アマチュア無線局 JH0FHB

25年越しの14MHz SSB無線機の製作

50MHz AM/SSB受信機の復活を目指して その12

2016年07月28日 | 50MHz AM/SSB受信機


<BFO回路とSメーターの改善>
【2016.07.24】
この受信機を製作した1989年以来の事ですが、SSBモード(BFO回路動作時)での受信時に無信号でもSメーターがS9位まで振れてしまう現象が気になっていた。
BFOの発振出力は、IF AMPのLA1201の9ピンに入り、Sメーターの出力はLA1201の8ピンから出る。
AMモードでは、何の問題も無いのでBFOが発振するとSメーター回路に影響を与えていること位は容易に理解できるが、これを直すとなると筆者のレベルでは容易では無い。
まずは上の写真の様に、LA1201をブレッドボードに装着して9ピンからBFOと同じ周波数の10,24MHzのキャリアを注入して8ピンからの出力をRFチェッカーで確認してみた。
とりあえず、9ピンからの信号は8ピンに出てくる事までは分かった。がしかし・・・
ICが付いていない状態で受信機の確認を行うと、ICが無くてもSメーターが振れてしまいICとは無関係であることが立証された。
又、回路上では9ピンと8ピン間に0.01μFのコンデンサが付いている為この影響を検証するべく、これを外して確認したが全く改善されずがっかりして床に就く。
【2016.07.25】
この受信機の回路は、ずいぶん昔の「初歩のラジオ」で紹介された記事のデッドコピーで製作当時に自分でノートに書き写した部分的な回路図が残っているのみで全体の回路は無い。
そこで基板の表側と裏側の写真を撮り、エクセルで半田面側の写真を反転させて部品面側の写真を見ながら抵抗、コンデンサ等のシンボルマークを描き込んで少しでも回路を追い易くした。
この方法は、今回初めてだったが手っ取り早く、効果的であった。
下の写真は、部品面側からプリントパターンを透過した形で書いたものです。
半田付けをいじりまわしている時の写真で、ひでー半田付けだ。色々試しているとこうなる。

【2016.07.28】
LT spiceで回路シミュレーションを試みたが、今回の様な現象の解析はやはり難しい。
結局、適当に基板のあちこちを手で触ったり、RFチェッカーで突っつき回しているうちに漸く一つの方向性が見えた。
それはBFO回路の水晶のパターンの片側にRFチェッカーを接続するとSメーターの振れが改善されると言う発見だった。
この状態であれば、無信号時のSメーターの振れは改善され信号に応じてしっかり触れてくれる。
受信感度も殆ど問題無さそうだ。(SSBで-10dBの信号が検出できる)
この個所とGND間に半固定抵抗を挿入し、様子を探ってみた。
抵抗値は3KΩ程度が良さそうである。
抵抗が大きくなるほど,Sメーターの振れは大きくなり、逆に抵抗が小さすぎるとBFOが効かずSSBが復調できなくなる。(当然か・・)
今回は、とりあえず2.7KΩの金属皮膜抵抗を取り付けて暫くの間、様子を見る事とした。
これによって、AMでもSSBでも信号の強弱に応じてSメーターが触れる様になり快適な受信機に近づいた。
この方策が妥当かどうか分からないが、今後も机上実験を重ねて行きたい。
まだまだ楽しむ(苦しむ?)余地は沢山有る。

コメント
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