もし君に恋が必要なら |
きっと俺に相談するのは間違いだ、 |
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それは憎しみの形が違うからだろう |
もし君に愛が不可欠なら |
都会の生き方に習うのがいいだろう |
漫然と生きるサラリーマンや、その仲間の女たち |
580円のビールジョッキや、リオハのワイン |
よくあるトルティージャや、アヒージョを前に語られる |
大企業の擁する繁華街の、トイレも清潔に保たれた |
レストランに行くといい、 |
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みんな恋の話をしているだろう、 |
男と女が互いの伴侶を目標にしながら |
今日の恋を探しているだろう。 |
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俺の躍起になっているものときっと違う、 |
何度か関係は過ぎた愛もあるが |
俺の今探しているものは違う |
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自然を愛してなどいない、し、 |
同性愛ほどなまめかしくも無い |
明日の糧に、金稼ぎに血眼になっていることも無い |
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ただ俺は |
耳を切るような冷えた夜の中であきらめを探しているだけだ |
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冬の雪の中で流れる体液は驚くほど美しい、 |
それはきっと慈しみとは違う。 |
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君が酔いながら、戸惑いながら探す愛とは |
きっと違う。 |
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いつか君が同じものを探す時があるなら |
俺はいつでも一緒になるだろう。 |
でもきっとそれは君が神様を裏切る覚悟が出来た時だ |