あやか と しょうま のパパのブログ

パパから彩加と匠真へのてがみです。いつかよんでもらえたら、たのしくおはなししよう!

第5章の41(奉仕)

2016-01-31 19:37:37 | 老子
以下 http://mage8.com/magetan/roushi08.html より引用

第八十一章

原文
信言不美、美言不信。善者不辯、辯者不善。
知者不博、博者不知。聖人不積。
既以爲人己愈有、既以與人己愈多。
天之道利而不害、聖人之道爲而不爭。

書き下し文
信言(しんげん)は美ならず、美言(びげん)は信ならず。
善なる者は弁(べん)ぜず、弁ずる者は善ならず。
知る者は博(ひろ)からず、博き者は知らず。聖人は積まず。
既(ことごと)く以(も)って人の為にして己(おのれ)愈々(いよいよ)有し、
既く以って人に与えて己愈々多し。天の道は利して而(しか)して害せず、
聖人の道は為(な)して而して争わず。

現代語訳
信頼に足る言葉には飾り気がなく、
耳障りの良い言葉は信頼するに足りない。
善人とは多くを語らないもので、
おしゃべりな人は善人とは言えない。
本当に知恵がある人は物知りでは無いし、
物知りな人に大した知恵は無い。
そうして「道」を知った聖人は蓄えをせず、
人々のために行動して大切なものを手に入れ、
人々に何もかも与えてかえって心は豊かになる。
天は万物を潤しながらも害を与える事はなく、
聖人は他人と争わずに物事を成し遂げる。

******************************

人を害さず争わず奉仕する者は、ますます豊かになる。
その豊かさは、目には見えないものが大半だ。
全てはつながっており、他人にしたことは自分に返る。
与えるものは与えられるのだ。結局はそうなる。

第5章の40(小国)

2016-01-30 23:31:55 | 老子
以下 http://mage8.com/magetan/roushi08.html より引用

第八十章

原文
小國寡民。使有什伯之器而不用、使民重死而不遠徙、
雖有舟輿、無所乗之、雖有甲兵、無所陳之。
使人復結繩而用之、甘其食、美其服、安其居、樂其俗、
鄰國相望、雞犬之聲相聞、民至老死、不相往來。

書き下し文
小国寡民(しょうこくかみん)。
什伯(じゅうはく)の器(き)有るも而(しか)も用いざらしめ、
民をして死を重んじて而して遠く徙(うつ)らざらしめば、
舟輿(しゅうよ)有りと雖(いえど)も、これに乗る所無く、
甲兵(こうへい)有りと雖も、これを陳(つら)ぬる所無なからん。
人をして復(ま)た縄を結びて而してこれを用いしめ、
その食を甘(うま)しとし、その服を美とし、その居に安んじ、
その俗を楽しましめば、隣国(りんごく)相い望み、
雞犬(けいけん)の声相い聞こゆるも、民は老死に至るまで、
相い往来(おうらい)せざらん。

現代語訳
人口の少ない小さな国がある。
便利な道具があっても誰も使わず、
人々は命を大切にして危険な遠出をしたりせず、
船や車はあるが誰も乗らず、鎧や武器はあるが誰も身に着けない。
人々は昔ながらの素朴な暮らしを送り、
その日の食事を美味しく食べ、着ている衣服を立派だと思い、
自分の住居で安らかに暮らす。
そんな暮らしを楽しんでいるので、隣の国がすぐ近くに見えて、
その鶏や犬の鳴き声が聞こえるほどであっても、
人々は老いて死ぬまで、お互いの国を行き交う事もない。
これこそ人の世の理想郷である。

****************************

1/31追記
国は国土が小さく人口が少ない方が良い。
文明など発達していなくても、
命を大切にして素朴に暮らすのが良い。
食べ物、着物、住まいがあることに感謝して生きる人こそ、
本当に豊かで幸福なのだ。
武器は備えているが使わない平和な国。
分かり合えない集団とは無理に交友せず、適度な距離を保つ国。
そんな人々が安心して暮らす国。それが理想の国家、理想の楽園だ。

日本は国土は小さいが人口は少し多いようだ。
これからは、人々が素朴になり派手な海外旅行よりも、
安全な国内の方が快適!と思う人が増えるかもしれない。
よそよりも、大好きなこの国で暮すことが幸せだから。。。と。

第5章の39(天道)

2016-01-30 23:28:43 | 老子
以下 http://mage8.com/magetan/roushi08.html より引用

第七十九章

原文
和大怨必有餘怨。安可以爲善。
是以聖人執左契、而不責於人。
有徳司契、無徳司徹。天道無親、常與善人。

書き下し文
大怨(たいえん)を和すれば必ず余怨(よえん)あり。
安(いずく)んぞ以(も)って善と為(な)すべけんや。
ここを以って聖人は左契(さけい)を執(と)りて、
而(しか)も人を責めず。
徳有るものは契(けい)を司(つかさど)り、
徳無きものは徹(てつ)を司る。
天道は親(しん)無し、常に善人に与(くみ)す。

現代語訳
深刻な怨みからくる争いを無理やり和解させても
必ず火種がくすぶり続けるものだ。
どうしてそれが善い事だと言えるだろうか。
だからこそ「道」を知った聖人は、
例え契約や法によって正義が自分にあっても
相手を責めたりはしない。徳のある者は債券を管理するだけ、
徳の無い者は無慈悲に取り立てを行うと言われる事である。
天のやり方にはえいこひいきが無く、いつも善人の味方をする。

***************************

1/31追記
契約書などの紙の管理はするが、強引に取り立てたりしない。
天は完全に平等だから、常に善人にえこ贔屓する。
正義は自分にあるという事実さえあればいい。
貸しは貸したままで良いのだ。

第5章の38(正言)

2016-01-28 22:11:36 | 老子
以下 http://mage8.com/magetan/roushi08.html より引用

第七十八章

原文
天下莫柔弱於水。而攻堅強者、莫之能勝。以其無以易之。
弱之勝強、柔之勝剛、天下莫不知、莫能行。
是以聖人云、受國之垢、是謂社稷主、受國不祥、是謂天下王。
正言若反。

書き下し文
天下に水より柔弱(じゅうじゃく)なるは莫(な)し。
而(しか)も堅強(けんきょう)を攻むる者、
これに能(よ)く勝る莫し。
その以(も)ってこれを易(か)うるもの無きを以ってなり。
弱の強に勝ち、柔の剛に勝つは、天下知らざる莫きも、
能く行なう莫し。
ここを以って聖人は云(い)う、国の垢を受く、
これを社稷(しゃしょく)の主と謂(い)い、
国の不祥(ふしょう)を受く、これを天下の王と謂うと。
正言(せいげん)は反(はん)するが若(ごと)し。

現代語訳
この世に水よりも柔らかく弱々しいものは無いが、
それでいて固く強いものを打ち破ることにおいて水に勝るものも無い。
その性質を変えることのできるものが存在しないからである。
弱いものが強いものに勝ち、柔よく剛を制すとは世によく知られたことだが、
それを行うとなると難しい。そこで「道」を知った聖人は言うのだ、
「国家の屈辱を甘んじてその身に受ける者、その人が国家の主であり。
国家の災いを甘んじてその身に受ける者、その人が天下の王である」と。
本当に正しい言葉は普通とは逆の様に聞こえるものだ。

*******************************

1/30追記
天下の王とは、何でも人のせいにせず、責任をとれる人物だ。
聖人は、何か事があれば、まず自分に原因を探し冷静に考える。
自分が弱いと思える者は常に謙虚である。慢心せず油断しない。
水の如く柔弱なれば、どんな強者にも負けることがない。
また、本質は見かけとは逆の場合が多いものだ。明暗、強弱、正邪。。。
強がり虚勢を張る者は臆病であり、自慢し見栄を張る者は劣等感を持つ。
裏には表があり、表には裏がある。だから、正しい言葉も逆に聞こえる。

第5章の37(聖人)

2016-01-27 21:51:59 | 老子
以下 http://mage8.com/magetan/roushi08.html より引用

第七十七章

原文
天之道其猶張弓與。者抑之、下者擧之。
有餘者損之、不足者補之。天之道損有餘而補不足。
人之道則不然、損不足以奉有餘。
孰能有餘以奉天下。唯有道者。是以聖人、
爲而不恃、功成而不處、其不欲見賢。

書き下し文
天の道はそれ猶(な)お弓を張るがごときか。
高き者はこれを抑え、下(ひく)き者はこれを挙(あ)ぐ。
余りある者はこれを損(そん)じ、足らざる者はこれを補う。
天の道は余り有るを損じて而(しか)して足らざるを補う。
人の道は則(すなわ)ち然(しか)らず、
足らざるを損じて以(も)って余り有るに奉(ほう)ず。
孰(た)れか能(よ)く余り有りて以って天下に奉ぜん。
唯(た)だ有道の者のみ。
ここを以って聖人は、為(な)して而も恃(たの)まず、
功成りて而も処(お)らず、
それ賢を見(あら)わす欲(ほっ)せず。

現代語訳
無為自然の天の道は、弓に弦を張るときと似ている。
上の部分は下に引き下げ、下の部分は上に引き上げる。
弦の長さが長すぎれば短くし、短すぎればつぎ足す。
この様に天の道は余った所を減らして足りない所を補っているのだ。
しかし人の世の道はそれとは逆で、
足りない所からさらに奪って余っている所に補っている。
自らに余るものを人々に分け与える者は誰であろうか。
それは「道」を知った者だけである。
そうして「道」を知った聖人は、
何かを成し遂げてもそれに頼らず、
過去の功績にいつまでもしがみつかず、
自分の賢さを人に誇る事も無い。

*****************************

1/28追記
聖人の見分け方は、とても簡単なのだ。
謙虚な人、素朴な人、公平なバランス感覚のある人、それが聖人だ。