「あなたが去っていってしまった日」

恐らく、ご存じの方は非常に少ないのではないかと思いますが、俺の大好きな女性シンガーで、Wendy Matthewsという人がいます。
出身はカナダですが、活動の拠点はオーストラリアです。

俺が、今から15年前にオーストラリアで暮らしていた時には、すでに彼の地で絶大な人気を誇る、押しも押されもしないスーパースターでした。

俺も実はオーストラリアに行くまでは彼女の存在を知りませんでした。でも日本出国前に手に入れた、現地の日本語新聞に、彼女のことが紹介されている記事を読み、直感的に「この人の歌を聴いてみたい！」と思ったのです。

渡豪してすぐに彼女のCDを手に入れ、俺の直感は間違っていなかったことを知り、いっぺんで好きになり、毎日のように聞いていました。
今でも俺のiTunesの中に入れてあり、お気に入りの曲のひとつです。

今日ふと思い立って、You Tubeに映像がないか検索してみました。さすがYou Tubeです。もちろん簡単に見つかりました。
そして…



その映像、俺がまさにオーストラリアに居た年の、SydneyのOpera Houseで開催されたフリーコンサートでの映像なのです。
そして、俺もその時、その場所に居合わせたのです。

オーストラリアに渡って半年、PerthというところからSydneyに移動してしばらくしてから、彼女のコンサート（と言ってもチャリティだったようで、彼女だけじゃなく複数のミュージシャンが出演していたと記憶しています。そして、彼女が歌ったのも確かこの一曲だけだったような…）がオペラハウスであることを知ったのです。
当時俺は、オペラハウスまでは歩いて行けるぐらいの距離のところに住んでいたので、ダメ元で行ってみることにしました。

さすがはオーストラリアの歌姫です。会場はかなり早い時間から満員でした。
でもなんとか会場にたどり着くことができました。確か、椅子などはなくて、スタンディングで聞くスタイルのコンサートだったと思います。

そのとき、俺は、初めて彼女の生の歌声を聞いたのです。
感動しました。
それ以来…彼女のCDを買いあさり、来る日も来る日も聞きました。
その中でも一番好きだった曲（今でも大好きな曲です）が、タイトルで俺が下手な日本語訳にした曲、原題、"The Day You Went Away"です。

愛する人が自分の元から去っていった日のことをモチーフにした曲です。もしかしたらその最愛の人は、死んでしまったのかもしれません。
このモチーフが、実際彼女の身の上に起こったことなのかは定かではありませんが、この曲が彼女の最大のヒットであることは間違いありません。

日本ではあまり知られていないミュージシャンなので、どこのCD Shopに行っても手に入りません。でも今は、こんな便利なもの（You Tube）があるので、音声はもちろん、映像まで見れるんですね。

この曲を聴くと、オーストラリアに帰りたくなります。オーストラリアは俺の「第二の故郷」なんです。


http://jp.youtube.com/watch?v=LdL9OZ8CKKQ&feature=related