今、外山滋比古さんの「思考力」を読み返しているけど、
感じたことを書くね。
Knowlege is power. (知識は力なり)
これは、イギリスの哲学者のフランシスコ・ベーコン(1521-1626)の言葉。
それから五十年もたたないうちに、フランス人のデカルト(1596-1650)が、
知識より「考える」ことの方が進んでいる、と言い出した。
Je pense donc je suis. (われ思う、ゆえにわれあり)
知識だけでなく、自分自身で、それでいいのだろうかと、疑ったり、
考えたりすることが大事なのだ、というのである。
人間の本質は、ものを考えることにある。
知識を教えるのは簡単だが、思考力というものは、知識のように
うまく教えられない。だから、趨勢としては、依然として
ベーコンの「知識は力なり」という考えがいまもつづいている。
大学で学生たちに知識を教えるだけではいけないと思うように
なったよ。覚えた知識を活用しようと思ったら、自分で考える力が
必要だよね。
これは日常生活にもあてはまるんじゃないかな。
毎日、いろんな情報が入ってくるけど、情報を入手するだけでは、
充実した人生を過ごすための「力」にならないよね。