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ニール・ヤングのアルバムというと、一般的には代表作は「ハーベスト」「アフター・ザ・ゴールド・ラッシュ」ということにされている。
私自身「ハーベスト」は大好きだった。よく聴いた。
だが、今回取り上げたいのは「太陽への旅路」というアルバムだ。
これはニール・ヤングとスティーブン・スティルスの二人が久々にタッグを組んだバンドの名義で制作されたアルバム。
形としては、スティルスのバンドにヤングが参加した形なので、バンドの名前は「スティルス・ヤング・バンド」だった。
ご存知のように、ヤングとスティルスはかつてCSN&Y(デビッド・クロスビー、スティーブン・スティルス、グラハム・ナッシュ、そしてニール・ヤング)というスーパーグループを組んだことがあるのだが、どれも名うてのミュージシャン同士の集合体だったのがいけなかったのか、意見の衝突がもとで離散してしまった。
もっとも、ヤングを除いた3人ユニットとしては活動が続きアルバムを発表したりもしたのだが。
この「太陽への旅路」というアルバムは、かつてぶつかったことのあるヤングとスティルスが久々にタッグを組んだということで、それなりに話題になったと思う。
まあ、だから私も「どれどれ」って感じで買ったわけだ。
で、聴いてみると、収録曲は全9曲。
うちわけは、ヤングの曲が5曲、スティルスの曲が4曲。
二人の曲の作風は対照的だった。
ヤングの曲は、全体的におだやかで明るい感じの曲が揃ってた。もっとも、重めのナンバーも混じってはいたが、さほど暗いとは感じなかった。
一方、スティルスの曲は、重たく引きずるような感じで、ヤングの曲に比べると暗い印象を受けた。
個人的にはヤングの曲が好きだった。ヤングの提供した曲はどれも好きになった。
曲の配列的に言えば、ヤングの曲とスティルスの曲が交互に収録されていた。
だから、どうしても両者の曲を比較してしまった。ここでのスティルスの曲は、自分の趣味からいうと、ちょっと外れていたかなあ。
正直言うと、このアルバムを聴く時は、スティルスの曲は飛ばして、ヤングの提供した5曲ばかり聴いてた覚えがある。
特にLPでA面に収められていたヤングの曲は、おだやかな浜辺でビーチソファで休みながら、波の音を聴き、潮風を感じながら聴いてみたい・・そんな感じの曲に仕上がってた。
表題曲「太陽への旅路」をはじめ「ミッドナイト・オン・ザ・ベイ」「オーシャン・ガール」などを聴いてると、リラックスしてきて、心が休まる。聴いてると、おだやかな海辺が見えてくるんだ。
これらの曲の「雰囲気」からは、けっこう影響を受けたもんだった。
この当時私が作った曲の中には、このアルバムのニール・ヤングの曲に影響を受けたような曲が何曲もあった。
オープニング曲「太陽への旅路」という曲の歌詞にはビーチボーイズの名前と、ビーチボーイズの名曲「キャロライン・ノー」の名前なども出てくる箇所があり、ヤングだけでなくビーチボーイズのファンでもある私としては、ニヤリとさせられ、嬉しかったもんだ。
この曲、今でも私の愛唱歌である。気付けば、ハミングでよく歌っている。
中々ポップなのだ。
ヤングもスティルスも、このアルバムを制作してる時は、なごやか,かつ穏やかにアルバムを制作してたんじゃないだろうか・・と思いながら聴いてたもんだが、結局このバンド名義でのアルバムはこれ一枚だけだった。
またぶつかってしまったのかなあ。
収録曲からは、互いがぶつかるような雰囲気は感じられなかったのだが・・。
そう思うと、けっこう残念。このアルバムの雰囲気が良かっただけに、なおさら。
世間ではこのアルバムはどういう評価を受けてるのだろう。
少なくても、ヤングやスティルスの音楽が語られる時、このアルバムがひきあいに出されることはあまりないような気がする。
でも、個人的には好きなアルバム。
だから、ここで紹介しておきたかった。
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