アマチュア無線局 JH0FHB

25年越しの14MHz SSB無線機の製作

50MHz AM/SSB受信機の復活を目指して その41

2017年03月30日 | 50MHz AM/SSB受信機

<SSBフィルターの増設>

【2017.03.30】
冒頭の写真は、3月26日(日)にSSBフィルターを取り付けて実験を行っている様子。
AMフィルターの大きさに比較すると、ずいぶん大きい。
これらの部品も、廃棄される運命にあったジャンク基板から取り外したものだ。
私は、素人無線を趣味とする「無銭家」なのでお金をかけずに楽しむ道を探り続けている。

このAMフィルターとSSBフィルターをダイオードスイッチで切り替えてみたい。
ダイオードスイッチについては「その38」で取り上げた。

さて、今回は切り替え回路の体験記である。

【AMフィルターのダイオードスイッチ】
試行錯誤の結果、下図の回路構成に決めた。
A点に+5Vを印加すると、ダイオードスイッチがONとなり、信号が通過する。

【SSBフィルターのダイオードスイッチ】
フィルターを通過する周波数は、AMフィルターもSSBフィルターも約10.7MHzで有ることに変わりは無い。
基板上に、AMフィルターと全く同じ回路構成のものを並べた。
下図のA点に+5Vを印加するとAMフィルターのダイオードスイッチがONとなり、B点に+5Vを印加するとSSBフィルターのダイオードスイッチがONとなる様にしたい。

フィルターの「入口」と「出口」は、AMフィルターもSSBフィルターも同じなので、下図の赤線の様に入り口と出口の配線を行った。
この段階になると、早く結果が見たくて配線を行う手が勝手に動く。

【結果はどうなる?】
配線が終わり、スイッチを入れる瞬間のときめきは何度味わってもいいものだ。
もし成功すれば疲れも一気に吹き飛ぶが果たして・・・
しかしスイッチを入れた瞬間、愕然とした。 
あれ?何か変だ・・・
受信機のメーターが3~4目盛り位まで勝手に振れている。
この現象は、少し前にダイオードスイッチの電流値を検証している時に体験したものと同じ感じで、何故だか分からないが、ある電流値を超えると受信機のメーターが振れ出す。
そこでメーターが振れない程度の部品定数を選定したのだが、SSBフィルターを増設したら上手くいかなくなってしまった。
電気回路は、上手く行こうが行かなかろうが、理屈に忠実に動いているだけだから面白い。
暫く回路図を眺めていたら、原因が何となく分かってきた。

【電流のルートを考える】
仮に下図のA点に+5Vを印加した場合の電流のルートを考えると、青の波線の他に緑の波線の流れが有り結果的に抵抗が並列接続された形になって抵抗値が減少してダイオードに流れる電流が増加する。
このため、メーターを振らせる電流値に達してしまうと推測される。

【ではどうすれば良いか?】
ダイオードのカソード側のインダクターと抵抗をAMフィルターとSSBフィルターで共有すれば良いのではないか?
部品の点数も減り基板上のスペースも広くなる。
下図の赤い部分を、AMフィルターとSSBフィルターで共有することとした。
A点、B点のどちらに電圧を印加した場合でも、直流電流は赤い部品のルートを通過する。

【結果は?】
メーターが勝手に触れる現象は無くなり、受信感度も問題なく電圧をA点からB点へ切り替えると、フィルターが切り替わっている様子が分かる。
これで漸くSSBフィルターの実験に入って行くことができる。
SSBフィルターの入り口と出口には、AMフィルターの実験の時と同様にソケットを8個取り付けた。
下図①~⑧
このソケットにコイルやコンデンサを差し込んで、良好に動作する値を探る。
果たしてどうなることやら・・


以上、今回の体験を書き連ねたが「今更何を言ってるんだ?」とせせら笑われるような片腹痛い内容でも、私にとっては初めて経験する貴重な体験ばかりである。

本稿続く・・・

コメント (2)
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