福岡のペットシッター・BM WAlking日誌

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犬の発情・妊娠について

2011-10-27 | 日記
前回、猫の発情・妊娠について記載しましたので、犬についても記載したいと思います
(実際、よく聞かれるし

発情など犬の生理もまた生まれつき備わったものなので、人間にとっては迷惑なこともあるかもしれませんが、本能であり、自然なことなので、無理に止めさせることは出来ません。
犬の生理をよく理解して、愛犬が幸福な生涯を送れるようにしましょう

犬に限らず大半の哺乳類の雄は、繁殖行動に特に熱心な季節はありますが、明確な発情期はありません
交配相手の雌の受け入れ可能なら、基本、いつでも繁殖行動が可能です
それに対して雌は体内の生殖器が複雑なホルモンの影響を受けるので、明瞭な発情期があります

犬の雌は犬種や個体差が、あるものの、だいたい生後、10ヶ月~16ヶ月くらいの間に、最初の発情期を迎え、その後、年に1~2回の発情を繰り返します


1.発情前期(約5~15日間)
交尾の準備時期。興奮しやすくなり、外陰部が肥大し、発情出血が始まります。しきりに外陰部を舐めるので飼い主は出血に気づかないこともあるので注意しましょう。
雄は雌の尿中のフェロモンに引き寄せられますが、雌はまだ交尾を許容しません。

2.発情期(約5~20日)
外陰部はさらに肥大し、出血量は少なくなります。雄を許容するようになり、発情期初期に排卵された卵子は排卵後、2~3日で受精可能な状態になります。

3.発情休止期(約2ヶ月)
交尾し、受精した場合は妊娠状態に移行します。卵子が受精せずに妊娠していない場合や交尾をしていない場合でも偽妊娠(想像妊娠)になる場合があります。偽妊娠とは、まるで妊娠しているかのように、乳汁がでるなど、妊娠時と同じ徴候が現れる現象です。

4.無発情期
次の発情を迎えるための準備期間です。発情しても交配相手が見つからないことは犬にとって、大きなストレスとなります。しかし、性欲は本能ですから、しつけで抑えることはできません。
日本獣医師会でも「繁殖を望まないのであれば、不妊・去勢手術を適切な時期に行うのが有効な選択肢」としています。かかりつけの動物病院とよく相談しましょう。


もう少し、不妊・去勢手術について書き加えさせて頂くなら・・・・
犬は通常、1回で複数(3~5匹程)の子犬を出産しますので、生まれてくる全ての命を愛情と責任を持って育てる環境があるのか、よく考えてください。もし、その環境がないのなら(現在、犬が欲しい人の数より、犬の数の方が多いのが現状です)、去勢・不妊手術を真剣に考えてみる必要があるでしょう。
手術をすることで、発情のストレスや、近年増加傾向にある生殖器系の疾病(ホルモン性の疾病や前立腺、乳腺、精巣、卵巣、子宮など)予防などの利点があり、結果的に永生きをさせることになります。また、攻撃性やなわばり意識などが抑えられ、しつけがしやすくなるなどのメリットもあります
手術後、太りやすくなることもありますが、これは、飼い主がきちんと食事と運動を管理することで、コントロール可能です

いろんな考え方の方がいらっしゃるとは、思いますが、何が正しいとか、何が悪い、とかいうことでなく、飼い主さんが、飼育環境や将来的なことも含め、自分の愛犬がどうしたら幸せな生涯を送れるのか、よくよく考えて判断することが何より大事です。成り行きに任せて、結局、小さな命に責任を持てない・・・ということに、ならないようにしてください