仮設にて ～福島はもはや「フクシマ」になった～ より

10/4～5にお伺いした南相馬で、一人のオジ様にお逢いしました。

その方とお話していると「私、本を書いたんだ。読みます？」と言われたので、1冊の本を買いました。

その詩集は、仮設住宅暮らしをしている方の本音が沢山書かれていて、今現在抱えている問題も見えてくるものでした。


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避難所から避難所へ

転々と避難所から避難所へ
何度も何度も繰り返し
ようやく　辿り着いた仮設住宅
四畳半一間の不自由に囲まれた
異様な空間

眠れない夜がつづく
苛立ちと絶望が交差する先の見えない不安
「もうダメだ！頭が変になりそうだ！」
きのうそういっていた人が
フラフラときょうも歩いている

こんな事をこの先
何年繰り返せばいいのだろう

「頑張れ！」と言われても
「立ち上がれ！」と言われても
「前を向け！」と言われても
どこへ向かって進めばいいのだろう

折角　震災の中を生き延びたというのに
自らの命を絶つ人が後を断たない

そう言うボクも紙一重の毎日
そんなボクの折れそうな心を
支えてくれたのはあなたです

日本中のあなたの励ましや支援のおかげで
かろうじでここにいます

助けてくれて「ありがとう！」
助けてくれる人が居るから
「すごい！」
そのやさしさがうれしい
心強い

その感謝の気持を伝えるために
精一杯の強がりと
精一杯の笑顔で
「がんばります！」
「負けません」と
差し伸べてくれたあなたの手を握り返します


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フクシマが背負った重い荷物は、時間の経過とともに更に重さを増しているのかもしれません。
アタシたちに、何ができるでしょう。

いつ、自分にも大自然からのしっぺ返しが襲いかかるかわかりません。

この近辺の仮設住宅の方から、それぞれ何十万もの義援金が集まり、広島へ送られました。
こんな苦しい生活をしているのになぜそこまで出来るの？と聞くアタシに、「してもらった感謝の気持ちをお返ししただけなんだよ」と、言われました。