酒馬鹿三兄弟、次男の岸壁はしご酒

酒は飲んだら飲まれましょう、しかし仲良く。拙い酒と乱暴ポエトリ月夜の酩酊ランデブー

ネバーマインド

2006-02-22 13:51:25 | 

たとえ美しい言葉だけで
何かが変わるとしても
苦しかったものが
喜べるとしたとして

俺が欲しいのは
そんなもんではない

たった一言で言い表せる
ような霊感が
コーランの一節にあるとして
誰かの一声が
心を楽にするとしても
俺はそこには行きたくないんだ
苦しみを
舐めるよな
一時を
俺は望んでいる
大地に這いつく張り
流す血を
俺は有しているんだ


come to me

2006-02-11 23:07:49 | 


”人間て、糸で操られてんだよね”
そんなこと、10才のガキに
言われて
一体どうすりゃいい?
”いっぱい喋るとさ、ママが怒るんだ”
大人には説明できないが
あのガキが見つめてる世界観にも
一理あり、俺はと言えば
理屈をこね回し、そうとも思うけど
お前も糸に操られてんだよな
とは
決して言えない

ガキには全てを言い当ててる部分もあり
それ故、
このガキは聡明だと思ったりも
するけど
”操られてても喜ぶことが出来たら
お前は勝者だよ”
って上手く伝えられるか
俺には自信がない
さげすみ、人を見抜く術も身に付けた
10才には
まだ、
親に愛されるということを
ありのまま知るのは、きっと
無理だろう
まして女を愛するということ
それを感じるにもまだ早いだろう
10年間、朝起きて
3度飯を食い
クソをたれ、また寝れば
次も同じだと
いうことを3650回繰り返し
”いい加減うんざりだね”
ってことにしか気付いてないかも

しかしその通り
お前の気付く通りさ

たしかに、
繰り返しがほとんど全てのような
人間の営みで
これは、生きるってのは

操られてるってことにも感じるさ

確かに愛もセックスも音楽も
 芸術も
見て見りゃ
大したもんではないさ
所詮、もがくだけの人間の
哀れな、暇つぶしかも……

 でも
君はまだ恋を知らない
まだ
いろいろ嫌になっても
恋にある高まりを知らない

確かにそれこそ
恋こそ
不遜な、ぞんざいな、やる気のない、頭でっかちな
人間に
神が操る奇妙な糸かもな
でもな、
その高まりをまだ
10才のお前は知らないのだから、

操られて、淋しく
なって、ママにぶたれて
黙る前に
此処に来るといい、

俺のところに来て
音楽を聴いたり、絵を見たり
いい歳こいたおっさんや,年増やらが
感じたことを見聞きしていけばいい

俺達全て、
 操られてんだとしても
  ちっぽけな愛が  
   高まって
それが山より高く、
10才のお前だってより良く生かす…

神の糸の力を、知って欲しい
糸がどうだとか、嫌になる前に。
操られたっていいんだ、
楽しむことだ……

ノーワンダー

2006-02-09 19:49:35 | 
君へと向かうんじゃない
俺へとでもない
誰を巻き込むでもない 横暴なモンスーン
新しい果実の試してみるのも
君へと向かうんじゃない
俺へとでもない

銀行も色々言う
“アフガニスタンの、戦争のせいでは
無いのですが…“
無駄口を叩かれ、俺達は毟り取られるが
誰へというわけじゃない

不自由は俺たちの木を縛り
しかし 自由では島の鳥の
気も狂う

言ってみれば全て無作為で
日本にってわけじゃない
アメリカに向かうんでもない

不幸が来ると言う。
リストラだなんだと、人の言う。
タクシーのお足にもならないせこい仕事ばかり
だと嘆く
不信だ裏切りだと女は
叫ぶ
ついには誰かが誰かを奪いに来る
愛によって…

それは君にじゃあなく また、俺へとでもない
人間へとでもなく、また、動物へとでもない。

安住の唄は唱えないけど
この島が向かっているのは
天国へでもない
地獄へでもない


たった2人世の中の敵

2006-02-08 23:18:01 | 
          

上品であり
物壊し屋で黄金郷を夢見て、
下等で忽せでありたい
夢のような暮らし振りを
台無しにし
豆を煮て食べ
自由を諳んじながら
コヨーテのように痩せる

20枚の証文を2人で燃やし
ヤクでやせ細る

もったいぶっていて
騒がしく、人の気分を滅茶苦茶にし
乱暴で、横暴で、気が狂いそうでいて
それで
愛しく、人一倍愛しくありたい

i love

2006-02-08 22:03:20 | 
おれは好きだった
おれは好きだった

もう何年も無駄にし続けた
赤い鉄塔
金切り声で叫ぶ、囚人
の扉
1つ
2つ、悪いうわさに
傷めつけられて
日に日に弱くなっていく
無垢

あきらめた枯れ草のベッドの上で
15の娘と、ガラス切りのような、危険な
交わり

不潔 異端 偶像
全部、全部
おれは好きだった

死にかけた母親が、娘に対してする
手招き
死にかけた男が、親に対してする
呼称
胎盤まみれの赤ん坊が
ステラレテ
バスケットの上で、野良どもに
噛み千切られる
悲鳴
不吉じゃ、不吉じゃ、と
黒い鳥の渡る島で
さて、一服
オレハスキダッタ

天国には行けないなにか
世の中ですくすく育って
結局地獄に堕ちるなにか

失敗とは、実利的な理想の
不実現でしかない

まさに実利的
求めて泣く姿
1人で歩く姿
  誰も喋らない車の中や
  静かなステレオ
スローモーションの暴力シーン
針に糸を通す集中力
針を差し込む集中力

 雲 稲妻 光
血 虫
全て殺すこと

おれはすきだった
おれはすきだった

朝方目が眩んで

2006-02-08 18:37:17 | 



全ての幻のような
デジタルリキッドに
忠誠を誓う

全ての島のような
全てのインチキ遺跡の目のような
偶像に忠誠を誓う
グリーンの爪の、イモ虫のような
足指の女に
その脚の付け根に全てを誓う

裏窓から燃える鈍い銀
その純情に全てを捧げる

幻視のペーパーの中ですごす
全ての既視感に直感を詠え

ベルトで縛られた女
裸で吊るされた男
鴨の骨の砕ける音
そしてワイン。
緞帳の裏での,秘密のキス
フラッシュバック
俺達の足跡で
撒き散らかした疫病

それら全てに忠誠を誓う
君がこれから出会うものも
まだ
  満たされていない。

マインド ステーツ

2006-02-08 16:10:13 | 
       

モルヒネ 一服のあと
 笑って パンケーキを 一山。
これは確かに変わった事で
つまり普段ではしないような事、
例えば
甘ったるいバラードのそれも日本語で、を、聴いたり
コメディードラマを見たり

もしくは人を愛したり
そういうのは偏性意識

ウォッカ、テキーラ、
始めるとこれは、誰もかれも
気も声もでかくなり
路上で喧嘩がおっぱじまるって訳だ
これも恐らく普段の自分では
無いんだろうな

涼しい風が吹いてくる。

その時、あの女の顔も、
何とはなしに、喜んでいる
時には雨が俺の心を塞ぐ事もあるだろう

心の状態を統一させておく事は
とても難しい
常に偏性意識、

こころの状態は いつも
一服のモルヒネのよう
浮き、
沈み。

しかし 何より音楽が
俺を奮い立たせてくれる
もちろん甘ったるいバラードのそれも日本語で、じゃ無いような
音楽が
俺に 不思議な体験を届ける
まるで
 全能で
   宇宙のような


普遍の者には悟れない

2006-02-08 13:15:02 | 
  
港のガラス張りのビルの前に立つ
物売りの赤い髪をした 小娘に
無限の愛を感じる
ただ、ビーチで
無心のパラソルを立てる
年端も行かぬ黒い肩の
小僧に

人ごみの街の
暗がりで
一仕事終えて、ため息で手を洗う
睫毛の青い風俗嬢に
無限の愛を感じる

裏切られた人たちに
失望を念じた人に
無限の愛を
感じる。

男の為にピルを飲み
女の為に生殖器にシリコンを入れる
そのような阿呆な男と女に
最大限の愛を感じる

夢の限りを尽くし 挙句におのれの
体を
打ちのめす
ような人間に

一人で駅のホームに立ち、
湖のほとりのように陶然と
物思いに耽り
逆上の涙をひっそり落とす 彼女のハートに
最大の愛が密やかに住んでいる
と、俺はそう思う。