三国志の天才軍師・諸葛孔明が令和の日本の渋谷に転生するという奇想天外なドラマ「パリピ孔明」は、中国の人たちからはどんな感想を持たれてるのだろう。けっこう気になったので、ざっとネットやユーチューブで調べてみた。
孔明といえば、中国の偉人である。中国人にとっては、誇らしい人物のはず。中国の偉人を日本が勝手に扱うなとでも思われてるのではないかと一抹の不安を持ってた私。
だが。
意外なことに、パリピ孔明は中国の若い人たちの間では好評らしい。
もちろん批判的な人もいないわけではないらしいが、その割合は少なく、かなりの人たちが好意的な感想を持っているらしい。
中国の偉人が日本でドラマの主人公として描かれたことに、誇らしい気持ちを持ってる人もいれば、なぜ中国ではこういう作品を作れないのだ?と悔しがる人もいたようだ。
もちろん本国中国では三国志のドラマは多数制作されてきている。だが、それは日本で例えれば大河ドラマのような歴史ドラマ。決してパリピ孔明のような、奇想天外なフィクションドラマではない。
そう、パリピ孔明は、決して歴史ドラマではない。だが、奇想天外なコメデイドラマではありながらも、物語のあちこちに歴史ドラマ「三国志」の要素を取り入れている。
なので、このドラマは三国志を知らなくても楽しめるが、三国志を知ってるとより楽しめる内容になっている。
特にオーナーと孔明の会話のシーンはそうで、三国志をある程度知ってると、見てて思わずニヤリとしてしまう。
中国人がこのドラマを見たら、私はもっと批判的な意見が出るのではないかと思ったが、案外さほどではなく、むしろ好意的な意見が多かったようなのにはすこし嬉しかったが、ここでふと私は自分に置き換えて考えてみた。
もしも日本の歴史上の人物で、海外でも人気がある人が居て、日本以外の国で、その歴史上の人物を主役にしたドラマが製作されたら、私はどう思うだろう。
もちろん、その歴史上の人物の扱われ方や描かれ方にもよる。
おちょくったり、悪意に満ちた描かれ方をされたら、気分は確実によくないだろう。
でも、その人物に対する好意やリスペクトがあり、根底にその人物への愛情がある描かれ方だったら?しかもその人物のことを理解して、その人物にまつわる逸話や時代背景や歴史の流れや、その人物と関わる人物たちの事情もそれなりに理解された描かれ方だったら?
それなら逆に私は嬉しいだろうし、誇らしくも思うだろう。
パリピ孔明は、そうなっていると思う。
そう考えると、パリピ孔明を見た中国人の反応は理解できる気がする。
問題は、日本にそんな歴史上の人物はいるだろうか?ということ。
いるとしたら誰だろう?
例えば織田信長が外国で愛されてるだろうか?
坂本龍馬は日本以外の国で人気があるだろうか?
ふたりとも日本国内では歴史上の人物としてはトップクラスに人気がある。だが、外国では?
うーん・・。
すぐには思いつかないが・・。
強いてあげれば、宮本武蔵あたり?武蔵の著書「五輪の書」は外国でも翻訳されて、それなりに読まれているらしいし。
外国人が日本の歴史上のキャラとしてイメージするものの中には、サムライは入ってるし、忍者も入っている。だが、忍者という存在は知ってても、実在した忍者の名前などは知らないだろう。
有名な忍者としては、例えば猿飛佐助などはフィクションのキャラだし、佐助のモデルとなったと言われてる上月佐助なんて外国人が知ってるとは思えない。
「サスケ」という名称は今では、たまにテレビで放送される某スポーツ競技バラエティーの名称としては知られているが、海外では猿飛佐助の名前までは知られてないだろうし、猿飛佐助が海外で人気があるとも思えない。
服部半蔵は実在した人物だが、よく知られた実際の半蔵は忍者というより侍だ。
侍としてそれなりに外国でも知られているとしたら、宮本武蔵あたりしか私には浮かばない。
剣豪としては塚原卜伝や上泉信綱や柳生十兵衛などもいるが、海外でも有名だったり人気があるとも思えない・・。
1部の外国人の中には、例えば山県昌景などを知ってる人もいるが、そんな外国人はかなり稀だと思う。
その点、日本人にとって諸葛亮は他国の過去の偉人であるが、例外的に日本でも人気あるし、愛されてもいる。それこそ、日本の歴史上の人気人物なみに。
これまで諸葛亮は、日本でドラマ化したくても、他国の歴史上人物だけに、実写化するにはハードルが高すぎて、できなかった。衣装や建物、スタジオセットなどの問題的にも。
だが、パリピ孔明のような内容なら、やっと孔明を主役にした実写ドラマ化させることができた。
それだけ日本人は孔明が好きなのだ。
そうしたら、さすが諸葛亮。日本でも人気が出て話題になり、本国中国からも好意的な反応。
あなたは日本の歴史上の人気人物が、他国でリスペクト感と親しみ感満載でドラマの主人公として描かれたら、どう思うだろうか。
きっと誇らしかったり、嬉しかったりするのではないだろうか?
ところで。パリピ孔明にはアニメ版もあり、その作品では孔明がJポップをバックに踊っている映像もある。
これが中々楽しい。
孔明は2023年の未来に、日本でダンスすることになるなんで、夢にも思ってなかっただろうね。
それもこれも、2023年の隣国・日本で愛されてるからこそ。
これらの作品については、日本で独自に映像化やコミカライズされた作品もあり、馴染みがありますね。
ただ、登場人物の名前はなんとなく知ってはいても、作中(または正史において)具体的に何をしたかについては知らない事が多いような気がします。
今回の「パリピ孔明」のドラマ化やアニメ版で、諸葛亮引いては三国志に興味を持つ人がいるかもしれませんね。
ずいぶん前ですが、仕事先でアメリカの方と知り合い、なんとなく日本の歴史の話になりました。
ちょっと驚いたのは彼女が、信長、秀吉、家康を知らなかった事。多分龍馬や幕末の人物についても同様だったでしょうね。
彼女いわく「大学で東洋史とか専攻してれば知ってるかもしれないけど・・・じゃあ聞くけどMr.捨丸は@@@@や&&&&って知ってる?」記号の部分は人名ですが、知らない人物でした。アメリカ建国時の政治家や南北戦争の英雄だったと思います。
彼女は続けます「私が昔の日本で知ってる名詞は・・・shogun、samurai、ninja、katana、kamikaze、harakiri・・・あ、あとgeisha girlかな(笑)」
う〜ん、一般的なアメリカ人ってこんなものなのかもしれませんね。彼女はこんな事も言ってました。
「あ、一人思い出したわ!GODZILLA!!」
それ、人の名前じゃないし・・oh! it’s American joke! HAHAHA(笑)
まあ、言われれば私が知ってるアメリカの歴史上の人物もたかが知れてます。リンカーン、ワシントン、ワイアット・アープ、ビリー・ザ・キッド、ジェロニモ・・・それも大して詳しくは知らないし(笑)なんだかな〜
その割には日本では三国志はこれまでにアニメ化されてきてますし、西遊記もそうです。
そのへんは、少し不思議。もしかしたら、映画化は難しいということかもしれません。
まあ、よくわかりませんが。
今回のパリピ孔明で三国志に興味を持った人はきっといると思います。だとしたら、三国志ファンとしては、そのへんは嬉しいです。
日本の歴史上の特定人物で外国にも人気ある人物というと、なかなか思いつかないです。信長や竜馬が海外でも人気あるとは思えませんし。
逆に秀吉などは、朝鮮半島では嫌われてるはずですし。
特定の人物は難しくても、侍や忍者などの人種(?)は、海外でも人気ありますね。
なので、架空の侍や忍者なら、海外でも主役クラスで描かれてもおかしくないですね。
実際ショー・コスギさんなどは、架空の忍者として海外作品でも主役をつとめたりしましたし。
ゴジラは確かに世界的なスターですね。実際ゴジラを主役にした海外映画はありますし。
ワイアットアープは、そのうちこのブログでも取り上げます。
もうその記事はほぼ書き終わってるので、あとはいつ公開するか・・です。
確か主人公がサイモンケイ(?)って名前でした。
うん、秀吉は隣国では歴史に悪名を刻んでますからね。一説では信長の遺志を継いでの事とも言われてますが、国際事情に通じた現実主義者である信長が、あの暴挙を画策したというのは信じられませんね。信長の思考を読み違えた秀吉の妄想が生んだ暴走でしょうね。
ワイアット・アープ!
中坊の頃、モデルガン大好きだった私の憧れた銃が、ワイアット・アープの愛銃バントライン・スペシャルでした。
こんなの扱えるのって位の長〜い銃身(確か30センチ位)のコルト・シングル・アクション・アーミー!
でも、後に後世の創作である事が分かり、ちょっとがっかりしました。
ワイアット・アープの記事、楽しみに待ってます。
ワイアット・アープのネタはもう少しお待ちください。ただ、拳銃に関するネタではなきですよ。