今回のネタは、以前にも似たようなテーマで書いたことがあったが、改めて書き足したいこともあるので、もう一度書いてみたい。
私は子供の時から収集癖があった。
何を集めるかについては、当時クラスで級友の間で流行っていたものを、私も集めていた。
シール。切手。酒蓋。メンコ。ソノシート。その他。
あと、漫画週刊誌や、その増刊号も。
だが、切手を除き、他のものは、気づかないうちにいつしか親に捨てられていた。
そのたび、ショックだった。
切手が捨てられなかったのは、はがきや封筒を出す時に、金銭的な価値があったからだったろう。また、切手に関しては、大人でも集めてる人がいるということを親も知っていたからかもしれない。
だからかろうじて切手だけは今でも家に残っている。切手収集のためのファイルノート(?)ごと。
親に捨てられて一番ショックだったのは、なんといってもソノシートだったが、漫画本もショックだった。
それでも、少年週刊誌はまだあきらめもついた。毎週新しい号が発売されるから。
だが、少年週刊誌と同じサイズで「総集編」とか「増刊号」みたいなものが出ることもあり、それが捨てられると相当ショックだった。
今でも覚えているのが、「巨人の星」の総集編。
ご存知のように、「巨人の星」は当時毎週少年マガジンに連載されていたのだが、ある一定量のストックがたまると、少年マガジン本誌と同じサイズの増刊号に1冊にまとめられて、出版されていた。
私はその総集編を毎回買っていた。
当時は、単行本がまだあまり一般的ではなく、その総集編が今の単行本に近い存在だった。
今の単行本と違うのは、ある一定の量の「巨人の星」だけでなく、巻末のほうに新人漫画家などの読み切り短編が何作も掲載されていたこと。
今の単行本には、そういうのはないからね。
あと、紙質も、少年マガジン本誌と同じ紙質だった。
だから、ちょっと見では、普通の少年漫画週刊誌と同じに見えた。それがいけなかったのだろう。
私はその総集編を集めたかった。だが、いつも、気がつくと捨てられていた。
その総集編は、通常の少年マガジンとは別の存在だったのだが、親にとってはそれも普通の少年マガジンと同じに見えたので、普通の少年漫画週刊誌と同じ感覚で捨ててしまっていた。
せっかく総集編を買っても、そんなことの繰り返しだったので、結局その総集編を集めることはできなかった。
私は・・そんな状況をなんとかしたいと思っていた。
ある時、当時仲が良かった級友のH君の家に遊びに行った時のこと。
H君の家には、本棚に何百冊もの漫画単行本が揃っていた。
壮観だった。圧倒された。羨ましく思った。
なぜH君の家にそんなに大量の単行本があったのだろう。今でも不思議。
小学生が小遣いで買うだけでは、あんな何百冊もの単行本など集められなかったのではないだろうか。
あるいは・・・H君はお年玉、誕生日、クリスマス・・などでもらうお金やプレゼントを全て単行本に費やしていたのかもしれない。
じゃないと、小学生の分際で(?)、あんなに何百冊もの単行本が揃っているわけがない・・と当時の私は思った。
私はといえば、プラモデルを買ったり、クリスマスには安い天体望遠鏡を買ってもらったりしていたので、単行本に費やした覚えがない。
それに、私の中で単行本を買うという考えが欠落していたのだとも思う。
だが、H君の家の何百冊もの単行本を見て、衝撃を受け、私も単行本を集めることに目覚めた。
だが、所詮はお金のない小学生。中々単行本の数は増えなかった。
だが、H君に影響を受けた私は、自分も多数の単行本を本棚に並べてみたかった。
そこで、やがては古本屋にも行くようになった。
やがて、多少なりとも・・・せいぜい十数冊程度だったが、単行本が本棚に並ぶようになった。
そうなると・・やがて私は、あることに気付いた。
単行本だと、いくら月日がたっても、なくならなかった。親に捨てられたりしなかった。
そうか! 少年漫画週刊誌のようなサイズや紙質だと親に捨てられるが、単行本だと捨てられないのか! ・・・ということに。
少年漫画週刊誌だと、親にとっては消耗品みたいに見えたのだろう。だが、単行本だと、「ちゃんとした書物」「保存するための書物」みたいに見えたのだろう。
こんなんだったら、「巨人の星」も総集編など買わずに、単行本を集めていればよかった・・・当時私がそう思ったのは言うまでもない。
単行本だと、親に処分されることはない・・それに気づいてから、私の単行本集めはペースがあがった。
それ以来、自分で少年漫画週刊誌を買うことは、めったになくなった。
どうしても読みたい作品は立ち読みで(笑)。
あるいは、H君の家に遊びにいって、あれこれ読ませてもらって。
少年漫画週刊誌だと、買ってもどうせほどなくして捨てられる。
ならば、少年漫画週刊誌を買うお金で、単行本を買ったほうが「残せる」。
その目論見はあたり、おかげで当時買った単行本は、今でも我が家に残っている。まあ、ボロボロになってしまったものもあるが。
ともかく、単行本になって、親からの処分をまぬがれて、今も残っている・・というわけだ。
見た目が「消耗品」に見えたか「保存用書物」に見えたか・・・その差は大きかったのだろう。なので、子供たちにどうしても親に捨ててほしくない書物があるなら、「消耗品」に見られないように、「保存用」っぽくしておくのも「手」かもしれない。
例えば、ブックカバーをかけておくとか。
私にもし今、当時の私のような子供がいたら、・・・子供の持つ古い週刊誌は捨てるかもしれないが、単行本になると、捨てにくいと思う。
もっとも、このことに気づいてからもなお、私の中に疑問として残っていることはあった。
それはソノシートだった。
ソノシートななぜ捨てられてしまったのだろう。
親には、ソノシートは消耗品に見えていたのだろうか。
そういや、ソノシートは全て捨てられてしまったが、レコードは捨てられなかった。
ということは、親にとっては、ソノシートは消耗品で、レコードは保存品に見えたということなのかもしれない。
だが・・ソノシートは決して消耗品ではなかったと思うのだが。
そういや・・・幼少の頃に買ってもらった絵本もまた、いつしか捨てられていたが、絵本は決して消耗品のような一過性のものではなかったと思う。
それでも捨てられていた。
そう考えると、なぜソノシートが全て捨てられてしまったのかは・・・今も分からない。
親にとっては、ソノシートと絵本は同列に見えていたのだろうか。
いや、待てよ・・。
ソノシートには、普通のシングルレコードなみの大きさのものもあったが、雑誌の付録についてくる超ミニサイズのソノシートもあった。
そういや、雑誌の付録は、数日遊んだ後は、遠慮なく親に捨てられていたっけ。
組み立て付録はもちろん、別冊付録も。
なまじ、シングル並みの大きさのソノシートと、チープな(?)超ミニサイズのソノシートを同じ箱に入れて保存していたから、ソノシートは付録みたいな消耗品とみなされていたのかもしれない。
だとしたら・・せめて、1冊1冊買ったソノシートだけでも別の箱に入れて、超ミニサイズのチープなソノシートは「分けて」保管しておけばよかった・・・のかもしれない。
ともかく、保存しておきたいものは、多少でもハッタリをかまして、保存用であることをアピールしておいたほうが無難だったのだろう。
ただ・・何にしても、私の見ていない隙に、なんのことわりも(?)なく問答無用で捨てられていたのは・・・・悲しかった。今でもそれだけは思う。
それだけはやめてほしかった。
捨てるなら捨てるで、ひとこと私に声をかけてほしかった。「これは捨てていいけど、こっちはダメ」・・それぐらいは言いたかったかなあ。
まあ、私に一声かけたら、親は「どれも捨てちゃダメ」と私に言われそうな気がしたのかもしれないけどね(笑)。
私は、特別、何か特定の物を収集することはありませんが、親が無断で破棄された物は、たくさんあります。
やはり同じく月刊漫画雑誌始め、書籍類は、そうですね。
さすがに真面目な書籍、学習参考書・学術書などは無事ですが…。
子供たちの宝物は、親にとってはガラクタに見えるのでしょうかね?
特にソノシート音源は、今ではYouTubeにさえ見当たらない、極めて貴重な音源もあるはずです。
だんぞうさんは、東京に暮らしていらっしゃるから、ご存知でしょうが、中野ブロードウェイや秋葉原など、「昔懐かしい漫画・雑誌・おもちゃ、その他」を専門に取り扱う店がありますよ。
私も、たまに、そういう店に「宝物探し」に出掛けます(笑)
消耗品というイメージがあるんでしょうね。
その点、単行本は見た目がしっかりしてますものね。
見た目で捨てられるとしたら、古本屋などで買ってきたボロボロの本などは、やばいでしょうね。
第3者から見たら、ただのボロボロ本にしか見えないでしょうから。
古本屋で買ってきた本は、たとえ貴重であっても、その価値を知らない人にとっては、ただのボロ本にしか見えないでしょうし。
それをふせぐためには、ブックカバーなどをしてガードしておくか、あるいは隠しておくしかないかも・・。
ソノシートを捨てられたのはショックだった覚えがあります。
ソノシートを全ていれておいた容れものごと捨てられましたから。
やはり、無断で捨てるのは、たとえ親と言えどダメだと思います。
一応、子供に、いるものといらないものを選ばせることぐらいはやらせてあげないと。
>、「昔懐かしい漫画・雑誌・おもちゃ、その他」を専門に取り扱う店がありますよ
「まんだらけ」などがそうですね。
何度か行ったことありますよ。
そこで、買ったこともあります。
何枚か、ソノシートを買いなおしたこともありました。
オリジナルの10倍以上の値段がついてましたが・・。
まあ、仕方ないです、その値段は。
今では、超貴重品ですから。
ただ、子供のころには、新品でかったものを持っていたんだよなあ・・などと思うと、複雑でした。
とにかく付けられている値札を見て驚くばかりです。
一説によるとある時まではマニアの物だった古い漫画やおもちゃが、
例のお宝鑑定番組の開始を機に高騰していったらしいのです。
中には投機目的で古本屋の古い漫画を大量に買ったなんて話も聞きました。
そっとしておいて欲しかったな〜(笑)
鮎川さんのおっしゃる通り、子供にとっての宝物は、親にとってのゴミ…
または、勉強の邪魔になるものでしかなかったのでしょうね。
ソノシートか〜学習雑誌とかの付録についてた記憶はありますが、
漫画やテレビに関連したものってあまり目にした事がありませんでした。
子供の頃、私は宝物を大きなクッキー缶にしまってまして、
それを母に捨てられそうになって以来、天井裏に隠す習慣がありました。
高校生の頃、小学生時代に隠してすっかり忘れてたクッキー缶を発見した事があります。
中に入ってたのは…蝉の抜け殻、カマキリの卵、コカコーラのミニボトル、
マーブルチョコの箱(筒型で鉄腕アトムが印刷されてて、筒を回すとアトムがギクシャク動く)、
瓶入りの清涼飲料水の王冠、当時好きだった女の子からもらったリリアン編みの紐などなど、
高校生の私にとってはゴミに見えてしまい、すぐに処分してしまいました。
今思えば捨ててしまって残念だったものもいくつか混じっていたように思いますが、
何しろ今とは価値観が違いましたからね。
なんでも鑑定団の影響は確実にあるでしょうね。
子供と親では価値観が違いますよね。
だから親の価値観で子供の持ち物を勝手に処分しすぎるのは、いかがなものかと思います。
捨丸さんのクッキー缶は、ちょっとしたタイムカプセルだったんでしょうね。
隠しておいたのは正解だった気はします。