時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

改札で切符を切っていた駅員

2017年09月22日 | 懐かしい系、あれこれ

今では電車の駅の改札には自動改札が導入されているが、自動改札が導入される前は、改札で駅員が独自のはさみを持って、乗客の切符を切っていた。

切る・・とはいっても、切符の片隅を四角く小さく切り取る作業だった。

そのはさみは特殊なはさみで、普通のはさみとはちょっと違うアイテムだった。

 

ネットで調べてみたところ、そのはさみには正式な名称があることがわかった。

正式名称は「改札鋏(かいさつきょう。または、かいさつはさみ)」というそうな。

そして、そのはさみによって切符の片隅を小さく四角く切り取った「切り口」は「鉄こん(きょうこう)」というそうな。

 

特殊なはさみだとは思っていたが、やはり正式な名称があったんだね。

 

まあ、それはともかく。

自動改札が登場するまでの駅の改札では、駅員が客ひとりひとりが差し出す切符に、改札鋏で穴をあけて、客を通していた。

そういう日々が続くと、当然のことながら駅員は改札鋏の扱いに慣れてくる。

で、切符を切る時は、一定のリズムを持って作業していた。

客が切符を差し出した時はもちろんだが、そうじゃない時も、一定のリズムで、改札鋏をカチカチやってリズムをとっていた。

その場合、空でカチカチわけである。

 

その様を見ると、さすが駅員、カチカチ鋏(当時私は改札鋏をそう呼んでいた)の扱いに慣れているなあ・・なんて思ったもんだった。

ある意味、その姿は粋にも思えた。

 

だが最近はご存知のように駅の改札には自動改札が導入され、駅員が改札鋏で切符を切る光景はあまり見かけなくなった。

 

駅員が改札でそれぞれのリズムで改札鋏をカチカチやってる姿は、いかにも駅らしい風景に思えたし、駅員は「いかにも駅員」という感じがした。

改札鋏の扱いに慣れている様は、その道のプロという感じもした。

 

ただ、その改札を利用する客があまりに多いと、客が差し出す定期や切符をもらさずにチェックできるのだろうか・・という思いも、傍で見ているとあった。

実際そこを突いて「キセル乗車」をする人もいた。

自動改札が導入され、そういう問題の解決には役にたったのだろう。

また、人員削減や負担軽減にも役には立ったのだろう。

 

ただ、その反面、駅の名物的な光景(私にはそう思えた)であった「改札鋏をカチカチする駅員の姿」は無くなってしまった。

無くなってみると、ちょっと寂しい思いは・・・ある。

あの光景を見ると、「駅だなあ」という気がしたからだ。

 

今となっては、「残しておきたかった光景」ではあった。

 

 

時々、どこかの地方に旅行し、古い改札などを見かけると、改札鋏を持ってカチカチやってリズムをとりながら、客の切符を切る駅員の姿を見たくなることがある。

 

また、都心の駅に居る時でも、自動改札の不具合があって人の流れが止まったりすると、そう思ったりする。

自動改札って、融通がきかない面があると思うから。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (捨丸)
2017-09-22 22:50:11
切符売り場の窓口で背伸びしながら「XX駅まで子供1枚」と言うと
駅員さんが切符が並んだ棚から1枚抜いて日付のスタンプをポン。
改札に差し出すと鋏でパチン…うん、懐かしいです。
お客さんに「いってらっしゃい」とか「おはよう」なんて気さくに挨拶してくれる
駅員さんもけっこういらっしゃいましたね。

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Unknown (だんぞう)
2017-09-23 09:28:01
自動改札が主流になってから、事務的になった気がしますね。

町の電気屋さんや八百屋さんなどがなくなり、大型のスーパーやチェーン店に取って代わられ、応対が無機質になった気がしますが、駅もそうなのかもしれませんね。
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懐かしの改札口 (kurashiki-keiko)
2017-09-23 23:02:44
私のブログにコメントを頂き有難うございました。かつて私が新卒で就職したのは大阪で、当時梅田の駅などでは地面にその切りくずが花びらのように白く積もるほどに大勢の乗降客の切符を切っていたものでした。そしてそのはさみの音のリズミカルな事に田舎者の私は圧倒されるような気がしたことを思いだしました。
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Unknown (だんぞう)
2017-09-24 14:43:24
駅員が改札に立っていた頃は、そういう光景は東京でも日常的にありました。

そう、キップを切る駅員は、客がいないときでも、リズミカルに改札挟をカチカチやってました。
手慣れた手つきで。

あれは、駅員の仕事そのもののリズムでもあったんでしょうね。
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