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気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

頼むから、その省略語はやめてくれ

2017年12月09日 | 日々の、あれこれ

固有名詞などには、それが一定の長さがある場合、省略して呼びやすくして呼ぶ場合は多い。

 

たとえば「ドラゴンクエスト」は「ドラクエ」。

ミスターチルドレンなら「ミスチル」。

浜田省吾は「ハマショー」。

「こちら葛飾区亀有公園前派出所」なら「こち亀」。

 

その他例をあげればきりがない。

 

それらの省略語は、その正式名の一部と一部を抜き出して、つないだ感じだ。

 

また、長い名前の一部だけを抜き出したパターンもある。

例えば、ローリングストーンズなら「ストーンズ」。

 

上記の場合は、省略した言葉がすっかり一般化し、浸透してもいる。

省略の仕方にも色んなパターンがあることを考えると、もっと他の省略形もあったはずなのに、一定の省略形が定着している。

例えば、ドラゴンクエストは、「ゴンスト」とはいわない。「ラゴエス」なんて言ったら、ちんぷんかんぷんになる。

ミスターチルドレンを「ターレン」とは言わない。「スルド」「タールド」とか「ルドレ」「ドレン」なんて言おうものなら、ほとんどクイズだ。「ターチル」にすると、政治家みたいな名称になってしまう。

 

こうした省略語の場合、その言葉の冒頭の部分の文字は活かすのが一般的だ。

前述の「ドラクエ」にしろ「ミスチル」にせよ「ハマショー」「こち亀」も、どれもその名称の最初の2文字が省略語の中に入っている。

そうしたほうが分かりやすいからね。

なので、「ゴンスト」とか「ターレン」みたいに、名前の途中を切り取ってつぎはぎにすると、ただの言葉並べ遊びみたいで、どうも無理があるのだろうし、だいいちわかりにくい(笑)。

 

 

個人名の呼び方だと、苗字と名前をつぎはぎにせずに、どちらかを言う場合も多い。

エルビス・プレスリーなら、エルビス、もしくはプレスリーとは呼ぶが「エルプレ」とは言わない。

同じように、吉田拓郎を「タクロー」とは呼ぶが「よしたく」とは言わないし、井上陽水を「陽水」とは呼ぶが「いのよう」とは言わない。

ジミ・ヘンドリックスならジミヘンとは呼ぶが、「ジミドリ」「ジミクス」とは言わない。「ヘンドリ」なんて言おうものなら、ファンに叩かれそうな気さえする(?)。

矢沢永吉なら「エーチャン」とは呼ぶが、「やざえい」とは言わない。 

ちなみに、個人的には、山下達郎を「ヤマタツ」と呼んだことはある。 

 

ともあれ、妙な省略語にすると、「その省略語はやめてくれ」というクレームが本人サイドから出てもおかしくない。

 

このへん、名称が短い場合だと、省略語では呼ばれない。

例えば「ザード」「ビーズ」あたりだと、略さなくても呼びやすいし、だいいち略しようもない。

無理して略すと、例えばザードなら「ザー」とか「ド」にするしかないし、ビーズの場合は「ビー」や「ズ」になってしまう。これじゃ特定ができないし、無理がありすぎる(笑)。

 

なので、省略されるのが嫌なネーミングなら、「ザード」や「ビーズ」のように短い名前にしておいたほうが省略されずに済むのだろう。

 

一方、最近では省略されることを前提にしてタイトルをつける場合もあるようだ。

ネーミングを考える時、タイトルを省略された場合に語呂や響きがいいかどうかを考えたうえで、長い名前をつけたりもするようだ。

その場合、その作品を開発したメーカーが、はじめから省略語を指定してPRする場合もある。ゲームなどに、多く見られるような気がする。

 

昔は、長いタイトルの省略形は、自然発生的に生まれる場合が多かった。

長いタイトルだと、会話の中にその作品名を出すにはめんどうくさいからね。

落語に「じゅげむじゅげむ」というのがあったが、これなど、名前の長さそのものがオチになっていたし、だいいち、その落語に出てくる「じゅげむじゅげむ」の本名をフルで言ったら、時間がかかりすぎて大変なことになる(笑)。というか、そもそもその長さが「落ち」だったし。

 

長いネーミングを省略していうのは、日本だけでなく海外でも同じだ。

前述の「ストーンズ」だってそうだし、「ジミヘン」もそう。

ビートルズのアルバム「サージェントペパーズロンリーハーツクラブバンド」を「ペパー」と言ったりもするし。

画家のピカソなど、その最たる例かもしれない。

ご存知のように、ピカソの本名はとんでもなく長い。

まるで落語の「じゅげむ」なみに(?)長い。

なので、思い切って省略した「ピカソ」で世界的に通っている。

 

こうした長い名前を省略する場合、その省略の仕方には、その固有名詞に対して、親しみが根底にないと、その省略形は中々浸透しないのだろう。

悪意があったり、ちゃかしたりしたような省略語は生まれにくいし、たとえ生まれてもスルーされたりして、浸透はしない。

 

省略して呼ぶなら、そこに愛情だったり、親しみだったり、リスペクトなどの気持ちがないと、他の人はその省略語を認めないのだろう。

また、実際に、略し方に、それはあらわれているようにも思えるから。

 

 

ちなみに、ドナルド・トランプさんという名前は、略し方によっては日本では「トラさん」と呼ぶこともできるが、そんな省略形は誰も認めないだろうね(笑)。

たとえ悪意はないにしても。

 

そうなると、略される人や商品などのキャラクターも影響する部分もあるのだろう。

 

ともかく、省略語を使う場合は、その人や物に、親しみ、愛情、リスペクトがないとね。

 

 

 

 

 

 

 

 


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (捨丸)
2017-12-10 22:02:49
だんぞうさん、おもしろいなあ〜

私は省略語ってあまり好きではありません。
なんだかそこに上から目線というか、ひけらかしというか…
そんな事を感じてしまうんですね。
まあ、あまり物事を知らない私のやっかみなのかもしれませんが。
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Unknown (だんぞう)
2017-12-11 12:07:49
省略語にも色々あり、中には愛称のようなのもあれば、単に「言いやすさ」からくるものもあったりしますが、中にはひけらかしみたいなものもありますね。

その場合、ひけらかし、、は、ある意味「知ったかぶり」みたいに聞こえてしまうこともあるということかもしれませんね。

やはり根底に、親しみがないと、浸透はしない気はします。

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