小学生の頃、親が私のために「科学ブック」という本を揃えてくれていた。
シリーズ本で、全何冊もあった。
第1巻が動物を特集した内容であったような記憶がある。
それは図鑑系の本で、あまり厚い本ではなかった。
サイズはけっこう大きかったように思う。
当時の私は、科学ブックをいつも眺めていた。飽きずに。見てて楽しかった。
中には多数の写真が掲載されていた。それらは読者の想像力を刺激したし、妄想も混ざってトリップした。
科学ブックは、その後の私の旅願望・自然風景願望の原点の1つだったかもしれない。
自然風景の写真はけっこう掲載されていたし、その風景写真をイラスト化して遊んでもいた。
私が好きだった(今も好きだが)水木しげる先生の漫画では背景がすごく写実的だったのだが、それに影響を受けた私は、科学ブックに掲載された風景写真を線をいっぱい使って写実的にイラスト化して遊んでもいた。
まあ、写実的とはいっても、小学生のレベルだから、たいした絵にはなってなかったとは思うが(笑)。
でも、描きためた風景イラストは、夏休みの図工の宿題として提出することもできたので、けっこう「お得」であった。
普段趣味で描いてたイラストが、そのまま夏休みの宿題として使えるんだから、こんな効率のいいものはないのだ。
漫画を描いてると親に怒られることもあったが、風景画イラストを描いてる時は、さすがに怒られなかった。
図工の宿題なんだよ・・と言ってしまえば、親はもう何も言えない(笑)。わはは、こりゃいい。
また、実際その言葉は、まんざら嘘でもないのだ。
どうどうと絵を描けた・・ってわけだ。
この本はいつ頃まで出回っていたのだろう。
改訂版が出ていたという噂も耳にしている。
でも私が読んでたのは昭和30年代後半に発行されたバージョンのはずだ。
もしこの当時の科学ブックが今も残ってたら、本に収められた写真群を見ると、当時の世の中の様子が写された「タイムカプセル」的な存在になるだろう。
科学ブックというくらいだから、自然風景の他に「科学」的な写真が乗ってたはず。
私の記憶では、町の風景、小学校と小学生達の活動ぶりなどの写真も多かったように思う。
特別な場所ではなく、普段の日常を収めた写真・・というのが、今となっては貴重かもしれない。
昭和30年代の風景がふんだんに収められているのではないだろうか。
写真も収められてはいたが、イラストも多かったように思う。
図鑑のようでありながら、絵本のような雰囲気もあったような気がする。
この科学ブックは、世界文化社という会社から発行されていた。
このシリーズ、今もあるのかな?と思い検索してみたのだが、最新刊の情報は見当たらなかった。
昔出ていた科学ブックに関する記事はけっこう見つかったけど。
となると、今現在では発行されていないのかもしれない。
幼い頃「科学ブック」を見ては、色んなものや色んな光景に思いを馳せたものだが、その後学研の「科学と学習」を読むようになると、いつしか「科学ブック」からは離れていった私。
いや、離れていった・・というより、見すぎてボロボロになってしまい、いつしか親に処分された・・というのが正しい。
昭和30年代~40年代初めにかけての科学ブックが今も手元にあったら、さぞかし「タイムカプセル」代わりになったことであろう・・と思うと、ちょっと残念。
当時の幼児をターゲットにした視点・・という点が、貴重に違いない。
とりあえず言える事は、当時「科学ブック」に乗ってた子供たちは今はすっかりオジサン・オバサンになってるということと、当時の建物や景色は今はすっかり様変わりしてるだろうということだ。
また、当時の常識も今では変わっているものがあるだろう・・ということも付け加ええておかねばならないだろう。
ネットで調べたら、私の持ってた科学ブックが写真つきで見つかった。そこには、当時の科学ブックのリストもあった。
せっかくなので、当時の科学ブックのリストを記しておきたいと思う。
■「科学ブック」■
1、 どうぶつえんの どうぶつ
2、 りくの のりもの
3、 にわや かだんの はな
4、 みぢかな どうぶつ
5、 ちょうや とんぼ
6、 かわの さかな
7、 むしの くらし
8、 のやまの はなや き
9、 のやまの とり
10、どうぶつの くらし
11、そらの のりもの
12、とりの くらし
13、くだものや やさい
14、うみの さかな
15、かわいい ことり
16、うみべの いきもの
17、ふねの いろいろ
18、かがく あそび 1
19、かがく あそび 2
20、こどもの くらし
昔の科学ブックならば、東京都下国分寺市にある都立多摩図書館(最寄り駅・JR西国分寺駅より徒歩で行ける)の書庫にあるので、閲覧は可能のうえ必要ならコピーサービスを活用したら、いかがかと思うのでおすすめします。
じっさい、私もリアル幼稚園児の頃に、科学ブックをよく読んでた記憶があり、いつか多摩図書館へ別の用で訪ねたさい、そのついでに懐かしい科学ブックを、何とウン10年ぶりに再開する事ができ、胸中感涙状態だったです。
以上をもちまして、失礼します。
時間の外に、ようこそ。
で、、、
え?!
科学ブックに再会できる場所があるとは、、、!
私、自分が読んでた科学ブックでは、今も覚えてるページが何ヶ所もあるんです。
ひさびさに再会したいなあ。
当時の風景や光景が記録されてるはずなので、再会したら胸が熱くなるかも、、、。
みやのこさんが感涙状態になった気持ち、よくわかりますよ。
機会があれば行ってみたいです。
科学ブックに再会するために。
情報、ありがとうございました。