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気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

夢よ、叫べ!不滅の男  by  遠藤賢司

2016年06月27日 | 音楽全般

先日、遠藤賢司さんのガンのニュースが飛び込んできた。

とんでもない話だ・・。

ショックだ。こんなニュース、誰か嘘だと言っておくれ・・・。

 

私に言わせてもらえば、遠藤賢司ことエンケンは、実にカッコイイ。そして最高だ。

私にとっては「最強の弾き語りシンガー」は、この人かもしれない。

少なくても、私にとって「最強の弾き語り」の中の1人であることは間違いない。

 

けたはずれにパワフルなのだが、静まりかえる時は、とことん静まりかえる。そのメリハリは特筆もので、それは昔からそうだった。

静かに歌ってる時は、それこそ耳をそばだてないと聴こえないようなささやきのようである。

逆に、パワフルに歌っている姿は、それこそ鬼気迫る、けたはずれのパワーを見せつけられ、聞いててスカッとするのだ。リスナーの日常のストレスを吹っ飛ばしてくれるような気さえする。

エンケンは若い頃から,ファンからだけでなく、ミュージシャン仲間からも評価が高かった。

あの拓郎だって、雑誌かラジオでエンケンのことを「素晴らしい」と語っていたのを私は覚えている。

 

私が大学生時代、私の母校の学園祭実行委員が彼を学園祭に呼び、やってきた彼は我が母校の講堂で歌ったことがある。

当時私は、学園祭実行委員のはしくれだったので、一応スタッフのふりして、彼のステージを間近で見る幸運に恵まれた。

で、すっかり彼のパフォーマンスに魅せられた覚えがある。ライブ後、私は自分のシャツの背中に、彼にサインしてもらったりした。

さらに、その日のうちあげの席に、エンケンも来る・・という噂があったので、私は居酒屋の片隅で密かにエンケンの登場を待った覚えもある。結局、うちあげにはエンケンは来なかったけど(笑)。

 

その後、ちゃんとしたコンサート会場に彼のライブを見に行った時、弾き語りでやってるのにバンドに負けないパワーを見せつけられ、すっかりノックアウトされた覚えもある。

そんな刷り込みがあったので、エンケンは間違いなく私の好きなシンガーの1人として、私の中に確固たる存在感があり続けている。

エンケンの代表曲というと、「カレーライス」「満足できるかな」「夜汽車のブルース」「踊ろよベイビー」などの初期の曲をあげる人も多いはず。

もちろんそれらの曲もいいのだが、個人的には「夢よ叫べ」や「不滅の男」も間違いなく代表曲であろう。

ともかく、後期のエンケンのアルバムは、曲のタイトルといい、アルバムジャケットといい、最高なのだ。

「幾つになっても甘かあネエ!」という曲など、そのタイトルだけで私は惹かれてしまう。

若い頃に尖っていた人が年齢と共に丸くなっていくのはよく見かける。

だが、エンケンの場合、年齢と共にますます尖っていってるような気もする。そんなところも、いい。なんだか、頼もしくもある。

 

近年、エンケン関係の映像作品をあれこれ買って見た中で、私がもっともぶっとんだのが、無人の武道館でたった一人でライブをやる・・という映画だった。

誰一人客がいない無人の武道館でライブをやる・・・そんなぶっとんだ企画、エンケンでしかやれない。

チケットが売れなくて無人だったわけではない。無観客の武道館でライブをやって、それを映画にする・・という、とんでもない企画だったわけだ。

これはもうライブというより、エンケンと武道館の対決なのだ。 

そんなのを60歳超えたオッサンが普通やるだろうか?エンケン以外に。

見ていて、鬼気迫るものを感じながら、痛快であった。あっけに取られっぱなしだった覚えが、私にはある。

 

 そんなエンケンの歌う歌には、私は好きな曲は多い。

中でも前述の通り、「不滅の男」と「夢よ叫べ」は好きだ。

なぜこの2曲をここであげたかというと、私は「不滅の男」を聴くたびに元気がわき、「夢よ叫べ」を聴くたびに圧倒されるからだ。

 

「不滅の男」で歌われている「あいつ」や「お前」は一体誰のことなんだろう・・・なんて思いながら聞くと、色々想像力が働いて面白い。歌詞にはけっこう共感する人は多いのではないだろうか。この曲を聴くたびに、「やっぱりエンケンはいいねえ~、最高だなあ」と思ってしまう。聴いててスカッとする。

http://www.youtube.com/watch?v=-SyTbzlmiMA

 

「夢よ叫べ」は、ライブ映像などを見るとエンケンはかなり陶酔して歌っているが、静けさからパワフルに移行していくテンションの変化は聴きどころだ。聴いてて魂をゆさぶられる気がする。

特に、弾き語りでこの曲を歌う時のエンケンは、私が思うに「最強の弾き語り人」ではないかと思う。ライブで、例えどんな大音量のハードロックバンドの後に1人で弾き語りで出ても、エンケンはこの曲を歌えば1人で客をかっさらっていくだろう。それほどすごい。そしてカッコイイ。

http://www.youtube.com/watch?v=0IUymAArT14

 

 

この他、十代の頃に聴いた「歓喜の歌」も衝撃だった。これはご存知ベートーベンの「歓喜の歌」にエンケンが独自の歌詞をつけて歌ったもの。

前半の「耳をそばだてないと聞こえないような、つぶやき系の歌い方」と、後半の大げさなぐらいに歌い上げるその落差には、ぶっとんだものだった。狂気すらかんじさせる凄みがあった。

当時何度も聞き返した覚えがある。聴くたびに圧倒されながら。

 

あと、ライブで聴いた「東京ワッショイ」などではパンクな勢いを感じたし、初期の「カレーライス」の独特の世界観はやはり独自のものがある。

また、昔の特撮番組「ジャイアントロボ」の主題歌をカバーした音源も最高だ。また、そういう曲も、エンケンには似合ってしまうんだよねえ。

あと、タイトルでも好きな曲が多い。

例えば前述の「幾つになっても甘かあねェ! 」の他にも、「ド・素人はスッコンデロォ!」とか「ちゃんとやれ!えんけん!」 というタイトルなどは、タイトルだけ読んだだけでも痛快。

 

「不滅の男」の歌詞の中に「頑張れよなんて言うんじゃないよ 俺はいつでも最高なのさ」という一節がある。だから、私も「頑張れ」なんて言わない。

その代わり、エンケンには今のまま、少しでも長く元気で歌っていてほしい。

いくつになっても尖りまくっているエンケンみたいなシンガーがいないと、世の中つまらないよ。

おじさんになったら、誰でも丸くならなきゃいけないのか?・・とでも問われてる気さえする。

 

あの名作コミック「20世紀少年」の主人公の名前は遠藤ケンジだが、そのネーミングの由来になったのはエンケンらしい。

遠藤ケンジの性格は、エンケンのスピリットがモデルだったのかもしれない。

 

 

ともかく、エンケンこと遠藤賢司さんは昔も今もパンクなのだと思う。

昔、自身のことを「ハードロック」ならぬ「ハードフォーク」などと言っていたが、そのスピリットは・・・パンクという形容のほうが個人的にはしっくりくる。

そして、間違いなく言えることは

エンケンは昔も今も変わらず凄い、そして最高!ということだ。

 

彼の言葉で特に私が好きな言葉に「ちゃんとやろうぜ、音楽は。」というのがある。

彼がこの言葉を言うと、私はやたら心に染みてしょうがない。

 

 

 そういえば、私は最近のエンケンのライブには行っていなかった。

都合があう日があれば、最近のエンケンのライブも行きたいと、常々思ってきた。

彼のようなシンガーには、いてもらわないと困るから。

 

だから・・

 

ガンなんかに負けるな!エンケンこと遠藤賢司さん!!

 

復活を、信じています。

  

 

 


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