時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

あの急坂と急カーブに何があった?

2024年07月21日 | 日々の、あれこれ

私は昔、会社にマイカー通勤していた時期があった。

その頃は会社に社員用の駐車場があったから、それが可能だったのだ。

まあ、良い時代だった。だがその後会社は移転することになり、新社屋では社員用の駐車場はなくなったけど。

マイカー通勤してた頃、私は郊外に住んでいた。

自宅と会社の通勤ルートには、けっこう自然があった。

ルートは何種類かあったのだが、ルートのひとつには山を越えないといけないルートもあった。

まあ、山とはいっても、そんな高い山ではなかった。せいぜいちょっと高い丘陵・・そんな感じの山だった。

夜、会社から帰宅する時、その日の気分でルートを変えることは多かった。

比較的平坦な道がつづくルートを選ぶこともあれば、山越えのルートを選ぶこともあった。

山越えのルートにも何種類かあったのだが、そのルートの中には特に見晴らしが良いルートもあった。

そのルートは、夜遅い時間に帰宅する時は、道は空いていて、山越えする道は下界を見下ろすこともでき、夜景がきれいで、けっこうドライブ気分になれた。

ドライブなどでたまに昼間そのルートを走ることもあったが、通常は夜遅い時間に走ることが多かったので、私にはやはり夜走るそのルートはお気に入りだった。

メインの県道から外れ、山越えの道に入ってゆくと、途中で急なカーブがあった。180度近く道の方向が変わるカーブだった。一瞬日光の「いろは坂」みたいな部分がある坂道だった。

その坂道が私は好きだった。ある意味、山越えルートで帰宅する時のハイライトポイントだった。

 

その後私は都心に引っ越してしまい、もうそのルートを通ることはなくなった。

そうなると、眺めの良かった山越えルートの風景が妙に懐かしく思い出されることもあって。

先日、そのルートをグーグルマップで見てみた。

すると。

大幅に地形が変わり果てている現状に気づいた。

一瞬、まったく別の地域かと思えたくらいに。当初、ルートを間違えてグーグルマップで表示してしまったのかと思った。

そう思い何度かやりなおしてみたのだが、何度やってもその道になってしまう。

どうやらやはりルート選びは間違えてなくて、その場所の地形そのものが大きく変わってしまっているのに気づいた。

本来登っていくぺき急坂は閉鎖され、そのかわり本来急カーブがあった道の先は平坦なルートになり、昔は山だった場所にトンネルがつくられ、そのトンネルの上にあった山はだいぶ崩されていた。

グーグルマップで見た限り、その山は今も工事中で、このままいたらもう山は山らしくなくなってしまいそうだ。

ちなみに、急カーブになってる「元の道」は立ち入り禁止になって封鎖されていた。かわりになだらかに続くトンネル道が出来ていたのだ。

久々にその山道の様子を見ようと思ってたのに、地形も道路ルートも大幅に変わっており、正直戸惑ってしまった。

まあ、どのみちもう私はその道を通ることはないであろうから、あまり私の実生活に関係ないといえば関係はない。

年月の経過の中で、山が開発されて崩されたり平地に近くなっていく変化はある程度仕方ないのかもしれないが、あそこまて大幅に変わってしまうと、複雑な気分にはなってしまう。そのルートから見えていた風景を覚えているから、なおさら。

 

 

その地域の最近の地図を見てみたら、どうやら昔あった急カーブと急坂は廃止され、かわりに山を崩しトンネルを掘り、ルートは大回りして、昔急坂がたどり着いてたエリア近くまでたどり着くルートに変えられてるようだ。

まあ、けっこう遠回りなルートになってしまったわけだ。

もしかしたら昔あった急坂と急カーブで何かの事故が多発したのかもしれない。急坂の脇は崖だったからね。そして崖の下には車道があったし。

それを何とかするために、急坂と急カーブを回避して、たとえ遠回りになっても緩やかなルートに整備されたのかもしれない。最短距離の利便性よりも、安全策の方が優先されたのかもしれない。

だとしたら、やはり事故は何度かあったのだろう。

そう思い、検索を繰り返して調べてみたところ、やはりそこは事故多発地帯だったらしいことがわかった。

なんでも事故の原因だった急坂と急カーブのルートは、正式に廃止されたらしい。歩道がなかったことも問題視されていたらしい。え?そうだっけ?

そういえば、私はその道を通る時は、歩行者の立場で通ったことはなかった。通る時はいつも車を運転していた。だから歩道があったかなかったのかは気が付きにくかったのだろう。

歩行者の立場で考えたら、確かに危険な道だったかもしれない。急カーブや急坂がある道だったしね。

ならば仕方なかったのかもね。

ただ、ドライバーの立場としては、運転してて楽しい道ではあった。変化に富むルートだったし、眺めもよかったし。だからその点は残念な気持ちはある。地元でもそのルートがなくなってしまったことを残念がる人はいるらしい。

最近改めてわかったことだが、そのルートはかなり人気のあるコースだったようだ。そのへん、すごくわかる気はする。

走り屋からは聖地とみなされてたらしい。まあ、私は走り屋ではなかったけどね。

ただ、走り屋が多いと騒音の問題もあったのかもしれない、

 

 

 

 

今ももし私が昔と同じ場所に住んでて、日常的にあのルートを車で走っていたら、とうしているだろう。

もうあのルートは使わず、別の山ルートを通るか、平坦なルートを選ぶしかなかっただろう。

でも、あの急カーブの山道ルート、お気に入りだったのに。まさか地形ごと変わっていようとは。

 

おそらく誰にも、お気に入りのコース、思い入れのあるルートはあるのだと思う。

貴方にはかつてのお気に入りだったドライブルートが、数年後に訪れてみたら全く違う地形になっていたら、どう思うだろうか。

というか、そんなルートは貴方にはないだろうか。貴方の生活圏内に。

 

 

↑その急坂から見えた夜景。良い眺めだった。

 

 


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