あやか と しょうま のパパのブログ

パパから彩加と匠真へのてがみです。いつかよんでもらえたら、たのしくおはなししよう!

第5章の10(因果)

2015-12-31 23:07:44 | 老子
以下 http://mage8.com/magetan/roushi05.html より引用

第五十章

原文
出生入死。生之徒十有三、死之徒十有三。
人之生、動之死地亦十有三。
夫何故。以其生生之厚。
蓋聞、善攝生者、陸行不遇兕虎、入軍不被甲兵。
兕無所投其角、虎無所措其爪、兵無所容其刃。
夫何故。以其無死地。

書き下し文
生に出でて死に入る。生の徒は十に三有り、
死の徒も十に三有り。人の生、
動いて死地に之(ゆ)くもまた十に三有り。
それ何の故ぞ。
その生を生とすることの厚きを以(も)ってなり。
蓋(けだ)し聞く、善く生を摂する者は、
陸行(りっこう)して兕虎(じこ)に遇わず、
軍に入りて甲兵を被(こうむ)らずと。
兕(じ)もその角を投ずる所無く、
虎もその爪を措(お)く所無く、
兵もその刃を容(い)るる所無し。
それ何の故ぞ。
その死地(しち)無きを以ってなり。

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誰もがこの世に生まれて死んでゆく。
寿命を全うする者は10人中3人。
途中で死ぬ者も10人中3人。
ああ、人の命とは。。。
危ない所に行き戻らない人も10人中3人位いる。
なぜだろうか?
それは、あまりにも生きることに執着するからだ。
(生きるための我欲から道を離れ運気を損なうのだ。)
長く生きる者は、大地を行けども獰猛な虎に合わず、
軍隊に入っても武器を持たされず、
危険な目に合わないと、よく言われるのは本当だ。
猛獣も角で突進できず、虎も爪をたてることがなく。
兵士も刀で斬ることはない。なぜか?
その人は死ぬ原因を作らないので、その結果として、
運が良く、危ない目に合わずに済むのである。

第5章の9(肯定)

2015-12-30 17:54:20 | 老子
以下 http://mage8.com/magetan/roushi05.html より引用

第四十九章

原文
聖人常無心、以百姓心爲心。
善者吾善之、不善者吾亦善之、徳善。
信者吾信之、不信者吾亦信之、徳信。
聖人之在天下、歙歙焉、爲天下渾渾。
百姓皆注其耳目、聖人皆孩之。

書き下し文
聖人は常に心無く、百姓の心を以って心と為(な)す。
善なる者は吾れこれを善しとし、
不善なる者も吾れまたこれを善しとして、善を徳(う)。
信なる者は吾れこれを信じ、
不信なる者も吾れまたこれを信じて、信を徳(う)。
聖人の天下に在るや、歙歙(きゅうきゅう)たり、
天下の為(おさ)むるや渾々(こんこん)たり。
百姓は皆その耳目を注ぐも、聖人は皆これを孩(と)ざす。

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道にしたがう聖人には差別する心がなく、一般庶民と変わらない。
世の人が善人と思う人は私も善人とし、
悪人と思う人も善人として接するので、私は善人ばかりに恵まれる。
世間で信頼されている人は私も信頼し、
信頼されない人も信じるので、周りには信頼できる人しかいなくなる。
聖人の世間でのありようは、息を吸うが如くさりげなく同化しており、
行動するときは人と自然に交わる。
一般人はいつも神経質に警戒するが、聖人には誰もが心を許す。

聖人は敵を作らない。み~んないい人、み~んな友達。
う~ん、それでいいのか?

そう、それでいいのだ。人と接する基本的な姿勢のこと。
差別は良くない。自分次第で周りは変わる。ただし、、、
類は友を呼ぶので、付き合う相手はしっかり選ぼう!

第5章の8(無事)

2015-12-29 16:45:59 | 老子
以下 http://mage8.com/magetan/roushi05.html より引用

第四十八章

原文
爲學日益、爲道日損。損之又損、以至於無爲。
無爲而無不爲。取天下常以無事。
及其有事、不足以取天下。

書き下し文
学を為(な)せば日々に益(ま)し、道を為せば日々に損(そん)す。
これを損して又(ま)た損し、以(も)って無為(むい)に至る。
無為にして為さざるは無し。天下を取るは、常に無事を以ってす。
その事有るに及びては、以って天下を取るに足らず。

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学問をすれば日々知識がますが、道を行えば知識にとらわれない。
余分な知識を削って削って、こだわらない柔軟な姿勢に至る。
無為にして出来ないことはない。
天下で自在であるには、こだわらない態度で臨むが良い。
固定観念があるうちは、天下を取ることなどできないのだ。

第5章の7(自知)

2015-12-28 18:14:56 | 老子
以下 http://mage8.com/magetan/roushi05.html より引用

第四十七章

原文
不出戸知天下、不闚牖見天道。其出彌遠、其知彌少。
是以聖人、不行而知、不見而名、不爲而成。

書き下し文
戸を出(い)でずして天下を知り、牖(まど)より闚(うかが)わずして天道を見る。
その出ずることいよいよ遠(とお)ければ、その知ることいよいよ少なし。
ここを以(も)って聖人は行かずして知り、見ずして名(あきら)かにし、為(な)さずして成す。

現代語訳
玄関から出ずに世界の事を知り、窓から外を観ないで自然の摂理を知る。
遠くへ出かければ出かける程に解る事は少なくなって行く。
だから「道」を知った聖人は何処へも行かずに全てを知り、
何も見ずに全てを理解し、何もせずに全てを成し遂げる。

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本当の真理は外にあらず。広大な外の知識でさえ自己を知るためのきっかけに過ぎない。
己を知る者は真理を知る。己に勝つ者は人生に勝つ。全て自己に内在している。

第5章の6(知足)

2015-12-27 17:27:52 | 老子
以下 http://mage8.com/magetan/roushi05.html より引用

第四十六章

原文
天下有道、却走馬以糞、天下無道、戎馬生於郊。
罪莫大於可欲、禍莫大於不知足、咎莫惨於欲得。
故知足之足、常足矣。

書き下し文
天下に道有れば、走馬を却(しりぞ)けて以(も)って糞(ふん)し、
天下に道無なければ、戎馬(じゅうば)郊(こう)に生ず。
罪は欲すべきより大なるは莫(な)く、
禍(わざわ)いは足るを知らざるより大なるは莫く、
咎(とが)は得るを欲するより惨(いたま)しきは莫し。
故に足るを知るの足るは、常に足る。

現代語訳
世の中で「道」が行われていると、
伝令の早馬は追いやられて畑の耕作に用いられるが、
世の中で「道」が行われていないと、
軍馬の活動が都の近くでも起こるようになる。
人間の欲望ほど罪深いものは無く、
足るを知らない事ほどの災いは無く、
何もかも手に入れようとする事ほどの過ちは無い。
だから足るを知ると言う事で得られる満足によってのみ、
人は本当の満足を得られるのだ。

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生かされているこの原点をどう思うか?
現状に感謝するものは、足るを知る。
足るを知るものは、常に足る。