ポエブクロウ

自由詩_Azukizawa

大都会の悪知恵

2022-07-26 22:49:52 | 

220726_大都会の悪知恵〈排除ベンチ〉

まず、去年の9月13日に書いた文を


    ひとりちいさなベンチで……

 涙のような雨がふり、
 いつしか冷たくなってゆく

 小さな狭っ苦しいベンチ
 彼女にだけ許された場所
 もっと広々としたところで眠ってみたい
 足を思い切り伸ばし
 もっと優しさの溢れた場所で

 小さなバス停のベンチでわずかな暖かみを夢に見る
 華々しく活動していた時代が
 まるで嘘のように蘇る

 そんな小さな存在を許さぬものが
 ──突然夢の殿堂は打ち破られ、
 血の海に
 突然火花が飛び散り、地面が傾き
 大地にふんわりと激突する

 だれひとり救いの手をさしのべるものなし、
 そんな世界だったのか
 そんな娑婆だったのか
 出勤という名の電車を走らす
 その人にとくべつ目を止めたものは
  異常な感情の持ち主だけ
 ──かってな感情の始末屋
 すでに心のなかで犯罪を犯している
 それを実行しただけ

 やつはいつのまにかそんな世界へと行ってしまう
 ちょっと導火線に火をつければ爆発してしまう世界へ
 だれも彼女に気づかず守らなかったため、
 実行という火を点けられてしまった
 ──後から花束を山盛りにしたところで、
 もうその人は帰ってこない

 あとになって、記憶の中に出てくる複数の彼女たち
 ──そういえばこんな人もいた
 あんな人もいた
 彼女たちは助けを求めていたのかもしれない
 冷たいまなざし、
  異常視するまなざし、
  やがて自分もそのまなざしで見られるかもしれない
  いや、ときどきそんな思いが
  中身をまちがって書き、糊付けしてしまい
  あわてて剥がそうとしたが破れてしまった便箋の端くれのように

 ちいさな狭いバス停のベンチでひとりの人生が閉じられた
  憎むべきは犯罪者なのだろうか
   いや、毎日向けられた蔑視の視線
   犯罪者はそれを妄想に膨らませ、
   実行しただけ
  その隙間を自分のために利用しただけ
  ひとりでもやさしく話しかけていたのなら、
  その隙間は閉じられていたのかもしれない
 犯罪に妄想が
 辿り着く前に救いの手を、
 と自身にも問う

-----------------------
「排除ベンチ」または「排除アート」という言葉があることをごく最近知った。
正直の所たった今だ。
彼女のことをもう一度しらべてみようと検索したところこんな記事が載っていた。

64歳の女性は座ったまま夜を過ごしていた…座りづらく、
  仕切りのあるベンチが増える「排除の理屈」

彼女を死に追いやった理不尽な行為、「なんでそんなことをしたのか」という
疑問の答えがわかった。
それが都会の悪知恵というやつだ。
都会のホームレスをなんとか追い出そうという悪知恵が排除アートになったのだ。

殺害者はそういった雰囲気を妄想にまで発展させ凶行におよんだ。

もしみんなで助け合おうという雰囲気があれば、決して妄想は膨らまなかった。
彼女にも助けの手がおよび、いまでは幸せな生活を送っていたのかもしれない。

ちなみに川崎のバス停はゆったりと座れる、寝る幅もある。

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウイルス考01

2022-07-22 03:57:23 | 

220722_ウイルス考01

地球上いたるところにあふれるウイルス
ちょっと息を吸うだけで何千何万というウイルスを吸っているかもしれない
川の水の中、
海の水の中などには無限に近いウイルス
つねに漂って
生き物の細胞を狙っている
時に生物バランスを保つ役割をもっている
──微妙に生物界をコントロールしている

ウイルスは生き物じゃない、
無生物界にまちちらされた遺伝子が壊れたかけらのようなふりをし、
それ自体細胞の中に入り込んだら動き出す精密機械
──入り込みマッチングすれば、生物進化の鍵、核となり生き続ける
  マッチングしなければその細胞を破壊し増殖し
  次の生物へと渡り歩く凶暴なイナゴのようになる
不思議な生物機械
悪にもなり、正義にもなる生物機械

今まで人は正義の部分を見もしないで
恐れてばかり、退治することばかりを考えてきた
いや、それで良かったのかもしれない
活かす道はまだまだ遠い科学
その時がくればウイルスで夢の薬が出来るかもしれない
悪い環境も理想郷に出来るかもしれない
──がしかし、それを悪用するやつらがかならず出てくる
それが独裁者の頭の中で渦巻く時、ウイルスは人類を滅ぼすものとなる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

靴の並び

2022-07-18 04:40:46 | 日記

220718_靴の並びの連想

深夜トレイに行った
玄関をみたら革靴が乱雑に置いてあった
気になったので直角に直した
──乱雑に並んた風景がちらっとよぎった
昭和30年代の風景だ
大所帯の木造市営アパートでの記憶

白黒テレビが普及するすこしまえ
岩崎君の家庭に最初にテレビが入った
そのうちは開放的で夜の九時までみんなにテレビを見せてくれた
そこで夕方からはじまるアメリカのテレビドラマをよく見た
最初の頃は
名犬ラッシー
このシリーズが終わると西部劇物
シャイアン
ブロンコ
ライフルマン
そして8時代に探偵もの
サンセット77
これが終わると
デズニーのキャラクターの案内で
デズニーランドがはじまる
時にウォルトディズニーが自ら出てきて……
なにしろ60年も前の記憶だからかなり曖昧だ

そのうちの玄関は夕方から夜にかけて
子どもたちの靴でごった返す

モノクロだったはずなのに
カラーで見たように塗り替えられる
子どもたちは白黒のわずかな変化のなかにカラーを見ていた

 

//

今ではユーチューブで見ることが出来る

ライフルマン

 

 

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

権力者の悪は

2022-07-17 09:35:12 | 日記

220717_権力者の悪は


憲法をねじまげ
法律をも味方にしてしまった権力者は
どんな悪も正義にかえることができ、
正義を悪にもかえることが出来る

それを一国の文化にしてしまえば、
反発する者はそれだけで法律が「罪」とみなし
牢獄へ送られる
さらに密告が罪なき人を罪人にしてしまう

かって戦前の日本もそういう状態だった
そして多くの良識ある人々が
とらえられ、
地獄の思い

一つの文化圏では、
だれも反発するものがいなくなれば、
揶揄するものがいなくなれば、
権力の思うがまま

お犬様でも籠のなか
その犬は「プー」とそっくりな顔
「習」も「金」もしたがえている
三バカトリオ

彼らの犠牲者は何千人
いやいや何万人
そんなことじゅきかない
 日本の憲法も改悪されたら再び民衆が犠牲に

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

憲法が民衆の味方である以上

2022-07-14 10:45:24 | 

220714_憲法が民衆の味方である以上

 

やつらにとってもっとも魅力的なことは
憲法をかえることだ
憲法さえ味方につければ、
それを元に法律もかえることができる。

憲法が民衆の味方である以上
奴らが出来ることはかぎられている。
だからこそ奴らはどんな手段を使ってでも
憲法を変えようとする。
とくに若者は奴らの裏の裏にのりやすい
だから、成人を18歳からとしたのだ

ロシアでも中国でも
最高指導者によって憲法が変えられ、
プーチンや習近平は
永久的最高権力者になってしまった
しかも彼らはとんでもない数の核を手中に握ってしまった
おそるべし
奴らが命令すれば、日本など
消えてなくなってしまう
それどころか人類そのものもおしまいになってしまう

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする