
以前にもブログで書いたことだが、私は過去に能登半島には2回ほど行っている。
2回ほど訪れたとはいっても、能登半島に関しては私は消化不良な思いでいた。
過去の2回は、和倉温泉や能登島止まりで、その先には行けていない。
やはり、その先にも行っておきたい。
どうせ行くなら、能登半島の奥の奥、突端まで行ってみたい。
あの独特の地形だから、なおさら。そう思っていた。
当初は、せっかく北陸新幹線も開通したことだし、北陸新幹線で行くことも考えた。
というか、北陸新幹線に乗ってみたいという思いは、能登半島を旅先に選ぶ時に、最初の「きっかけ」にはなっていた。
だが、北陸新幹線の駅である金沢から、能登半島の奥の突端まで行くとなると、大周りになりすぎる。
北陸新幹線で行った場合、私の今回の日程的には、せいぜい輪島が到達点になりそうな気がした。
だが私の目的地は輪島止まりではない。
その先、奥である。地形的には、輪島から更に東の奥に向かいたい。
そこで、少しでも現地での時間的なロスをなくすために、北陸新幹線はあきらめ、輪島近くの「のと里山空港(能登空港)」を使うことにした。
そう、能登半島への移動は、新幹線はあきらめ、飛行機にきりかえることにした。
そして、旅するエリアを、奥能登に絞ることにした。
気分は・・・「奥の細道」ならぬ、「奥の能登道~~」。
奥能登を旅する場合は、輪島や里山空港あたりが拠点になるだろう。
東京から一気に里山空港まで飛んでしまえば、奥能登に足を延ばす場合、現地での時間はたっぷりとれる。
東京から里山空港に行く空便は、一日に2便しかない。
朝と、夕方である。
なので、行きは朝便、帰りは夕方便にした。
飛行機のフライトの所要時間は、正味1時間ちょいぐらい。直線距離だと、東京と輪島近辺までは、飛行機でたったそれぐらいの距離でしかない。
これが陸路だと、いくら新幹線が通ったとはいえ、時間がかかるが。
羽田空港を離陸した飛行機は、飛行機の中で飲み物が配られて来る頃には、もう着陸の時間が近付いていた。ほんと、あっと言う間だ。たとえて言うなら、1枚のCDを聴きはじめて、聴き終わるぐらいの時間でしかない。
里山空港の中は、特設コーナーがあった。NHK朝の連ドラ「まれ」の舞台が能登だということで、「まれ」関連のコーナーだ。
私は「まれ」はほぼ毎回見てはいるが、大ファンである・・というほどではない。もちろん、嫌いではないけど。
NHK朝の連ドラなら、前作の「マッサン」や数年前の「ゲゲゲの女房」の方が私の好みだと思う。
なので、「まれ」の影響で能登半島に来たわけではない。
「まれ」のスタジオセットのレプリカや、ポスター、出演者たちのパネル、メイキング映像・・などが、空港のロビーの中に陳列されていたのは、帰る日に見ることにして、とりあえず、予約しておいた「ふるさとタクシー」に乗ることにした。
「ふるさとタクシー」は、タクシーというより、乗合バスに近い。
とにもかくにも、1泊目の宿「百楽荘」に向かった。天気は曇りだった。
この旅で、1日目と2日目に泊る宿は、私の旅相場からいうと、けっこう高級宿。
特に2日目の宿は、選択の余地がない「果ての果て」にある宿で、相当な人気宿。
地元の人いわく、「よくその宿の予約がとれましたね」とのこと。
それほど予約がとりづらい人気の宿で、マスコミにもよく取りあげられる宿だ。
現に、数か月前にも、テレビで紹介されていた。
だが、この旅で私が1泊目に泊る「百楽荘」も、かなりの人気宿。九十九湾と呼ばれる場所にある。
リピーターも多い。
とりあえず宿には着いたが、チェックインにはまだ時間があるし、昼飯も食べたい。
昼飯は、宿のスタッフのお勧めの店に、宿の車で送ってもらった。
着いた店は、「日本海倶楽部」という店で、これまた高級感のある店。
西洋風の品のある外観の店。実際、料理は美味しかった。
店の周りは庭園みたいな場所があり、手入れが行き届いている感じで、品がいい。
店の横手・・というか裏側(?)には、小さな牧場みたいなものがあり、珍しい動物エミューがいた。
↑ エミューと視線が合った(笑)。
豚もいた。
庭園にある鐘をならすと、けっこうあたりに響き渡った。遠くに見える海には、荒波が行き交っていた。近づいてきていた台風の予兆みたいな気もした。
現場には行けなかったが、はるか向こうの海には、海に長く突き出した橋が見えた(冒頭の写真)。あの橋は釣り人のためのもの・・・という話も耳にしたが、そうなのだろうか。
また、店の前の庭園から、海辺に降りていける階段があった。面白いのは、海に降りるその階段と並行するように、長い長い滑り台が続いていたこと。その滑り台もまた、丘陵の上から海辺に向かっていたのだ。
この日の天気はあいにくの小雨まじりの曇り。滑り台も濡れていた。晴れていれば、童心に帰ってこの長い滑り台を滑ってもいいのだが、濡れてる滑り台を滑ったら、ズボンのお尻の部分が悲惨なことになりそう。仕方なく(?)、階段と並行して海辺に向かう滑り台を横目で見ながら、階段を下りて行った。
海辺につくと、新たな公園みたいになっており、子供用の遊具がいくつも設置されていた。
子連れの家族旅行などにはピッタリの場所だろうと思った。子供たちは、遊具で遊びながら、海を見れる・・というわけだ。中々贅沢。
↑ こうして見ると、蛇が丘の上からくねくね降りてきているかのような、滑り台ではある。
やがて、この日の宿のスタッフが私を迎えにきてくれたので、宿に戻った。
だが、まだチェックインまでは時間がある。それまでどうやって時間を過ごすか。その答えはすぐに見つかった。
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