夏といえばチェット・ベイカー、だ。
暑くなるとCDの山から探し出す。
囁くようにJAZZのスタンダードを歌いながら、進もう。
チェット・ベイカーと、帝王マイルス・デイビスを比べたら・・・。無駄だな。なにせ、マイルスには努力のあとが見える。
チェット・ベイカーの顔は丹精で、歌声は甘く、トランペットは繊細だ。
耳元で歌われたら、落ちない女なんかいるか?
チェット・ベイカーとして生まれたら、なんて想像してみる。
美女が群がり、演奏すれば世界がざわめく。
でも輝いている時間は短かった。
ほとんどの時をドラッグの闇の中で過ごした。
乏しい想像力も暑さに負け、眠りに落ちる。
Let's Get Lost!
Chet Baker - Let's Get Lost