「世界の何だコレ!?ミステリー」というバラティ番組をちょくちょく見てるのだが、その中の企画で私がお気に入りなのが、原田龍二さんの「座敷わらし検証」企画。
原田さんが、座敷わらしが出るといわれる宿などに行き、わらしがでると言われる部屋に定点カメラを設置し、その部屋にそのまま泊り、さらに原田さんが部屋の中でわらしに話しかけ、わらしが出てくるのを映像に収める・・・という企画だ。
この企画、けっこう好評なようで、これまで何度も行われてきている。
さすがにわらしが完全なる人間の姿で現れることはないが、それでも「それらしき現象」はカメラに収められてきている。
だから人気企画になっているのだろう。
この企画、わらしらしき存在が画面に映っても、「やらせ」疑念を持つ人もいるのかもしれない。だが、私は案外これは「やらせ」ではなく、実際に「らしき」現象は本当に起こっているのだと思って見ている。
というのは、私自身、昔・・座敷わらしが出ることで有名な宿に泊ったことがあって、わらしに親近感を持っているからだ。
その宿には、もちろんわらし目当てで行った。
その旅行に関しては、旅行記を書き、かつて私が持っていたHPで公開したことがある。
原田さんの「わらし検証企画」で映し出された現象は、
- オーブが飛ぶ
- 風船などが、風もないのに自然に動く
- 部屋のあちこちで色んな物音がする
- 白い光みたいなものが、時には複数現れて部屋を覗いている
などなど。他にも現象はあったかもしれないが、とりあえず思いだせた現象をあげてみた。
原田さんは回数を重ねてきていることで、わらしに対してけっこう積極的になってきており、誰もいない「わらしの出る部屋」に入ると、部屋の空間に向かってわらしに対して話しかける。
時には、わらしのために歌を歌って聞かせることもある。
原田さんがわらしに話しかけても、わらしが声で応えるわけではない。
だが、少し間をおいて、なにがしかの物音はたててくることはある。
その物音は、聞きようによっては、単なる部屋のきしみにしか聞こえないこともある。
なので、霊の存在を否定する人は「こんなの単なる家の木のきしみでしょ」と言う人もいるかもしれない。
でも、「何かの物音」が不自然なくらい連続することもある。
私自身がわらしの出る部屋に泊ったことがあるせいか、その「何かの物音」は「単なる家のきしみ」とは思えないことはけっこうある。
わらし・・・正式には「座敷わらし」。
元々は昔は生きてた普通の子供だったのだろう。生きてる頃には、ちゃんとした名前もあったはず。
だが、「わらし」となってからは、普通の人間と言葉を交わすことはできないので、名前も聞きようがない。
だが、私が昔わらし目当てで泊った宿のわらしは、生前の名前も判明している。
なぜその名前がわかっているのかは私にはわからない。
だが、私が知る限り、生前の名前がわかっているわらしは、それだけ。
なので、原田さんがわらしに呼び掛ける時、いつも「わらしさん、わらしさん」だ。
わらし・・・というのが種族の名称だとしたら、人間が誰かに「人間さん」と呼ばれるようなものかもしれない。
わらしが、自身が「座敷わらし」であるという認識があるのかどうかはわからない。
だが、生きてる人間がさかんに「わらしさん」と呼ぶものだから、言葉での受け答えができない以上、「ま、それでいいか」とでも思ってるのかもしれない。
とりあえず、人間はわらしに対して悪い感情はないし、それなりに敬意を持って「接して」いると思うから。
わらし・・・というのは、妖怪図鑑などに紹介されていることがあるが、どちらかというと妖怪というより、霊なのだと思う。分類的には。
霊・・・というと、つい恐ろしいものをイメージしてしまう場合が多いが、同じ霊でもわらしは「守り神」「福の神」みたいな存在とされていることを考えると、見方によっては妖精とか精霊に近い存在なのかもしれない。イメージ的に。
それは分かっているのだが、私自身わらしの出る宿で、わらしの出る部屋に泊った時は、「会いたい」気持ちがある一方で、どこか「怖さ」みたいなものもあった・・というのが正直なところだ。
一応、霊だと思うから。
そう、出会えると、その人に幸運をもたらす「福の神」なので、本来「ありがたい存在」なのだと分かってはいても、霊ではあると思うので、どこか怖さもある・・・という、一種独特の思いがあった。
とはいえ、わらしの存在に慣れてしまっていれば、もう「怖さ」は感じないのだろう。
私の縁者が子供の頃に岩手で遊んでいた時、子供たちの集まりの中にひとり見慣れない子供が混ざっていたことがあったらしい。あとでわかったことだが、それはわらしだった・・・ということ。
その家の人にとっては「あ、それはわらしだ。気にしないでいい」という反応だったらしい。「わらしは、一緒に遊びたかったんだろう」とも。
わらしに慣れている人にとっては、そういう存在のようだ。
原田さんの「わらし検証企画」での映像を見ると、心霊映像として見ると怖いのかもしれないが、相手がわらしということなら、怖いというよりむしろ「かわいさ」を感じてしまうこともできる。ちょっとお茶目に見えることもある。
少なくても、生きてる人間に禍をあたえる存在ではないし、むしろその逆なわけで。
なので、わらしに出会えた人には、羨ましさを感じてかまわないぐらいだ。
かつて、私が泊ったことがある「わらしが出る宿」に、ある漫画家が行き、わらしに遭遇し、そのわらしをモデルに漫画を描いたら、その作品は大ヒットし、その漫画家の代表作となり、世の中にブームを起こした。
かと思えば、わらしに出会えたおかげなのか、その後会社で出世した人もいるし、良い縁談に巡り合った人もいる。
で、今はこの原田さんはわらしのおかげで、バラエティ番組の中で名物企画の主となっている。
わらしキャラ(?)で、最近あの番組でしっかり居場所を確保された形になっている。
今は「家電芸人」「運動神経悪い芸人」「鉄道芸人」など色んな芸人さんがいるが、さしずめ原田さんは、ある意味「わらし俳優」なのかも(?)。
今では原田龍二さんというと、つい座敷わらしを思い浮かべてしまう人はいるはず。
そういう意味では、わらしはしっかり原田さんにも幸運をもたらしたと言ってもいいかもしれない。
私も・・わらしに出会えることを期待して、もう一度わらしの宿に行ってみたい。
その時は・・わらしさん、私に会ってくれるだろうか・・・。
出てきてくれるだろうか。
慣れていないから、出てきてくれたら一瞬怖がるかもしれないが、あなたのことを嫌いなわけじゃないし、むしろ親近感を持ってるつもりなので、ガッカリしないでね。
私があなたのいる宿や部屋に旅行する時は、かならずあなた目当てで行ってると思うから。
嫌いだったら、わざわざそういう宿に旅行したりしないです。
その時はよろしくお願いします、座敷わらしさん。
いつか私も泊まってみたいと思ってます。
ちなみに私が泊まった座敷わらしの出る宿は、岩手の金田一温泉にある緑風荘という宿でした。
わらしがいる宿として、かなり有名です。
よくテレビなどでも紹介される宿です。