大阪Lover

徒然日記

駒川・針中野散歩

2017-07-26 12:36:55 | Weblog
先週の土曜日(22日)、日中は久しぶりに何もすることが無かったので、ぶらっと以前住んでいた、駒川・針中野の辺りを散歩しに行ってきました。
駒川・針中野というのは、大阪市の南東の外れにある、東住吉区にあります。Jリーグセレッソ大阪の本拠地である、長居競技場のお膝元でもあります。
筆者はこの東住吉区に、15年ほど住んでいました。初めて一人暮らしを始めたのがこの街だったのです。とは言え、子供の頃、ここ(針中野)には母親の叔母が住んでおり、何度も来ていたので、よく知っている街でもあったのです。それが、最初の一人暮らしをするようになった理由です。

鉄道駅で言うと、阿部野橋(天王寺)から出ている近鉄南大阪線針中野駅、もしくは、地下鉄谷町線駒川中野駅が最寄です。ここには、大阪のバラエティー番組が、よくロケをしている、大阪市内でも有数の規模を誇る「駒川商店街」があります(今回の訪問も、実はMBSの「せやねん」という番組で、この駒川商店街が紹介されていたのを見て、ふと思い立ったのです)。


ところで、「針中野」という地名の由来、皆さんは御存知ですか?実はここに昔、「鍼灸師」の中野さんという方が住んでいて、しかも結構な地主であったらしいのです。今でもその中野邸はあるのですが、近鉄がこの辺りに線路を敷設するにあたり、その中野さんが、有償だか無償だかは不明ですが、土地を提供した、という逸話が有ります。これに感謝の意を表し、近鉄は駅を「鍼の中野さん」に縁のある名前ということで、「針中野」にしたということです。また、町名としても「針中野」という地名があり、他にも「中野」という地名もあります。因みに、地下鉄谷町線の「駒川中野駅」は、この「中野」という地名と「駒川」(この辺りを流れる川の名前に由来)という地名を合わせた、複合駅名です。

近鉄針中野駅は、各駅停車しか停まらない駅なのですが、かつては(昭和30年代)近鉄全駅の中で、乗降客数がベストテンに入る駅で、南大阪線の中では阿部野橋駅についで第2位であったとwikipediaに記述があります。今は、1980年に天王寺~八尾南間が開通した谷町線駒川中野駅に多くの客が流れた関係で、往時の面影はありませんが、今でも駅前には、各駅停車しか停まらない駅にしては珍しく、三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行が「支店」を置き、ジョーシン電機も店を構えていたりします。

筆者はこの東住吉区の中で、2回引越しをしています。最初に住んだのは針中野駅から程近いワンルーム。マンションとは言えない、2階建てのコーポとでも言えば良いのか、そんなところです。元々ここは、「針中野温泉ビル」という名前で、かつては「銭湯」(大阪では天然温泉ではなくても、銭湯の名前に「温泉」と付けることが多い)であったことを偲ばせるところです。ワンルームなので壁が薄く、筆者が入居したのは3月だったので両隣の部屋は空いていたのですが、新年度に変わり両隣とも若い住人(学生か新入社員と思われる)が入居し、特に一方が夜中遅くまで友達で集まって大騒ぎしていたので、ただでさえ寝つきが悪いのに、このままでは仕事にも支障が出ると思い、すぐに引越しをしました。

2軒目は、少し離れた「今川」というところにある、ここも小ぢんまりとしたコーポでした。針中野と同じ近鉄南大阪線に、今川駅があるのですが、最寄り駅はそちらではなく駒川中野駅でした。5F建てだったのですが、最上階はオーナーさんが御家族で住んでおり、1Fはそのオーナーさんの奥さんがやっていた小料理屋さんで、賃貸は2~4階だけでした。しかもワンフロアに2部屋のみという造り。お互いが向かい合っているので、「隣」は存在せず、ここでは騒音に悩まされることもありませんでした。
ここは東京転勤になる2004年まで過ごしたところです。

そして、東京から戻ってきてから住んだのが、駒川中野駅のひとつ隣の田辺。ここは8F建ての立派な鉄筋コンクリートのちゃんとしたマンションで、家族向けのマンションでした。
※余談ですが、かつて、電機メーカーのシャープがあったのは、「西田辺」というところです。まぁ、同じ「田辺」には違いないのですが、西田辺は隣の「阿倍野区」になります。シャープの本社があったことにより、知名度は西田辺の方が圧倒的にメジャーで(でも駅前は大して何もありません)、タクシーなんかで帰るときに、わざわざ「地下鉄谷町線の田辺まで」と伝えているにも関わらず、「あ、西田辺ですね」と言われたこともしばしば。西田辺駅と田辺駅は結構離れていて、Google Mapで見てみると1.5km。流石に歩くのはちとキツイ。
因みに周辺には、北田辺駅(近鉄南大阪線)、南田辺駅(JR阪和線)もありますが、田辺駅から一番近かったのは、南田辺、ついで北田辺、西田辺の順になります。東田辺という駅はありません。

今回の散歩で、3軒とも再訪しましたが、それぞれ取り壊しもされず、健在でした。ただ、当然ですが、経年による劣化はかなり進んでいましたがね。
また周辺も色々様変わりしており、冒頭で書いた駒川商店街の店舗も、結構入れ替わっていました。
筆者がこの街を離れたのは2011年。まだ6年しか経っていないわけですが、たった6年でも街は結構変わるもんだと気づきました。ただ、この街にはいまだに、木製の格子戸(2枚目の写真右下)を設えた民家が散在し、古き善き日本の(というか大阪の)下町の風景を僅かながら残してくれています。

↑近鉄針中野駅、谷町線駒川中野駅、同じく田辺駅

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