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気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

生き返った「夕しぐれ」

2009年01月30日 | 音楽活動
高校生の頃に作った曲は、今ではもうライブでやらないばかりか、家でも歌うことはほとんどない。

だが・・・この前、ふと、高校生の頃に作った曲のギターフレーズを何気に弾いてみた。
その曲は、メロディ優先でできた曲でもなければ、歌詞優先でできた曲でもない。
ギターのフレーズがまず頭に浮かんで、後からメロディと歌詞をつけた曲だった。
最終的に、曲は「夕しぐれ」というタイトルで完成した。

一番最初に親に買ってもらった安物ギターを使ってた時は、ギターフレーズ優先で曲ができるなんてことは、めったになかった。

バイトしてお金を貯めて、定価10万円のギターを買ったら、同じギターでもこうも音が違うものかと驚き、ギターばかりポロポロ弾いてたことがあった。

ドレッドノート型のマーチンタイプのギターだった。素晴らしいサウンドだった。
深い、明るい、パワフル。それまでの1万5000円のギターとは比較にならなかった。弾いてるだけで、何か曲が生まれそうな気がした。


不思議なもので、弾くギターが変わると、作る曲にも変化がでる。
ギターであれこれ弾いてたら、何気にギターフレーズがあれこれ生まれ、やがてそれは弾き続けていくうちに、形になった。
そういうケースは増えていった。

ギターフレーズ優先で曲ができるなんて、それまでの私には珍しかったし、ギターの弾き方も変わった。
その結果生まれた「夕しぐれ」という曲は、当時の私としては異色作になった。

でも、地味で、けだるい曲だったので、その曲の雰囲気は好きだったけど、いつしか自分の常備レパートリーからは外れていった。
しまいには、完全に埋もれてしまった。


だが、最近、ふとしたことで「夕しぐれ」を・・数十年ぶりに弾いて歌ってみたら、十代の頃に感じた雰囲気が、より増幅されてる気がした。

それは・・・最近その曲を弾いたギターのせいだった。

十代の頃、1万5000円のギターから10万円のギターに代えた時に感じたサウンドは、最近弾いてるギター・00045の音で再び変化した。

同じ曲でも、弾くギターが変わると、感じが変わる・・という事実は以前から分かってはいたのだが、それを改めて実感した思いだ。

とろとろとけだるくも、このギターがこのフレーズで醸し出す雰囲気が気持ちいい。
しっとりしながらも、キラキラ。
夕しぐれが、陽光を浴びてるような感じになった。オモシロい。
1つだけはっきりしてるのは、それは私の演奏や楽曲の手柄ではなく、マーチン000ー45というギターの手柄である・・ということだ(笑)。

ただ、この曲調を長く聴いてると、リスナーは眠くなってくるだろうな・・という点は、昔と変わらない。
だから、今のところ人前で歌う予定はない。まあ、今までもそんな機会はなかったけど。考えてみれば「夕しぐれ」という曲にとっては、可愛そうな話ではある(?)。


この歌を生で弾いて誰かに聴かせたことはないのだが、少なくても弾き手・歌い手である自分にとっては、気持ちいい。

ってなわけで、高校生の時に作って、誰にも生で聴かせたことのない「埋もれた自作曲」のうちの1曲である「夕しぐれ」を、家で最近よく弾いています。










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