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気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

ドラゴンクエスト・ライブスペクタクル・ツアーを見てきた(ネタばれあり。注意)

2016年08月08日 | レビュー(テレビ、ゲーム、本、映画、その他)

先日、「ドラゴンクエスト・ライブスペクタクル・ツアー」を見てきた。

これまで私は、ロックやフォークなど音楽のコンサートや、芝居などは見てきたが、今回のようなイベントを見に行ったのは珍しかった。

 

ゲームであるドラゴンクエストの世界を、現実の世界に再現する・・そんなイベントだ。

これまでアニメやコミックなどでドラクエを題材にした作品はあったけど、こうしたリアルな場での再現イベントは、これまでなかったのではないか。

だからこそ、ドラクエフリークの私としては楽しみだった。

一体どんな感じでリアル世界に再現するのかと思うと。

 

このイベントは、これまでテレビなどでメイキングの映像が紹介されてきており、ある程度のことは知らされていたけど、当然細かいところは明かされていなかった。

 

私が観たメイキング番組では、主役「勇者」の選考オーディション風景や、メインキャストたちのコメントや、ステージに大きなスクリーンが降りてきてそこに映像が映し出されて出演者たちの芝居とシンクロする・・ということなどだった。

 

だがステージの全体像や、ストーリーなどは分からなかった。

まあ、そこまで明かすわけもないよね(笑)。ネタばれになりすぎてしまうし。

 

さて、「さいたま新都心」駅でおりて、さいたまスーパーアリーナに。

会場の外にはドラクエのスライムをあしらった特設テントなどがあった。

 

 

 

入り口付近では大きな看板が。

その看板を正面から見て右側にゴーレム、そして左側にキングスライムが並んでいた。

 

 

 

 

 

 

ちなみに会場内では一切写真撮影は禁止。なので、このイベントにちなんだ写真を撮る場合、「それらしきもの」を撮るには、ここしかない・・という感じで、大混雑。

 

さて、会場内へ。私の席は、地下のアリーナ席。しかも端っこ。特殊なステージの形のため、席が隅っこでも、ステージの一部の目と鼻の先。

かなり特殊なステージ形状に見えた。どんな演出でイベントが行われるのだろう。

 

会場内を見渡してみると、さすがに客層が広い。

子供が多いのはもちろんだが、大人もそれ以上に多い。

思えば・・・最初に「ドラクエ」のゲームソフトが発売されたのは1986年。

今年は2016年。

つまり・・ドラクエがこの世に登場してから、もう30年もたっていることになる。

これだけの歴史があれば、そりゃ子供時代に「ドラクエ」で遊んだ人たちも大人になる。

しかも、「ドラクエ」は、子供たちだけが遊んでいたわけではない。

特に「ドラクエ3」の頃は社会現象にもなり、当時の大人たちをも巻き込んだ過熱人気ぶりだった。

有名な劇作家が「ドラクエ」を題材にした芝居をやったり、歌を歌ったり、著名なコピーライターがドラクエにハマって、自身もドラクエ型RPGを監修するに至ったり。

 

ファミコンの普及に多大な貢献をした偉大なゲームシリーズ。

まさに、国民的ゲームと言っても過言ではない。

いや、国民的ゲームというより、「国民的作品」である。

日本には国民的作品と呼ばれる作品はいくつもある。たとえば「ウルトラマン」「仮面ライダー」「ドラえもん」「男はつらいよ」その他多数。

「ドラクエ」は、上記の「国民的作品」に勝るとも劣らない存在である。それは断言できる。それほどの作品なのだ。

 

 

私自身にとっても、愛してやまない「心のゲーム」である。

 

「ドラクエ」が大好きな世代は子供だけでなく、子供から大人まで世代を超えて幅広いのだ。それはこのイベントに集まった客の年代層の幅広さでも、今更のように実感。

 

イベント開始までの間、会場内では、懐かしい「ファミコン時代のドラクエのBGM」が流れていた。

それを聴きながら、「あ、この曲は、ドラクエ3のあそこで流れた曲だ」などの声があちこちの客同士からあがっていた。それもまたドラクエの歴史なのだ。

 

また、席にはLEDが備え付けられたリストバンドが置いてあった。それは全ての客席に用意されていたようだ。

どうやら客はそれを腕につけて楽しむことになるらしい。

なんでも、LEDで光るそのリストバンドは、イベントの途中で演出上の意味を持つ・・ということが、開演前の「前説」でも語られていた。

それは「客も参加するイベント」というコンセプトゆえであろう。

 

 

 

 

 

 

私の座った地下アリーナ席は、ステージのすぐそばであるのは良いのだが、正直ステージの全体像はつかみづらい。

死角が多すぎる感じで、見えない箇所が多い。

この「見え方」で、イベントの全体像が分かるだろうか・・という不安がよぎる。

実際にイベントが始まってみると、出演者たちがバトルを繰り返すステージは私の席からは見辛く、メインステージで何が起こっているのか、分かりづらかったし、見辛かった。

その点、ちょっと残念。

 

とはいえ、この席ならではのメリットもあり、それは例えばラスボスや、イシスの女王やなどが現れる時は、私のすぐ間近であった。

出演者のコスチュームもよく分かる。表情も。

ラスボスのかっこいいこと。イシスの女王の色っぽいこと。

これなどは、ステージの至近距離である特権であったろう。

 

ただ、やはり死角が多いということと、メインステージが遠く、しかも地下からのアングルだとさらに見え辛いというデメリットは感じた。

 

ストーリー的には、基本的に「ドラクエ3」のストーリーが元になっていた。

ドラクエ3の世界に、他のドラクエシリーズのキャラがからんでくる・・という感じだ。

例えばパノン、アリーナ、クリフト、ヤンガス、テリー、トルネコ、フローラ、ビアンカなど。

 

ドラクエおなじみのモンスターも、着ぐるみで登場。

マドハンド、死霊の騎士、おばけキノコなどなど。

スライムなどは、天井から降りてきているスクリーンの中に登場し、合体してキングスライムになったり。

ただし、私の席からはそのへんはよく見えなかった・・。

 

ちなみに、スクリーンは、出演者が魔法や必殺技を放った時に、その効果を映像で表現する時に使われてもいた。

 

また物語の中盤では、メインステージは「モンスター闘技場」にもなり、いくつかの対戦があったのだが、このイベントならではの対戦は「ビアンカ対フローラ」であったろう。

ゲーム「ドラクエ5」では、プレイヤーは共に冒険するメンバーを「ビアンカ」か「フローラ」かどちらかの女性を選ばねばならなくなった。どちらかを選べば、どちらかは選べなくなる。でも、どちらか選ばないと、先に進めない。そんな「究極の選択」があった、因縁の二人。

その二人が戦うなんて(笑)。まあ、その結果は、ここでは伏せておく。

 

イベントは2部構成に分かれており、第1部の最後でラーミアが登場し、その後途中20分の休憩があった。

ラーミアは、なんだかモスラを思い出した(笑)。

 

休憩時間、トイレが長蛇の列。特に女性トイレは・・・。

 

そして、第2部での終盤では、ついにラスボスとの対戦。

このラスボスはドラクエ3ではお馴染みのキャラだが、このコスチュームがめちゃくちゃかっこいい。

正直、勇者たち一行を相手に、たった一人で応戦するラスボスを私は応援してしまっていた(笑)。

 

 

イベントの途中、メインステージが見づらかったこともあり、私は自分の席の近くのステージでアクロバティックに空中浮遊する女性たちに目が釘付けになったりした。

ワイヤーでもなく、命綱もつけず、床にマットらしきものも見当たらない中、よくあんなことが・・。

落っこちたら大事故になるな・・と思いながら、少しハラハラしながら観ていた。

とてもじゃないが、並みの人にできるアクションではない。まさにプロなのだろう。

 

物語が終わり、地元の学校の吹奏楽部の学生さんたたちが出てきて、高らかにドラクエのテーマソングを演奏。学生さんたちにとっては、一生の思い出になったのではないだろうか。

 

イベント2部構成のうち、第1部は盛りだくさんの内容、第2部はボスとの対戦に絞った感じ。死角が多くて、死角の向うのステージでどんなことが行われているか分かりづらかったせいもあり、個人的には第2部が分かりやすかったかな。

ちなみに、光る腕輪の演出は、ある程度予想通りだったが、それでも実際にその演出の光景を目にした時は、壮観だった。

 

 

全体的に主人公である勇者は、あまりセリフがない。だが、実際にゲームの中の勇者自体がほとんどセリフがない。なので、それもまたゲームに即した設定だったのだろう。

 

イベント中は出演者があれこれお客さんに話を振ってきたりするが、その会話の中にドラクエに出てくる様々な用語が使われると、妙に楽しかった。

そのへんは、ドラクエフリークのツボをくすぐられる感じ。ドラクエ用語は、ある意味「合言葉」みたいにも思えた。

また、しみじみ思ったのは、ドラクエ音楽の素晴らしさ。イベント中には、さまざまなドラクエ音楽が流れてきたが、特にドラクエ3でのフィールドのシーンで流れてた音楽がこのイベントの途中で勇ましく高らかに流れた時には、けっこうグッときたなあ。ドラクエ3で遊んだ頃のことが、ちょっと走馬灯してしまった・・。

そういやこの曲は、近年某CMのBGMとしても使われたりしたっけ・・。

 

 

このイベントを見終わった段階で感じた事だが、、最初にこのイベントを見る人、もしくは1回しか観れない人は、むしろスタンドの地上席・・1階席以上の席の方が、ステージの全体像が分かるので良いのではないだろうか。

ステージの近くの地下アリーナ席だと、出演者とからんだりできる可能性もあったり、出演者のコスチュームや表情を近くで見れる楽しみもあるが、死角も多く、イベントの一部をアップで見る感じで、全体像がつかみきれないデメリットもあると思うので。

 

 

このイベントは、けっこうリピーターも多いようだった。

その気持ちは分かった。

なにせ、このイベント、前述の通り、席の場所や角度によってはほとんど見えないシーンもある反面、逆にその席だからこそ観れるシーンや演出などもある。

なので、座る席の位置を変えて観ることで、新たな楽しみも見つけられるのだろう。

あえてそういう演出にしているのかもしれない。

 

 

 

なにはともあれ、ドラクエワールドを、リアルな場所で再現してくれようとした点は、ファンには嬉しいイベントだった。

出演者たちも、すごく楽しんで演じていたように思う。

 

ドラクエがお好きな方は、観ておいて損はないし、楽しめる。それは間違いない。

今ドラクエにハマっている方はもちろん、昔ドラクエにハマった方は、様々な記憶が呼び起こされることだろう。

 

 

このイベントを観て・・・ドラクエ3をもう一回遊びたくなってきた。

 

 

↑ 「冒険の書」なる、パンフレット。中々分厚い。


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