心の休憩室 パート2

何度か中断していますが、書きたいことがでてくると復帰しています。

ブンとフン

2012-01-07 23:30:00 | 読書
この本は昔、読んだことがあるかどうか記憶がはっきりしな
かったので、読んでみたらとても面白かったよ。ナンセンスで
思わず笑ってしまいそうな話がたくさん出てきて、頭が疲れた
時に読むと気分転換になっていいと思うよ。

ただ、おかしな話がたくさん出てくるけど、時々、真実を
ついてるような文章も出てくるよ。たとえば、下に書き抜いた
部分はそのとおりだと思わない? 自分の職業や地位がなんで
あろうと、権威をかさにして自分は他人よりエライというよう
な考えを持ったらいけないよね。

キラリと光る言葉がところどころに隠されてる(?)いい
作品だと思うよ。

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ブンはうなずいた。
「さすがフン先生、よくお見抜きになっていらっしゃいますね」
「しかし、それはなぜなのだ?」
「どうせ盗むなら、人間の一番大切なものを盗んでやろうと
思ってたんです。で、いろいろ盗みをするうちに、人間が一番
大切にしているものがわかりましたの」
「ほう、そりゃなにかね?」

「権威です。人を思いのままに動かすことのできる、あるもの。
ある人にとっては八の字ヒゲ。ある人にとっては自分はこれ
だけのことをしたという過去の栄光。お医者さんの白衣、勲章、
菊のバッジ、文学賞・・・人はそういうものが好きなんです。
そういうものをたくさん手に入れて、その威光で、人を思い
どおりに動かそうとしているのね。お金も出世もホコリも、
努力もよい行いも、なにもかもみんな、権威、力をもつための
手段にすぎないんです」

フン先生は、ブンの話に耳を傾けながら、インスタント
コーヒーをいれた。
「まあ、コーヒーでも飲みたまえ。でもねぇ、ブン、もし
そうだとしても、権威をもつことがなぜいかん?」

「人間の目がくもりますもの。権威を持つと、人は、愛や、
やさしさや、正しいことがなにかを、忘れてしますんです。
そして、いったん、権威を手に入れてしまうと、それを守る
ために、どんなハレンチなことでも平気でやってしまうのだわ」
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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (withflute)
2012-01-08 00:29:19
井上ひさしのブンとフン、ですよね?
これは私もむか~し読みました。多分中学生になった頃だったか・・・初めて文庫サイズというものを買った頃に読んだものなのでとても印象に残ってます。古本で買ったと思うのですがまだ多分家に置いてあります^^
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withfluteさん (ベルク)
2012-01-08 07:25:56
こんばんは
ストーリーはまだ覚えていますか?
面白かった記憶があるけど、僕はストーリーを
はっきり覚えていません(笑)
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Unknown (withflute)
2012-01-08 21:58:35
ストーリーは忘れちゃったかな^^;でもベルクさんのあらすじを読んだら何となく思い出しました。日本に帰ったらもう一度読んでみるのもいいかもしれない、なんて思いました^^
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withfluteさん (ベルク)
2012-01-09 01:04:08
こんにちは
withfluteさんは読書メモをどこかに残していないんですか?
僕は他のサイトに以前、読書メモを書き込んだことがあるので、
今回はそこからコピーしてきました。どこかにメモを
残しておかないと、すぐにストーリーを忘れてしまうよね~
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