アマチュア無線局 JH0FHB

25年越しの14MHz SSB無線機の製作

コイルのインダクタンスの謎

2020年08月02日 | 電気回路は謎だらけ

【2020.08.02】
電気回路では、教科書や参考書に書かれた事を実際の部品で検証してみると「教科書通りにはならない」体験をすることが有る。
昔、お笑い番組で「コント55号のなんでそうなるの?」と言うのが有ったが「なんでそうなるの状態」の連続で迷走する。
今回、コイルの直列接続、並列接続でのインダクタンス測定を行ったのだが、公式通りの結果にならなかった。
その様子を順を追って説明して行く。

上の写真①~③が今回の実験に使用した部品(コイル)である。
部品の右側に簡単な電気回路図を手書きした。
これら①から③の部品の値(インダクタンス)は理屈では下記になる筈である。
① 部品単品=10μH
② 直列接続=20μH
③ 並列接続=5μH 

<実際の測定結果>
① 部品単品=13μH → 単品でのこの値は特に問題とは思わない。


② 直列接続=8μH → 単品よりも値が増える筈なのに減っている。


③ 並列接続=16μH → 単品よりも値が減る筈なのに増えている。 


<別の角度から検証してみる>
私は、以前からリアクタンスやインピーダンスを簡単に測定する方法が無いかと探っている。
最近では、簡単な「リアクタンス測定器」を製作し実験を繰り返している。
現物の写真の様子、左側がメイン基板で右側の黄色い箱が測定用のメーター。
これを使って、1000KHzにおける「誘導リアクタンス」を測定し、その結果からインダクタンスを算出してみた。

回路図はこんな感じ。

測定結果は、
① 部品単品のリアクタンス=61.7Ω → インダクタンス≒9.8μH
② 直列接続のリアクタンス=125Ω → インダクタンス≒20μH
③ 並列接続のリアクタンス=25.2Ω → インダクタンス≒4μH

簡単な測定器の割には、満足の行く結果だった。
インダクタンスの計算値も、理論値に近い妥当な結果だった。

では何故、LCRメーターの測定ではおかしな事になるのか?
今のところ、謎のままである。

コメント (5)
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