暮れの深夜に、とっても素敵な番組が2つあった。
一つは小田和正さんの「クリスマスの約束」。
もう一つは、岡林信康さんを取り上げた「情熱大陸」。
私にとっては、最高のプレゼントになった。
テレビ局さん、ありがとう。
小田和正さんの「クリスマスの約束」、これ密かに(?)毎年楽しみにしている番組。クリスマスの時期に毎年放送されている。
今回もまた楽しかった。
今回の企画は、「たくさんのシンガーが集まり、それぞれの名曲をメドレーでつなげて、出演者全員で歌う」・・という企画だった。
これは、出演者が互いを認め合い、互いの曲やパフォーマンスを愛さないと、素晴らしい出来にはならない。
単に、互いの歌を覚えるだけならできるだろう。
だが、それだけでは、本当にそれで人の心を打つ「作品」にはならない。
本当に互いを認めあい尊重しあわないと、ただの顔見せにしかならない。
スター・・アーティストと呼ばれる人たちは、誰もが強い自負とエゴを持ってるはず。
この企画では、認め合い、互いの曲を愛さないと、つまらないものになってしまう危険性は大いにあってはず。
でも、素晴らしい出来になっていたと思う。
感動的だった。
終わった後の皆の表情がまたよかった。
互いを認めあい、互いの曲を愛し合い、互いに力を合わせて、それを良い作品に仕上がっていたからこその達成感があり、それが表情に出ていたのだろう。
相手を認めるのって、難しい。でも、本当は簡単でもある。自分の気持ちの持ちようひとつで。
素直になることが難しいことである反面、気持ちのもちよう一つで簡単になるように。
相手を認めるって、実はすごく気持ちのいいことなんだと思う。
小田さんの掲げた「認め合う」というテーマ、なまじ言葉の社交辞令で互いを褒めあうよりも、こういう形にすると、「認め合う」というテーマがすごくリアルに伝わってきた。
そこでは、参加者のハートが実体化していたと思う。
そして、「情熱大陸」での岡林さん。
あのマスコミ嫌いの岡林さんが、こういう番組にでるなんて、びっくり。
今の岡林さんって、まるで憑き物がとれたように、いい意味での力が抜けて、すごく良い表情をしていた。
最近、若い人の間で、岡林さんの再評価がされてるらしい。
思えば、私は・・・岡林さんの歌は好きだが、リアルタイムには1歩遅れたクチである。
私が日本のフォークやロックに目覚めた時には、すでに岡林さんは伝説の人になってしまっていた。
彼の曲の良さは、1歩遅れた「後追い」で分かった。
私がリアルタイムで聴いた岡林さんのアルバムは「金色のライオン」である。
彼が伝説を作った「友よ」や「チューリップのアップリケ」「山谷ブルース」の時代は、じかには体験できなかった。
なので、私より上の世代が、岡林さんを自慢げに語る時は、いつも引け目みたいなものを感じていたものだ。
私がリアルタイムで、ブレイク時を体験してるシンガーは拓郎さんであり、陽水さんであり、キャロルだった。
まあ、それはそれで、すごく幸せなことだったとは思っているけどね。
番組内では、岡林さんと美空ひばりさんの交流のことにも触れられていた。
実は・・その時代は私はリアルタイム体験している。
とはいっても、その時のアルバムを持ってるわけじゃないけれど。
以前このブログで、美空ひばりさんがラジオ深夜放送のパーソナリティを担当した時のことを書いたことがあるが、その放送では、美空さんは岡林さんのことについても語っていたと思う。
この情熱大陸ではじめて知ったこととしては、ひばりさんと岡林さんがスタッフを連れて共にに飲み歩くほどの仲だったとは・・。
その酒席で、どんな会話が出ていたのか、・・それを想像すると、興味深いものがある。
ともあれ、「情熱大陸」を見て思ったのだが、今の岡林信康さんが、若い人にも関心を持たれている・・というのは、なにやら嬉しい。
「チューリップのアップリケ」という曲なんて、若い人はどんな受け止め方をするだろう。初めてこの曲を聴く人にとっては、衝撃ではないだろうか。
こういう歌、そうあるもんじゃないものね。
「おいら いちぬけた」なんて、けっこう共感持たれるんじゃないかな。
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