西洋医学では、
・腸内に水分を引き寄せ、便を軟らかくすることを助ける薬
・腸のぜんどう運動を活発にしてあげる薬
・生薬処方の強い下剤などが処方されることが多くあります。
しかし、
薬を日常的に使いすぎると自身の腸の動きが悪くなり、
薬の量も増え続け、かなりの量を飲まないと
排便が困難になってしまうなんてことに・・・。
やはり、
薬に頼るだけではなく、便秘の根本的な原因を考え、
自分の体質にあった対策が必要ですよね。
まずは、生活習慣や食生活を見直し、
改善していくための方法を考えること。
ぜんどう運動とは、腸管の口側が収縮し、肛門側が弛緩し、
腸内の内容物を先へ押し出していく運動のこと。
主に腸の内容物を移動させる働きの運動のこと。
熱タイプ(燥熱内結)
実証タイプに多い。
便が乾燥して硬い、尿の色が濃い、赤ら顔、つねに暑がり、
お腹が張って痛みを伴うときがある。
口が乾く、口臭、舌の色が赤い、舌の苔が黄色く粘着質。
このタイプの人は、
体内に余分な熱が溜まり、腸内が潤い不足の状態になっています。
熱は水分を蒸発してしまい、腸内も乾燥し、
便に水分が行き届かずに硬くなり、出にくい状態に。
もともとパワーもあり、よく飲み、よく食べる人が多いのも特徴です。
気付かずに味の濃いものや脂っこいものなどを過剰に取る食生活を続けていると、
ますます悪化することにも。まずは自分の食生活を見直し、偏りがないかチェック。
そして、体内の熱を冷まし、腸の潤いを保てるように心がけてみましょう。
余分な熱を冷まして、腸を潤す食材、
例えばバナナ、アロエ、ゴボウ、キュウリなど。
ストレスタイプ(気滞不行・気秘)
実証タイプに多い。
スムーズに排便ができない、お腹が張る、頻繁にゲップをする、
ガスが多い、膨満感がある、食欲減少など。
体内の気が滞りがなく全身を流れていると、
腸も活発に動き自然な排便が行われます。
しかし、このタイプの人は、
ストレスなど自律神経の乱れから、気の流れが滞り、
スムーズに便が出ない状態に。
オーバーワークにより交感神経が優位な状態が続いたり、
旅行など環境が変わると便秘になりがちな人もこのタイプ。
まずは、ストレスを溜め込み過ぎないことです。
適度な運動など、リラックスした状態を作ることを普段から心がけ、
ストレスを上手く発散させる生活を続けてみましょう。
気の滞りを取り除く働きがある食品、例えば杏仁、紫蘇、陳皮、オリーなど。
血の不足タイプ。
便が乾燥している、顔色が青白い、肌にハリがない、髪にツヤがない、
動悸、めまい、目がかすむ、脱毛、若白髪、舌の色が淡いなど。
このタイプの人は、
潤い不足からコロコロと乾燥した便になり、
スムーズな排便ができなくなっている状態です。
血は体症状(虚証タイプに多い)
便意はあるがスムーズに排便ができない、
排便後に疲労感がある、便は硬くもなく軟らかくもない、
顔色はツヤなく白い、息切れ、冷えやすい、舌の色が淡い。
このタイプの人は、
気の不足により便を送り出しづらくなっている状態です。
気(バイタル・エネルギー)には、
身体を動かしたり、栄養を全身に巡らす作用があります。
そして、身体を温め体温を保つ作用など、
人間の生命維持活動にかかせない大切なものです。
これが不足すると、
腸の中に溜まっている便を外へとスムーズに送り出せなくなってしまいます。
また、この状態が続くと、胃腸も冷え、腸の働きが低下する要因にも。
対策としては、エネルギーの源になる気を補い、
しっかりと胃腸の働きを高めることが大切です。として
もともと虚弱体質の人や高齢者、病後の人に多くみられるので、
消化の良いレシピなどで少しづつ栄養を補給していきましょう。
補気食品として、気を補い、身体を温かめる食品に
ジャガイモ、カカオ、ニンニクの芽、胡椒、山椒の実など。
自分の便秘のタイプ、もしくは体質が少しみえてきましたか?
まずは、自分の体質を知ることからスタートで、
体質がわかったら、実践する生活習慣や食事もわかってきます。
慢性的な便秘は、肌荒れや食欲不振はもちろん、
放っておくと様々な病気のトラブルにも繋がります。
薬で出すのはある意味簡単です。
しかし、薬に頼りすぎると腸の動きが悪くなり、
のちのち大変なことになります。
日々の排便トラブルは、普段の暮らしから、養生は1日にしてならずです。
自分の体質に合わせた方法で少しづつでも養生トレーニングを始めていきましょう。
あなたのタイプに合わせた対策で便秘知らずの身体にしましょう。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます