アリ@チャピ堂 お気楽本のブログ

日々の読書記録を勝手きままに書き記す

2010年を締めくくりはコナン・ドイル

2010-12-31 17:21:10 | ミステリー・ハードボイルド
「緋色の研究」は読書体験の原点か、そして連続更新もあと3日で一休み


「緋色の研究」 コナン・ドイル著 安部 知二訳 創元推理文庫 1960年発行

今年このブログを始めて
過去の読書体験が蘇る(思い出せないのは絞り出して・・)という良い機会になった
が、なまじ連続更新をと続けてしまったので
新しい本の合間に過去の思い出深い本をとの目論見はあっさりご破算になり
思い出の本を読み返していばかりいた

その中ではP.K.ディックを読み返すことになったのは
当時読み飛ばしたもので、新鮮な驚きを感じた本もあり
楽しい時間を再現することになった
経験を経て意味付けできること
その意味を別の視点から見直すことができた
ただ、第一印象は大事で
その時深く印象付けられたことが大きく揺らぐことはない
(はず・・)

コナン・ドイルは小学校の図書館で順番を争って読んだ本の一つであり
文学(とまでいかないにしろ)体験の第一歩ではある
江戸川乱歩のちょっと大人の世界を匂わせる児童向け全集
イラストがなんか艶めかしかった
アルセーヌ・ルパンもみな読んでいた
それ以外ではマンガの日本歴史とかが出始めたころで
これを図書室において良いのかと議論もあった時期だった

クイーン、クリスティ、チェスタトンそしてドイルと
ミステリではずせない作家であると同時に
読み返しても雰囲気がありトリックがどうであれ
終生付き合える作品が多数ある
と言って、クイーンとクリスティは手放してしまったが
今のアニメの定式化されたものとは
オリジナリティにおいて群を抜く
時代に先駆けているのだから当たり前であるのだが
文学を創生する師の時代に開拓された手法や作風でありながら
彼らの時代が知的財産の歴史的価値を十分に人々が意識していた
彷徨うことなく英知が未来を築くと確信していた時代だ
それが失われたとは思えない
そうした匂いをもった作品はまだまだたくさん生まれてきているはずだ
ライトノベルの中にも片鱗はあるかもしれない(あまり期待しないが)

来年は新しい本を読むための動機づけとなるよう
ブログの方針を改めていきたい
でも正月は文学的原体験を懐かしむ
正月らしい本をアップして区切りとしよう

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