発表で1万2千人。
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