投資家の目線

投資家の目線381(安倍総裁誕生)

 結局、自民党総裁には安倍晋三元首相が就任した。安倍氏はアーミテージ、ナイ、春原の「日米同盟vs. 中国、北朝鮮」(文春新書)で、アーミテージ氏が「安倍さんは自立志向が強いでしょう。しかし、同時に敏感な人物であり、日本が望むものが自立しても得られないことがわかっていた。日本にとって次善の策は日米同盟の枠内でより強くなることです。それが安倍氏の目指すところでもあったと私は思います。恐らく、前原(誠司外相)氏もそうでしょう」と言っており、同氏の覚えがめでたいのだろう。

 菅沼光弘元公安調査庁調査第二部長が著書「この国の不都合な真実」で、『アメリカに梯子を外された安倍首相・・・(略)・・・最近、ブッシュ政権の国務長官だったコンドリーザ・ライスが回顧録を出しましたが、そのなかで北朝鮮に対する日本政府の対応を痛烈に非難しています。ライス国務長官は、当時のチェイニー副大統領などの強硬派の意見を退けて、ブッシュ大統領に北朝鮮との話し合い路線を進めていたからです。アメリカは「テロ支援国家」の名簿に入れていた北朝鮮を、名簿から外す方向で考えていたのです』と書いている。今度は前回のことを踏まえて、お腹が痛くならないように、アメリカの政策転換があってもそれに従順に従うのだろうか?

 ただ、アーミテージ氏は2006年にCIAの工作員の身元をばらしたと報道された人物である。その行為は米国の国益を害したと言え、そのような人物が現在米国内でどれほどの発言力があるのかは疑問である。


 マイケル・グリーンCSIS顧問が韓国紙中央日報で「韓日が争えばアジアでの米国の利益が打撃を受けることになる。 ワシントンでは日本または韓国、または両国に圧力を加える方法について話し合われている」(2012/9/26【中央時評】韓日関係が悪化すれば韓日米すべてに損失)と書いている。日韓両国は所詮米国の利益のためのコマですか?まあ、彼は米国人ですから米国の利益を最優先するのは当然ですけどね・・・。

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・ニューズ・ウィーク日本版2012年10月3日号で、ニーアル・ファーガソン(ハーバード大学歴史学部教授)が「史料からは尖閣諸島は中国・清王朝の領土だったが、1895年に日本に併合されたことになっている(日清戦争)」、ブライアン・クライン(元国務省中国経済担当官)が尖閣諸島について「日本は日清戦争に勝った1895年に、これらの島を取得した」と書いている。米国人は、尖閣諸島を日清戦争の戦利品と考えているのか?カイロ宣言の「満洲,台湾及膨湖島ノ如キ日本国ガ清国人ヨリ盗取シタル一切ノ地域ヲ中華民国ニ返還スルコトニ在リ」に引っかからないようにするためには、尖閣諸島が日清戦争の戦利品でないことを訴えていくのが先ではないか?
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