実は今回の記事”四国スルメの如し”
つい先日、またまた今治での仕事が入ったものの
帰りのフェリーが連休前日で満室となり1日アイドリング日ができてしまったのを幸いと
念願の酷道439で京柱峠と徳島県側を踏破した時のことを書こうと思いながら
ついでにここ10年ほどの期間に訪れたことを思い返してみようとシリーズ化したもの。
いつもながら前置きが長くて本当にすみませんでした。
天邪鬼でいい加減な性格故に前々から計画して下調べした場所を訪れるより
そのときの閃きで動いてしまうのと
なんせ同じ道、知った道を走るのがどうにも我慢できない変わり者
今回もGoogle Mapsでジグザグな道を探しながら
行き当たりばったりを楽しんだ旅をご紹介させていただきますね。
11月2日 造船所での仕事を片付けて今治(波止浜)出発
愛媛から高知を縦断する主要な道は
四国中央市から高速E32で高知道(2009年4月、2017年5月、2022年11月踏破済)
西条から寒風山トンネルを抜けていの町経由で高知に出る国道194号線(2021年1月踏破済)
松山から久万高原を経由して須崎に抜ける国道33号線(2022年9月踏破済)
八幡浜から鬼北町を抜けて四万十に出る国道381号線(2017年5月踏破済)
松山から宇和島・愛南町・宿毛を抜ける国道56号線(2022年3月踏破済)
『同じ道は走りたくないし、やはり酷道だろ』
と地図を眺め、東温から峠越えして面河に抜ける酷道494号線を発見
以前バイクでガス欠した今治湯ノ浦ICからE76で小松JCTまで走り、下道の国道11号線(金毘羅街道)で”桜三里”を越え
東温に入ったところで左折
行く手を遮るような山々を眺めながら
『これからあの山を越えるんだろうなぁ』と期待に胸を膨らませ
景勝地らしい”白猪の滝”の標識に心惹かれたものの
釣瓶落としの季節のこと、真っ暗闇の中峠越えはしたくないなと
停まらず直進
やがて対向車との離合が面倒そうな道に変わり
グングンと高度を上げてゆくと
トイレと唐岬の滝の看板と
石鎚山岳輪道なる地図を発見
去年久万高原から面河渓、石鎚山スカイラインを抜けてUFOラインを走った道を含む
全長165キロ、高低差約1500mのルート
サイクリストって凄いなぁとただただ感心
一応、ほとんどガードレールがあるので恐怖心は湧きませんでしたが
約30分走行してこの高低差
ようやく酷道494号線の名所黒森峠に到着
峠を越えると久万高原となるため
険しい四国山地らしさはなくなり
1年2月前に走った面河渓から石鎚スカイラインとの分岐に出て
この日一番の楽しみにしていた酷道494号線での県境越えを目指して左折
いかにも中央構造線沿いの山深い道を進んでゆくと
そこそこ立派な境野隧道に到着
無事高知県側に出たのですが・・・
撮影するゆとりなく通過してしまいましたが
崩落したばかりの路肩が崩れた道があったり
人里離れた秘境感たっぷりの道が続き
沢を眺めては仁淀川の源流のひとつなんだろうなぁと
プチ感動
この辺り、家があるだけで驚愕してたのに
更に奥にも集落がありそうな標識をみつけて目が点
平家の落ち武者の隠れ里なのかなぁ と妄想がやみませんでした。
ただ、この酷道494号線、別名”松山街道” ”土佐街道”の名称があり
古くから使われてる土佐と松山を結ぶ道みたいです。
この辺りでは土居川と呼ばれる仁淀川の支流のひとつ
崖の上にある道路から谷底を見下ろしてようやく川がみえるような場所
崖の上を走る狭い道が続き途中でコミュニティバスらしきワゴン車とすれ違いましたが
地元では重宝されてるだろうなぁ
ここ↓は椿山との分岐点
またいつか椿山集落を訪れてみたい欲求が(笑)
(元廃村で、いまはたった一人の住人がいるそうです)
その先は川幅も広くなり突然人口の密集した岩丸・池川となり
ここが仁淀川町の中心
実はこの辺りで日没となり
黒森峠前にスマホで下調べしておいた
車中泊のできる越知の宮の前公園を目指してひた走り
現地確認してから近くのスーパーマーケットで食材を仕込んで
車中で晩餐(18:30)
19:00前にはすっかりできあがり(笑)
エアマットを敷いて毛布を被って就寝
早寝しすぎて夜明け前に何度も目覚めましたが
することもないので夜明けを待って
かわの駅(道の駅)に行ってトイレを済ませ
施設見学してから
(Snow Peakが隣接していて、事前予約しておけば宿泊施設も利用できるようでした)
どこかで朝風呂入れないかなぁ?と探したものの
近隣には早朝から入れる銭湯がなく
代わりに仁淀川沿いのキャンプ場にコインシャワーがあるのを見つけ
途中の沈下橋と仁淀川の清流を眺めながら移動
(浅尾沈下橋)
(片岡沈下橋)
黒瀬キャンプ場に到着
到着後、100円玉がひとつしかないことに気づき
離れた場所の自販機で飲物を買いがてら小銭を作ってシャワーを浴びましたが
気持ち良かった~
この時点で時刻は09:00
この日のお昼はひばり食堂でカツ丼と決めていたので
寒風山トンネル方向のR194を北上し、”633美の里”と”土佐さめうら”の道の駅に立ち寄りながら
時間調整するも連休の行楽客で賑わっていてインフルエンザの感染を恐れ
やむなく大豊町に向かったため09:35にひばり食堂に到着
することもないし、まだ開店時刻まで2時間あるけどそんじゃあ先頭で待つかと
メニューを眺めると、去年より100円値上げしました。
まあ、諸物価の高騰が続く昨今のこと 仕方ないですよね。
結局、2番目の人が並んだのが10:30
その後はドンドン増えだして ↓こちらは開店15分前の11:15の様子
たぶんお休みの日にお手伝いしている青年が手慣れた様子で
行列の順番にテキパキと席に誘導して注文を受け
11:48無事着丼(笑)
2時間待ちながら10分で完食し
表に出るとまだ50人以上の行列❗️
(一階二階で60名ほどのキャパのお店ですが)
そそくさと出発して大歩危小歩危につながるR32号線を北上し
酷道439の分岐を右折
439らしいガードレールがなく
路肩が微妙に沈んでいる道やほとんど離合困難な狭い道が連続しているうえ
祝日なのに生コン車や材木を運搬しているトラックと遭遇し
すれ違いのためにバックする事数回
緊張の連続でしたが
少し広い道に出て、ようやく風景を写す余裕ができました
激狭の道を過ぎ、視界が開けてきたなと思ったら
そこそこ広い駐車スペースのある場所があり
そこがなんと西峰集会所
回覧で集会って言われても困るだろうなぁって感じ(笑)
一応、公衆トイレもありましたよ。
そのすぐ上が、439の名所標高1133mの京柱峠
(時刻は13:00 ひばり食堂から約1時間後)
絶景に見惚れて名物のうどん屋を見落としてしまいましたぁ~
いつかテントを持参して集会所で天幕泊もいいかな?と思いましたが
実はこの辺り、熊出没注意エリア
(高知側の景色)
(徳島側)
徳島側もクネクネした道が続くものの
祖谷のかずら橋や祖谷渓につづく険道32号線もあり道路も整備されていて
高知側よりも怖くありませんでした。
狭い道ながら道路もそこそこ整備され祖谷から訪れたらしき行楽客の車も増えたなと思ったら
14:10 名頃”かかしの里”でした。
この場所、ドキュメント72時間の”ゆきゆきて酷道439”で紹介され知った場所
たしか限界集落で、年々一人減り二人減りと寂しくなってゆく村
往時の賑わいを残そうとご婦人がかかしを作り続けているのですが
いまやすっかり観光地
つるぎ町からの国道438号線を使って
奥祖谷二重かずら橋や剣山とあわせて訪れる人だらけでビックリ
14:45 剣山観光登山リフトのある霧の峰到着
あまりに整備された観光地にビックリしながら
一般の行楽客がほとんど通らないトンネルを抜けて
コリトリなる場所を目指すことに
ここからの道は酷道439復活
激下りの道でしたが
四国山地らしさに溢れてて痺れました
15:18 コリトリ到着
標識にはカタカナ表記だけだったので
なんだろ?と思ってたら
垢離取(剣山への登山口で水垢離をした場所)なんだそうです。
やがて、つるぎ町につながる険道に
美馬につながる国道492号線の分岐がありましたが
酷道439らしい道を踏破しようとそのまま直進
やがて 枝垂桜と剣山を眺められる名勝”川井峠”を過ぎ
住民の居なくなった廃屋が目立つようになったものの
しばらく進むと中央に白線のある整備された道となり
集落の連続する様子から 酷道らしさはもう終わりかもと
R193号線で倉羅峠越えして阿波山川に出るルートを選び
吉野川沿いをR192で四国中央市まで出て
予約してあったオレンジフェリーに乗るため東予まで逆戻りすることになりました。
連休となるため11月2日の便が満席だったことから
慌てて11月3日の便を予約してネットで購入まで済ませてしまったため
キャンセル料を払いたくないなと逆戻りしたのですが
よくよく考えると
439で徳島市まで出て
南海フェリーで和歌山に渡り京奈和道で帰ったら
無駄な瀬戸内沿岸を走ることもなく、その日のうちに帰宅できたはず
まあ、ハプニングを楽しめる分余計な出費は仕方ないですよね。
それにしても酷道&四国山地、凄かったですよ~
四国を訪れる機会あれば是非挑戦してみてくださいませ