時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

尾崎紀世彦を もう一度

2007年07月29日 | 音楽全般
尾崎は尾崎でも、今日書こうとしてるのは豊ではない。
尾崎紀世彦である。

彼が「また会う日まで」で歌謡界のヒットチャートに登場してきた時は、やたら印象に残った。
熱く、気持ち良さそうなボーカルは、スケール感を感じさせられた。
聴いてて気持ちの良い歌唱だった。
楽曲がまた、彼の声に合っていた。
また、ルックスも極めて個性的だった。
独特のヘアースタイル、もみあげ、そしてワイルドな風貌。
似顔絵をすぐに描けてしまいそうなインパクトがあった。


「また会う日まで」もよかったのだが、個人的にはその次の曲「さよならをもう一度」は「また会う日まで」よりももっと好きになった。シングルを買ってしまったくらいだ。
わずかばかりの小遣いを使って。
B面の「夕焼けの誓い」もA面に負けない素晴らしさだった。


この年、年末の歌謡大賞で彼は賞を受賞したのだが、その時の姿がまた型破りだった。
こういう賞をとると、涙で曲の途中から歌えなくなる・・ってのが当時のパターン(?)だったのだが、彼は違った。
受賞が決まった途端、満面笑みで両手を大きくあげ、左右両手でVサイン。
これが新鮮でもあり、カッコ良くもあり。しかも、イヤミもなく、自然だった。

感激で泣くのではなく、嬉しさを全面に押し出した姿は、観ていて爽快でもあった。
で、堂々たる歌いっぷりだ。
実に、スカッとした。

その後、ヒットのスケールは少しづつ小さくなっていき、やがては彼の名を見かけなくなっていった。
けっこう残念だった。
あんな歌手、そうはいない・・と思っていただけに。

クラスには尾崎紀世彦が好きなヤツはいっぱいいたのだが、その中の1人で、尾崎の歌い方や表情を真似するのが特に上手いヤツがいた。
そいつに尾崎のLPを借りたことがあった。
確か「マイ・フェイバリット・ソングス」というアルバムだった。
全曲洋楽のカバーだった。
このアルバムはお気に入りで、何度も聴いた。

特にトム・ジョーンズでお馴染みの名曲「シーズ・ア・レディ」は最高だった。
そういや尾崎は、和製トム・ジョーンズと呼ばれていたっけ。

こんな素晴らしい歌手なのだ、その後もどんどんヒットを飛ばしていくに違いないと思ってたのに、だんだんブラウン管から消えていってしまったのは、残念でならなかった。

その後、たま~に、CMソングなどで彼の歌声が流れることもあったのだが、残念ながら大ヒットとまではいかなかった。
当時、尾崎のファンだった人がCMを手掛けるようになり、尾崎を起用したのかもしれない。
私がもしCMプランナーだったら、きっと同じことをするだろう。
でも・・大ヒットしなかった現実を見て、私はどうも釈然としなかった。
このままあの歌手を埋もれさせておいていいのか?という気持ちが強かったからだ。


今もし彼のような歌手が登場してきたら、目立つだろう。
今なら、あんなに早くブラウン管から遠ざかることはないと思う。
あの歌唱力は、今のJーポップの「自称アーティスト」は立ち打ち出来ないだろうとも思う。

彼こそ「歌手」と呼ぶにふさわしい、数少ない人物の1人だ。

演歌には歌が上手い人が多い。
だが、ポップスには彼にたちうちできるような歌手は少ないと思う。

今や尾崎紀世彦もそれ相応の年齢になっているだろう。
だが、いつかまた表舞台に戻ってきてほしいと思ってる。
そして、本当に歌の上手い歌手というのはどんな人のことをいうのか、ポップス界に知らしめてほしい。


小手先の技術で器用に歌うのと、聴いてる人に感動を与える「うまさ」の違いを見せつけてやってほしい。


「さよならをもう一度」ではなく「尾崎紀世彦をもう一度」。


尾崎紀世彦さん、あなたはかつて「また会う日まで」と歌いましたよね?
その「また会う日」はいつやってくるんですか。
もうそろそろやってきてもいいと思いますよ!
今もマイペースで活動をなさってらっしゃるとは思いますが、また「A PLACE IN THE SUN」に出てきてほしいものです。

で、ポップス界に1発気持ちの良い「活」を入れてほしいです!

なぜなら、貴方は、忘れられてはいけない歌手だからです。









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