時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

幻のガム「幸村さまガム」の記憶

2016年06月01日 | 懐かしい系、あれこれ

大河ドラマ「真田丸」の影響もあり、巷では真田幸村ブームだ。

テレビでは真田幸村を取りあげた番組が花盛り。

幸村の地元でもさぞかし盛り上がってることだろう。

 

真田幸村といえば、もともと日本歴史上の人物たちの中でも、特に人気の高い人物。

年配の歴史マニアだけでなく、若い人からの人気も高く、特に歴女と言われる若い女性の歴史マニアからはその人気は絶大だ。トップクラスと言っても間違いない。

ゲームなどで、幸村はバリバリのイケメンとして描かれているのも影響しているだろうし、イケメンとして描かれたのは、人気者ゆえであったろう。

 

幸村の人気は今に限らず、昔からそうであった。

古くから幸村は映画やコミックや小説で主役・もしくは主役級として、かっこよく描かれてきている。そのイメージは、まさに日本の歴史上のヒーロー。

 

日本の歴史上の人物の人気投票でもやれば、確実にランクインしてくるだろう。

NHK大河の主役としては、「とっておきの人物」であろう。

坂本龍馬、織田信長、源義経などと並ぶ程のスーパースターではないか。

 

 

私が真田幸村を知ったのは、子供時代。記憶はもうおぼろげだが、猿飛佐助や霧隠才蔵が仕える君主として知ったような気がする。

そう、まずは派手な忍術を駆使するスーパー忍者である佐助や才蔵が主役の作品を観て(映画だったか、コミックだったかは忘れた。小説ではなかった。)佐助や才蔵を好きになり、更にその佐助や才蔵が仕える仁徳の君主・・そんなイメージで幸村を知ったのが最初だったと思う。

 

そう、まずは佐助や才蔵ありきで、佐助と才蔵経由で幸村を知ったのだと思う。

 

佐助や才蔵がほれ込むくらいだから、佐助や才蔵以上の魅力のある、器の大きな人物・・として、私のリスペクトの対象になった・・・と思う。

まあ、そんな感じで真田幸村の名前は私の中にインプットされた。

 

そんなある日。いつものようにお菓子屋に出入りしていた少年時代の私は、お店で見慣れないお菓子を見つけた。

それはガムであった。

 

見るとパッケージには、侍のイラストが描かれていた。

何気なく手にとってそのガムを見てみると、ガムの名前が目に入った。

ガムの名前は・・・

 

「幸村さまガム」であった。

 

「佐助ガム」でも「才蔵ガム」でもなく、「幸村さまガム」であった。

 

当時の私にとっては、まずは佐助や才蔵が主役であり、私の気持ち的には「佐助ガム」「才蔵ガム」「真田十勇士ガム」の方がしっくりきたのだが、佐助や才蔵を飛び越していきなり「幸村さまガム」であった。

 

それを見て、「わあ、やはり真田幸村というのは、スゴイんだな」とか、真の主役は真田幸村なのかな・・と思ったのを覚えている。

少なくても当時、佐助ガムや才蔵ガムはなかった。だが、幸村ガムはある・・という事実に。

 

当時は、天才忍者というのは、子供にとっては大ヒーローであり、実際スーパー忍者が主役のアニメや漫画は多かった。

「サスケ」「カムイ」「風のフジ丸」「仮面の忍者・赤影」「伊賀の影丸」などなど。

子供にとっては、・・少なくても当時の私にとっては、侍よりもスーパー忍者のほうが好きだったかもしれない。

 

例えば、織田信長や武田信玄、上杉謙信よりも、派手で荒唐無稽な忍術を駆使する天才忍者のほうがかっこよく思えていた子供は案外多かったと思う。

なので、「佐助ガム」や「才蔵ガム」のほうが子供にはアピールできたかもしれないのに、いきなり「幸村ガム」。

それを見ると、それだけ佐助や才蔵よりも幸村の方がヒーローなのかな・・と思ったものだった。

 

少なくても当時は、信長ガムとか秀吉ガム、家康ガムなどはなかったが、幸村ガムだけはある・・その事実に、戦国時代の本当の主人公は幸村なのかな・・・とも幼心に思ったものだった。

当時は、戦国時代に関する知識はほとんど私にはなかったから、なおさら。

しかも、その幸村ガムは、特定のコミックや映画やドラマの関連商品ではなく、ただ単に歴史上の人物・真田幸村のガムなのである。

 

今でこそ、戦国時代の本当の主人公は、一概に特定できないことは分かっている。

誰を切り口にし、誰にスポットを当てるかによって、主役は変わるしね。

 

だが、信長ガムも秀吉ガムも家康ガムも、佐助ガムも才蔵ガムもなかったのに、幸村ガムだけはあり、しかもそれは何かのコミックや映画やドラマに関連する商品ではなかったという事実。幸村がヒーローとして定着していたからこそ、そういう商品があったのであろう(もっとも、猿飛佐助に関しては、なんらかのキャラクター商品はあったかもしれない)。

 

そういう意味では、幸村は、当時のコミックやアニメのヒーロー・・・たとえば鉄腕アトムや鉄人28号などと同格のヒーローとして見られていた・・ということだったのかもしれない。

メーカーは特定のアニメや漫画のキャラを無断で使用してキャラクター商品などを作るわけにはいかない。権利関係の問題があるから。

だが、歴史上の人物なら、独自でキャラクターを起こしてしまえば、キャラクター商品を作れる。

歴史上の人物なら、そのデザインや絵がオリジナルなら、著作権は関係ないのだろう。

だが、通常の著名な歴史上の人物で、全国区で子供に受けるかどうかは微妙。

知名度という面では、例えば信長などは、子供たちの間でも知られているかもしれない。

だが、信長ガムを作ったとしても、当時の子供たちの間で全国区で売れる・・とふんだだろうか?

歴史好きな大人はともかく。

だが、幸村なら?・・・と、その「幸村さまガム」を発売したメーカーは考えたのだろう。

それだけ、幸村は、マンガやアニメのヒーローと同等のヒーロー・・と、そのメーカーはみなしていたのだろう。

 

 

この「幸村さまガム」、ちょっと検索したのだが、少なくても私が少年時代に出会った現物は見つけられなかった。

なので、どこのメーカーが作っていたのかは不明だし、どんなガムだったかもさだかではない。パッケージも見当たらない。

まったくの幻のガムである。

ただ、そういうガムがあったということは、確かである。私、買った覚えがあるから。

とはいえ、その「幸村さまガム」、あまり長い期間店頭で見かけた覚えは・・私にはない。

さすがに、特定のアニメやコミックのキャラクター商品には、かなわなかったのかもしれない。

例えばアトムのチョコとか、鉄人のキャラメルとかには。

まあ、そのへんは、さすがにしょうがないとは思う。

 

 

もっとも、昨今の幸村人気ぶり、特に大河がきっかけになって、様々な波及効果により、再びそういう商品が、出てきてもおかしくないが。

特に幸村ゆかりの場所では。

 

 

真田幸村は、戦死した時、その戦いぶりで、味方側からだけでなく、敵方からも称賛されたのは、よく知られている。

武将たるもの、かくありたいものだ・・と、「武将の鑑」として、幸村に憧れた武将は多かったとも聞く。敵味方関係なく、その存在はスーパースターになったようだ。

 

そしてその戦いぶりは、その後ことあるごとに敵味方関係なく語り継がれていった。

 

幸村は、よく知られているように、実践経験はあまり多くないらしい。少なくても文献に残っている限りでは。

それゆえ「一発屋」みたいな言い方をする現代人もいるらしい。だが、その「一発」は、何十、何百発にも相当したのだろう。

その後彼が戦国のヒーローとして語り継がれ、後世には「真田十勇士」なる存在も創作され、映画やコミック、小説やテレビなどでもたびたびかっこよく描かれ、現代ではゲームなどでイケメンとして描かれてきているのは、根拠のないことではないし、だてではない。

戦国時代の世の中当時でも、同業者からもリスペクトされたスーパースターだったからであろう。

 

そして、長きに渡り、スーパースターであり続けたからこそ、映画やテレビやコミック関係なく、「幸村さまガム」なるキャラクター商品もあったのだろう。

 

この日記を読んで下さった方で、「幸村さまガム」を御存知の方は・・いらっしゃいますか?

何十年も前のガムです。 

 

 

なお、写真は「幸村さまガム」とは関係ありません。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 横須賀海軍カレーで、こんな... | トップ | 埋もれた自作曲の蔵出しシリ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

懐かしい系、あれこれ」カテゴリの最新記事