LCCと新幹線

夏休みのこの時期、行楽や里帰りで遠出をされる方も多くいらっしゃると思います。俺も8/22から遅めの夏休みに入ったので、22～24日まで、福岡に遊びに行ってきました。

さて、旅行に行く時、ある程度の距離がある場合、自前の車がない場合は、飛行機や新幹線、高速バス辺りが、移動手段の選択肢になってくるでしょう（場合によっては、船と言う選択肢もあるものの、諸々現実的ではないので、今回は割愛）。
この中で、恐らく一番料金が安いのは、高速バスと言うことになるでしょうが、それと引き換えに、乗車時間は非常に長くなります。大阪起点で考えた場合、少なくとも俺個人的には、名古屋や岡山ぐらいまでは乗る可能性が無くはないけど、それより遠い所になると、避けたい選択肢です。まぁ、俺がバスは然程好きではないと言うこともありますが。乗り心地の良いゆったりとした高級バスだと、料金の優位性も薄まりますしね。
で、まぁ、現実的な選択肢としては、新幹線か飛行機ということになると思います（当然ながら、新幹線で行けるところ、と言う条件付きですがね）。顕著な例としては、東京や福岡が挙げられるでしょう（大阪起点で考えた場合）。それ以遠になると、新幹線で繋げなくはないものの、乗り換えの手間や、料金を考えると飛行機一択になると思います。なので、今回はこの2ヶ所に絞ってそれぞれの特徴を話してみたいと思います。

まず、新幹線の場合。
普通に考えれば、どちらが目的地であっても、のぞみかさくら（山陽・九州新幹線）と言うことになるでしょう。但し、お値段もそれなりです。俺は最近はもう、新幹線のチケットは、金券ショップで「ビジネス切符」を買うのではなく、「モバイルSuica」で買ってます。理由は三つ。ビジネス切符だと、繁忙期（GWやお盆期間）には使えないことが一つ、モバイルSuicaなら、クレジットカード払いが出来ることが一つ、そしてモバイルSuicaだと、発車時刻までは何度も座先指定を無料で変更出来ること、この3つです（最後の要件は、勿論指定席に乗る場合ですが）。で、モバイルSuicaで買う場合、金券ショップで買うよりは高いですが、ノーマルに「みどりの窓口」で買うよりは、安くなってます。
さらに、3日前の23時までなら、IC早得と言うチケットも購入出来ます。普通に買うより、1,030円安くなります。但し、東京～新大阪間はほぼ「ひかり」にしかIC早得の設定がありません（のぞみは確か早朝便だけの設定）。新大阪～博多間は「のぞみ」もありますが、九州新幹線である、「さくら」や「みずほ」にはありません。
そして、当たり前と言えば当たり前ですが、発着地がとても便利です。東京にしても博多にしても、新幹線の停まる駅は街のど真ん中ですから。大阪は新大阪と言うちょっと離れた駅を利用しますが、それでも大阪駅までは一駅だし時間も5分ほど。「不便」とは言えないでしょう。

一方の飛行機。
東京線、福岡線とも、非常に沢山の便が飛んでます。但し、大手のJALやANAは、昨今運賃が非常に高くなっています。東海道新幹線と競合しながらも、まだ乗客の見込める、伊丹～羽田線は、新幹線より1,000円ぐらい高いだけですが、大阪～福岡線ともなると、場合によっては、3,000円以上高くつきます。
ただ、最近は所謂「LCC」路線が増えて来ました。大阪からだと、事実上「ピーチ」と「ジェットスター」しかありませんが、LCC最大手のピーチは、どちらも1日3～4便は飛ばしています。まぁ、JALやANAには敵いませんが。因みに、ジェットスターは、東京便はピーチと同じぐらい本数があるんですが、大阪～福岡線となると、1日1往復しかしてません。
LCCは、確かに運賃は安いのですが、安いのには安いなりの理由があります。
まず荷物。無料で機内に持ち込めるのは7キロまで。しかも、関空に専用ターミナルを持つピーチは、割と厳格にチェックします。荷物の多い（重い）人は予め、「受託手荷物」のオプションを選択するしかありません。このオプションは、ジェットスターで1,350円、ピーチで2,000円以上します。そして、このオプションを選択しない、一番安い料金（両社とも「スターター運賃」と言う）を選ぶと、取り消しや変更も出来ません。何が何でも予約した便に乗るしかないのです。因みに、LCCはJALやANAよりチェックイン締め切り時間は厳格です。JALやANAは、国内線であれば、チェックインの締め切り時間は、出発時刻の15分前までOKですが、LCCは30分前です。しかも、ほぼ1分も待ってくれないと思った方が良いでしょう。逃した場合は、予約を新たに取るしかありません。
それから、大阪、東京の場合は、それぞれ空港が、関空と成田になりますから、そこへ行くまでの時間と交通費を考慮しておかないといけません。どちらも結構遠いです。中心部からは概ね1時間以上はかかると見ておくべきでしょう。電車の場合、最低でも1,000円以上かかります。
また、これは、関空発のピーチに限った話ですが、第2ターミナルからの出発になるので、関空駅に着いてからが結構遠いです。そこも考慮しておきましょう（成田も第3ターミナルに集約されたんでしたっけ？）。その点、福岡空港は博多駅から近いので、超～便利ですよね？日本一便利な空港なんじゃないかな？

あと、LCCは運賃そのものは安いんですけど、その他もろもろの諸費用がかかることを見落とさないようにしないといけません。上述した空港までの交通費もさることながら、購入時にも既に色々エクストラチャージがかかるのです。
まずピーチ。関空・成田とも、国内線であっても出発時に「空港税」（空港施設使用料）がかかります。関空についてはジェットスターは掛からないのですが、ピーチは専用ターミナルを使用するから、と言うことなんだと思います。
ジェットスターについては、第1ターミナルを利用する関空は空港税は掛かりませんが、成田ではピーチと同じくかかります。（福岡空港については、両社とも掛からない）。
また、料金決済時にも「支払い手数料」と言うものが掛かります。クレジットカード払いを選択すると掛かります。空港税も支払い手数料も、何れも片道400円程度。ただ、ピーチでは最大で合計2,000円程度になるので（往復）、バカになりません。
新幹線の場合は、空港税も無いし、クレジットカード払いの時の支払い手数料（そもそも、支払い手数料を徴収しても良いのか？と言う問題はありますが）も無い上に、中心部に近いところに止まる（着く）ので、比較する際は、諸々全ての費用を精査して決めることをオススメします。
大阪からだと、東京・福岡なら、概ね新幹線の方が安くついたり便利だったりするようです。拘束時間も空港に行くまでの時間や、早めにチェックインしないといけないことを考えると、然程差はありませんし。まぁ、バーゲンセールで1円チケットが取れた！とか、受託手荷物がないとか、あと、北海道や沖縄とか言うんなら、断然飛行機（LCC）と言うことになりますけどね。それにしたって、益々大手キャリア（JAL・ANA）の出番は減ってきますね。マイル獲得のためか、マイル特典航空券を利用する時か、時間が読めないと困るビジネス用途ぐらいしか、大手を選ぶ理由が、俺には思い浮かびません。まぁ、国際線の場合は、LCCだとまだ就航地は限られるし、長距離路線だと、流石に色々問題ありそうなんで、別ですけどね。

まぁ、何れにしても、色んな交通手段の選択肢が増えたことは、良いことです。