アマチュア無線局 JH0FHB

25年越しの14MHz SSB無線機の製作

50MHz AM/SSB受信機の復活を目指して その58

2017年08月01日 | 50MHz AM/SSB受信機

BFOとIF AMP間の結合部品によるSメータの振れ方の違い
【2017.08.01】
BFOからIF AMP(LA1201)の検波回路へ10.7MHzの搬送波を注入してSSBやCWを復調しようとしている。
BFOの注入レベルが小さいと強力なSSB信号は復調しきれなくなり、大きすぎると微弱な信号が聞こえにくくなる。
無信号時のSメータの振れは、BFOの注入レベルに比例する。
目指す受信機は、無信号時にはSメータが振れず強力な信号が入って来ても微弱な信号であっても、常に綺麗なSSBサウンドが聞こえる受信機である。
今のところ、あちらを立てればこちらが立たずと言う状況であるが、色々と試して見たいので今回は、BFOとIF AMPの間にソケットを取り付けて、ここにコンデンサやコイル、可変抵抗等を入れてどんなことが起こるのか確かめてみた。
図で説明すると、下図の様な方法である。

結合用のソケットに取り付けて試した部品は、下記の5通り。
① 1PFのコンデンサ(リアクタンス≒15KΩ)
② 2PFのコンデンサ(リアクタンス≒7.4KΩ)
③ 47μHのインダクター(リアクタンス≒3.1KΩ)
④ 5PFのコンデンサ(リアクタンス≒2.9KΩ)
⑤ 33μHのインダクター(リアクタンス≒2.2KΩ)

上記の5種類の部品を、とっかえひっかえでSメータの振れを確認する。
中間周波のフィルターは、AM用とSSB用を搭載しているのでフィルターを切り替えてSメータの変化を確認する。
実験結果をグラフ化したものが、下の図。

この実験結果から、47μHのインダクターを取り付けた時がSメータの振れ(無信号時)は最小となる。しかもAMフィルターの時のSメータの振れがSSBフィルターの時よりも小さくなる。
もし、47μHを45μHに、或いは50μHにしたらどうなるのだろう?
どうしても試して見たい。
思いつく方法としては、インダクタンスを47μH付近で連続的に変化させることができる高周波トランスを使う事だ。
しかし、手持ちの部品でその様なものは有るだろうか?
パーツBOXを探すと、有った!
高周波トランスだから、一次側と二次側にそれぞれコイルが巻かれているが、二次側のインダクタンスが約38μH~75μHまで可変できるものを見つけた。
因みにこの高周波トランスは、一次側のインダクタンスは約260μH~480μHまで変化する。
47μH固定値のインダクターと高周波コイルを並べて記念撮影したものが下の写真。
スケールを並べて撮影したから、大きさが分かる。

この高周波トランスを結合部に入れて、47μH近辺の変化の様子を見てみたい!!
高周波トランスの二次側に短いリード線を取り付けて、その先端にソケットに差し込むプラグを半田付けする。
はやる気持ちを抑えて、あえてゆっくりと手を動かす。
こうして実験用の高周波トランスが完成した。
早速取り付けて実験開始。
上手く行けば、Sメータが面白いように変化するはずだ・・・
ところがぎっちょん!
どんなに調整しても、期待していた結果は得られずSメータは振り切ったままだ。
一次側の影響かとも考えて、一次側をショートしてGNDラインに落としてみたが全く効果無し。
一端取り外して、インダクタンスを47μHに設定しても全然ダメ。
何がどの様に影響してこうなるのか、さっぱりわからない。
しかし、こういう時に落ち込んではいけないのだ。
さて次は、10KΩの可変抵抗で試して見た。
この実験はSメータの振れは気にしない事として、SSB信号を綺麗に復調する為にはどの程度の抵抗値なのかを探る為である。
結果は4.3KΩで、それ以上だと注入レベル不足でそれ以下だと注入レベル過多だ。
復調音の事だけを考えれば、入力信号の強弱に応じて可変抵抗の値を手動で加減すれば、使えない事も無いが、そんな受信機ではすぐに嫌気がさすのは目に見えている。
それでは、入力信号の強弱に応じてBFOの注入レベルをオートマチックで可変させる「AGC回路」を付ければ良いかもしれないが、今の筆者のレベルでは実現には程遠い。

やればやる程、疑問が増える。

コメント (2)
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