![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/4f/40357deeff63d08bb48aacc05c473a13.jpg)
最近のJポップの楽曲は、やたらとコードチェンジが多い曲が多い。
下手したら1音符ごとにコードが変わる曲もザラ。
なにやら、コードチェンジの多さを競っているかのように見える時もある(?)。
もっとも、作曲者と編曲者が違う場合、作曲者は比較的シンプルなコードをつけていたが、編曲家が編曲するにあたって、コードをより細分化し、凝って複雑にしてる場合もあるだろう。
人によっては、コードチェンジがあまりないと物足りない・・・という人もいるのかもしれない。
だが、その一方で。
コードチェンジがほとんどなく、コード進行がシンプルな大ヒット曲や名曲も存在する。
そういう曲を聴いてると、コードチェンジってなんなのさ?などと、今更のように思うこともある。
ギターを始めて間もない人にとっては、とりあえず少ないコードだけで1曲を弾きとおせる曲というのはありがたいと思う。
ギター始めて、覚えた少ないコードで1曲通して弾けると、確実に自分がレベルアップしているような気分になれると思う。
そう、とりあえず、何かの曲を最初から最後まで通しで弾けると、ギターが楽しくなる。
そうなると、「よし、もっと進んでみよう」という気になれるのではないか。
ギターを始めて教則本などを読んでると、初期の段階で基本的なコード進行で「3コード」という概念が出てくる。文字通り、それは基本的な3つのコードのこと。
基本的な3コードを覚えると、弾ける曲は格段に増える。
基本的なロックンロールソングや、ブルース、フォークソングなどには、案外3コードだけで成立してる曲は多い。
だが。
実は3コードよりももっと少なく、たった2つのコードで弾ける曲もけっこうあるのだ。しかも、大ヒット曲や有名曲で。
2つのコードで弾けるヒット曲や有名曲は、私がすぐ思いつくだけでも・・
- 名前のない馬 by アメリカ
- 平和を我等に by ジョン・レノン
- 愛しのヘレン by ポール・マッカートニー
- トゥマローネバーノウズ by ビートルズ
- ボーン・イン・ザ・USA by ブルース・スプリングスティーン
- ジャンバラヤ by ハンク・ウィリアムス、カーペンターズなど
- 愛しのクレメンタイン by ザ・ブラウンズ 他(日本では「雪山賛歌」としても知られる)
これらの曲を聴いてると、コードというのはやたら増やせばいいってものでもない・・という気にさせられることがある。
名曲、必ずしも多コードとは限らないわけで。
まあ、もちろん元歌はそういうコードアレンジだったとしても、新たに誰かがカバーする場合に、アレンジしてコードを複雑にするケースもあるけれど。
「ボーンインザUSA」などは、ちょっと聴いただけでは2コードという感じが私はしなかったが、よく聴いてみると「あらら・・?2コードだけだ」と思ったのを覚えてる。
「名前のない馬」や「平和を我等に」「愛しのヘレン」あたりは、聴いててすぐに「2コードだけだ!」と気付ける曲だと思う。
「ジャンバラヤ」「名前のない馬」は、2コードだけの曲としてかねてから有名でもあった。ある意味、2コードだけで成立する代名詞的な名曲であろう。
「トウマローネバーノウズ」はサウンド面で色々サイケなアレンジになっていて、風変りなサウンドエフェクトも入ってるので、初めて聴いた時は「たった2つのコード曲」とは気付きにくい人もいるかもしれない。
中には、この曲は1コードだけでできてる・・・という人もいる。
でも、サウンドを度外視し、曲だけを抜き出してみれば、あくまでも私には2コードで出来てる曲に聞こえる。
違ってたらごめんなさい。
あと、上記にはあげなかったが、「エリナーリグビー」も、やろうと思えば2コードでも押し通すことができるかもしれない。ただ、ストリングスの音程の変化を考えると、基本の2コードに多少の和音変化はあるけど。
それにしても…たった2つのコードだけでヒット曲を作れてしまうなんて、よほどの作曲能力がないとできない、天才の芸当だろう。さすがすぎる。大半の人はヒット曲を作るためにあれこれコードをこねくりまわして苦労してるのに(笑)。
コード2つだけで曲を作るだけなら、作曲家ならできると思う。だが、その曲がちゃんとヒットしてしまうクオリティーに達しているのが、並のソングライターではない証だろう。
もちろん、2コードの名曲や有名曲は他にも多数あるだろう。私がすぐには思いつかなかっただけで。
ここまでロックやポップスの中から曲名をあげてきたが、範ちゅうを広げて、童謡や唱歌などにも視界を広げれば、そこにも多数の2コード曲は存在する。
例えば「ぶんぶんぶん」「かっこう」などなど。探せばまだまだあるはず。
ちなみに、私の印象では、ロックやポップスに関して言えば、比較的邦楽よりも洋楽の方がコード進行がシンプルな曲が多い気はする。特に昨今の邦楽のコード進行はかなり凝ってるしね。
ちょっと考えた限りでは、邦楽のポップスやロックでは、2コードだけで弾ける曲は、すぐには思いつかなかった。
張り切ってギターを始めた人が、練習曲として童謡や唱歌ばかりを練習してるとものたりなくなるかもしれないので、手始めに童謡や唱歌に手をだし、1曲とりあえす弾ける味を覚えて、ロックやポップスやフォークに手を広げていけばいいのでは。童謡や唱歌が歌いたくてギターを始める人は、さほど多くないように思えるし。
やはり、憧れのスターの曲や、ヒットソングを歌いたいからギターを始める人の方が多いと思うし。
ちなみに、あまりにもカルトすぎる選曲になるかもしれないが、ボブ・ディランの「オクスフォードタウン」という曲などは、ほぼ1コードでも弾ける。厳密には歌の合間に装飾的にsus4の音を加えてボブは演奏してるが、ボーカル部分だけなら1コードでも行ける。
ここまで2コードだけの曲を練習して、それなりに弾けるようになっていけば、「弾ける曲がだんだん増えている」という楽しさがやってくる。
そうしたらその次の段階で、いよいよ3コードだけで弾ける曲にチャレンジしていけばいい。
3コードで弾ける曲となると、2コードだけで弾ける曲とは比較にならないぐらいの数がある。無数にあると言ってもいい。
ディランの「風に吹かれて」、拓郎さんの「イメージの詩」、岡林さんの「友よ」をはじめ、「ジョニーBグッド」「ロックンロールミュージック」「ブルースウェードシューズ」「サーフィンUSA」「サティスファクション」などの多数のロックンロール、多数のブルース、多数のカントリー・・・それこそ選びたい放題になる。
マイナーキーでの3コードでも、選びたい放題に曲は多数ある。
演歌、ロシア民謡、フォーク、ロック、ブルース、その他。
3コードをマスターすると一挙に世界が広がるが、その前哨戦として、2コードだけで弾ける曲をいくつかマスターしてしまえば、3コードへの道は開かれたも同然だと思う。
ちなみに・・・私は2コードで弾ける曲に対抗して(?)、1コードだけで弾ける自作曲を作ったことがある。
それこそ、究極の「最少コード数の曲」を作ってみたくて。
1コードだけで弾ける曲なら、初心者にも弾いてもらえるかな・・・という下心もあって(笑)。
いつもならコードチェンジしたくなるような個所も曲の途中になくはないが、そこは我慢(笑)。あえて1コードで押し通す曲。
確か東南アジアの民族音楽のアルバムを聴いてて、浮かんだ曲だった。
1コードで弾ける曲ではあるが、さすがに同じような弾き方で最初から最後まで1コードで通すのは、あまりに単調。そこで同じ1コードでも、曲の中の個所によってコードフォームを変えたり、リズムを変えたり、弾き方を変えたりする。
1コードで押し通すには、さすがにそれぐらいはしないと、単調になりすぎてしまう。
その曲とは「小舟に乗って」という自作曲だが、ユニットに持ち込んだことは・・ない(笑)。
一度だけ「埋もれた自作曲の蔵出しシリーズ」で歌ったことがあるぐらいだ。
調べてみたところ、それは2016年の12月だった。
まあ、さすがに1コードだけで押し通せる曲は、世の中にはあまりない。
そこが狙い目だったのだが・・・単調さを防ぐためにコードフォームを変えたり、弾き方を変えたり、リズムを変えたりすると、それはそれでかえって手間がかかるかもしれないね。
なので、あまり初心者にはお勧めできない・・・のかもしれない・・・。
そうなると、「初心者でもすぐに弾けてもらうために」という最初のコンセプトは崩れてることに・・・なる(汗)。
ただ、最初から最後まで1コードで押し通す曲は、聴いてて妙な気分にはなる・・・かもしれない。
いつかその曲を公の場所で披露することは・・・あるかどうかは不明ではある。
ふたつのコードで弾ける曲がこんなにあるとは初めて知りました。本も、いきなり「分厚い難しい本」を始めるより、薄い本から始めた方が良いと思いますから。
勉強になりましたm(_ _)m
案外あるものなんです。
探せば、もっとあると思います。
「名前のない馬」、「平和を我らに」「ボーンインザUSA」「ジャンバラヤ」あたりはかなり有名なヒット曲ですし、たった2コードでも良い曲を作れるんですよね。
むしろ、あれこれたくさんコードを使う曲を作るより、少ないコードで大ヒット曲を作ることのほうが難しいのかもしれません。
作曲家の腕が問われるんでしょうね。
分厚い本は、その分厚さだけでめげてしまう場合はありますよね。