そこからわたしは連れられ裁きの場所に来た。
わたしはロをあけた地獄を見た。またそこで牢獄のようなある種の原を見た。容赦のない裁きである。
そしてわたしは降りて、裁かれるもののすべての裁きをしるし、すべての訊問を知った。わたしはため息をつき、不信心のものの減亡を泣き、心の中で言った。
「幸いなのは 生まれなかった者、あるいは生まれたからには主の顔前で罪を犯さなかった者、この場所に来て、この場所のくびきを負うことがないために」。
それからわたしはいと大きな門のそばに立っている地獄の鍵の 番人を見た。彼らの顔は大きなまむしの顔のようで、彼らの目は消えた明かりのようで、彼らの歯は胸でむき出しであった。
わたしは彼らに向かって言った。「いっそわたしがお前たちに会わずに、お前たちの行ないを見なかったらよかったものを。またわたしの部族のもののだれもお前たちのもとに来なければよかったものを」。
わが子よ、わたしは誓って言うが、人間が存在する以前にすら、その人に裁きの場が用意されており、そこではその人を試すますとおもりがあらかじめ用意されているのである。
また、わたしはあらゆる人間の業を書きものにとどめるであろう。しかもだれもそれをのがれることはできない。
だから、いまやわが子よ、忍耐と柔和のうちに汝らの日々の数を過ごしなさい。汝らが来たるべき終わりなき世を受け継ぐために。
そしてもし主のゆえにあらゆる病気と傷と暑熱と悪ロがふりかかったなら、それに耐えなさい。
またそれを返報できるときでも隣人に返してはならない。
なぜなら返報するのは主であって、大いなる裁きの日に主が汝らにとって復讐者となるであろうから。
だから、いまやわが子よ、あらゆる不正から汝らの心を守りなさい。おもりのなかで永遠に光を受け継ぎなさい。
わが子よ、「父が主とともにあるので、われわれの罪をとりなしてくださるだろう」と言ってはならない。
汝らはわかるだろうが、わたしはあらゆる人間のあらゆる業を書きとめ、だれもわたしの手で書いたものを滅ぼすことはできない。なぜなら、主がすべてをご覧になるから。