漫画には、さまざまな笑い方が出てくる。
一般的なのは、「わはは」「いひひ」「えへへ」「うふふ」「おほほ」系など。
このへんは、現実でもありふれている笑い方で、実際にどんな笑い方なのかは容易に想像がつく。
だが、中には、実際にはどう笑ったらそういう笑い方になるのか・・?と思ってしまう笑い方もある。
具体的には、例えば・・
「カンラ カラカラ」
「ゲタゲタゲタ」
あたり。漫画にはたまに出てきていた。少なくても私が読んでた漫画には出てきていた。
今回はこの2種類の笑い方について取り上げてみたい。
カンラカラカラ・・・? 一体どう笑えば、そういう笑い方になるのだろう。
誰か再現してくれ・・・。
イメージ的には乾いた笑いという感じがする。キャラ的には、明るいおじさんキャラあたりかな。
なんか、缶でも蹴って、なおかつ蹴った缶が転がってるような笑い声なのだが、あるいは喉に缶でも詰まっているのか?
大体、「カン」で始まる笑い方なんて、できるのだろうか。
ちょっと試してみてほしい。「カン」で始まる笑い方、貴方はできるだろうか。
また、「カンラ」の「ラ」に関してだが、笑い声に「ラ」行を入れた笑い方なんて、どんなのがあるのだろう。というか、あるのだろうか?そもそも。
私には・・できない・・・。
ゲタゲタ・・・? 一体どう笑えば、そういう笑い方になるのだろう。
誰か再現してくれ・・。
イメージ的には、下品なキャラで、ちょっと薄汚れたキャラかなあ。
そもそも「ゲ」で始まる笑い方、あなたはできるだろうか?
ちょっと試してみてほしい。
私には・・できない・・。
無理やり「カンラカラカラ」「ゲタゲタゲタ」と言って笑ってみようとしたが、それは笑い声ではなく、単なる言葉の羅列にしかならなかった・・。少なくても、本物の「心からの笑い」にはならなかった・・。
リアルな場では「カンラカラカラ」「ゲタゲタ」の笑い声を聞いたことがないのだが、漫画でそう表現されていたということは、もしかしたらモデルになった笑い方があったのかもしれない。
それを漫画家が、誇張してそういう笑い方として描いたのかもしれない。
だとしたら「カンラカラカラ」「ゲタゲタ」のモデルになった笑い方とは、どんな笑い方なんだろう。
多分・・漫画家が、自身が描くキャラのイメージにあった笑い方を「笑い声」で表そうとして、そういう表現を使ったんじゃないかとは思う。
リアルではありえない笑い声で。
そう考えるのが一番無難な気はする。
でも・・話は前後するが、もし本当にそれらの笑い声のモデルになった笑い方があったのだとしたら、聞いてみたい気はする。
あ、これが「カンラカラカラ」「ゲタゲタ」に繋がったんだな・・・と納得するために。
あなたは「カンラカラカラ」「ゲタゲタゲタ」という笑い声をリアルで聞いたことはあるだろうか?
ちなみに。
先日テレビで、声優さんたちの声の技術にスポットをあてた番組が放送された。
その時は、声優さんの声の技術に「プロだなあ」と思って感心した覚えがあった。
その中で、ある声優さんが「笑う声をあてるのは最初は難しい」という趣旨のことを語ってらっしゃった。
新人の頃はそうでも、やがてキャリアを積むにつれ、「笑い」の声芝居もうまくなっていくのだろう。
そんなプロの技術をもつ声優さんが、「カンラカラカラ」や「ゲタゲタゲタ」と笑うキャラの声をあてることになった場合、その笑い方をどのように表現するのだろう。
この記事を書いたら、そのへんのことにどうも興味がわいてきた。
東にカンラカラカラと笑う人あれば、行って缶を見せてあげ。
西にゲタゲタゲタと笑う人あれば、行って下駄を見せてあげ。
缶にも負けず下駄にも負けない、私はそんな人になりたい。←嘘です。
ゲタゲタは馬鹿笑いするような、品が宜しくないイメージです。
水木しげる漫画の「ビビビビビビ」のビンタと同じように、表現のひとつかなと思います。
声優の演技は凄いものだと感心します。ジブリアニメなど旬の芸能人を起用したりしますが、専門職には敵わない感じです(達者な方もいますが)。せっかく良い画面を作ってもヘボが声を当てたら台無しですから、作り手と売り手が隔絶しているのかな…と邪推してしまいます。
スタジオミュージシャンが、「ハチに追いかけられて困ったような音を出してくれ」なんて注文もあったと笑っていました。声(音)だけで表現するのは難しいことだと思います。
無理な要求に応えるのもプロゆえなのでしょう。
白土三平氏のカムイ伝に描かれる子供たちが、笑うシーンに
「ケラケラケラ」という擬声語が使われています。
しかしボク自身、幼稚園、小学校の頃を、思い返しても
このような笑い声の子供はいません。
しかし複数の子供たちが、一斉に笑う時、子供たちの声が
和音のように響き合い「ゲラゲラゲラ」という
音感ぽく、聞こえることがあります。
大人の笑い声だと、「ゲラゲラ」の音が濁って「ゲタゲタ」、少し乾いた音で
「カラカラ」という表音は、あながち間違いではない気がします。
会社の飲み会などで酔って大笑いする方に、言葉で形容しがたい
笑い声の方がいました。(敢えて表音すれば、グゲゲゲって感じ)
解剖学的に声帯や声道、口腔、歯列、口唇の形状は、十人十色ですので
笑い方にも個人の個性が出るのでしょう。
だいいち、カンラカラカラと実際に笑える人など、いないような気がします。
ゲタゲタは、語呂や響きから言っても、下品な感じがありますよね。
カンラカラカラにしても、ゲタゲタにしても、私の中で共通する点としては、女性キャラには似合わないということ。
例え慣用句だったとしても、女性キャラのイメージはないです。
仮に女性キャラでそういう笑いかたをするキャラがいるとしたら、妖怪系くらいかなあ。
ビビビは、ねずみ男のビンタの音でしたね。
彼はその擬音を気に入ってたのか、自身の宣伝にもキャッチフレーズみたいな形で使ってましたっけ。
ゲゲゲの鬼太郎に対する「ビビビのねずみ男」として。
アニメや洋画のアテレコで有名な芸能人を使うと、その作品を見てて、作品中のキャラより、アテレコしてる芸能人の顔ばかりが浮かんでくることがあり、その点は良し悪しですなあ。
確かにそういう笑い方はありましたね。
カムイ伝でしたっけ?
カムイ外伝になると、大人の忍者同士の戦いがメインでしたが、カムイ伝には多数のキャラがいましたので、子供たちもよく出てきてたように思います。
ケラケラは確かに子供たちの笑い方てした。
妖怪の笑い方にもありました。確か、小柄な妖怪だったような。
ゲラゲラがゲタゲタになった…というのは、なるほどです。
個人単位の笑い方ではありえない笑い方でも、集団の笑い方だとそう聞こえる…これまた、なるほど!
混ざり合うとそう聞こえるというのはわかる気がします。
それにしても、グゲゲゲってのは、どんなリアルな笑い方なんだろう…。
ある意味、押し殺したような笑い方ですね。
私が漫画家なら、キャラに使わせてみたい笑い方です。
女性キャラには使いたくない笑い方ではありますが、女性キャラに使わせるとしたらやはり妖怪系になるかも。