めざめると 今日も晴天
雀の声が花火のように美しい
はるかの茶の間で
ゆっくりと時計が鳴っている
ふと それは祖母の咳を想い出す
郵便をかかえて駈けてくる
子供の足音は 小兎そっくり
微笑を隠そうと
枕もとの 新聞を取りあげて
楽譜のように おおきく展いた
父親われは
「好日」 岩佐 東一浪
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孔子は「逝くものは それ水の如きか」と言った。
人生は、滔々と流れる大河のように、
過去、現在、未来と一刻もとどまることのない時の
流れの中にある。
去ったものは再び帰らないのに、
そこに囚われて動きがとれない。
未来は摑めないのに、
足を上げてあがく。
目を覚まして眼前の「今」を見よ!