墓石クリーニングの女

お墓と向き合うことで『大切なもの』を日々感じながら、あつく生きる女…それが、アタシ。

お地蔵さまと怪しい女 

2011年06月05日 | 仕事
これを見てください!



このお地蔵さま、東久留米市指定文化財になっているものです。

小金井街道沿いで、1767年から244年間もの長い間立ち続け、「右大山道」「左江戸道」と道しるべになり、村人を守り続けてきたのです。

なのに…少し前に落書きをした族がいたらしく、年に一回のお着物の着替えのときに気がついたご近所の方は胸を痛めておいででした。



4ヶ月ほど前の話になりますが、実はこのすぐ近くにある延命寺の離れ墓地で古石塔を11基洗いました。

その古石塔は、旧延命寺の移転時に墓地に雑然とおかれていた無縁のお墓らしく、移転してからも雑然と固めて置いてあるだけでした。



なぜ、持ち主のないこのお墓を洗うことになったのかと言いますと、この古石塔を見たご近所の方が形状からみて和尚さんのお墓に違いないと思い、このまま朽ち果てる前にぜひ書いてある文字を全部記録し、旧延命寺ゆかりの方であれば自分で供養して差し上げたいと考え、クリーニングを依頼してくださったのです。

クリーニングの費用はもちろんのこと、きちんと墓所を造り五輪塔を建てこの古石塔を整理するところまで、身内でもないその方が費用を出してくださいました。

こんなご時勢に、素晴らしい方もいたものです。

洗浄後のお墓です。文字がはっきり読めるようになると、旧延命寺の頃のご住職のお墓のようだとハッキリしてきました。
    

だんだん読めるようになってきたその文字を見て、なんだかワクワクと言うか興奮していたアタシです。



この墓所にも、東久留米市指定文化財のお地蔵様があります。



これを見たとき、ビビッときました!

いつか、文化財とか歴史のある大切なものを守るため、またはその歴史を知るため、たけしょうの技術を生かす時が来るに違いない!いや、きて欲しいと強く思ってきたからです。

いつか、この地蔵群をアタシがキレイにし、欠けて落ちそうになっているところをくっつけ修理してあげよう。そう思っています。(強く思うときっと実現する!)



話を戻しますが、こんなことがあって、すぐ近くにある「坂の地蔵さま」の落書き落としのご依頼があったのです。

近づいてますよ~~~!

この日一人でここを訪れたアタシは、この祠の中に入り込み、地蔵さまの着物を脱がせ、ひたすらゴシゴシゴシ…

近所の方が遠巻きに「何者なんだ!?」「何してるんだ!?」「あやしいいいいい!!!!」と、かなり不安げに見ていたようです。(アタシは気づいてませんが)

洗いながらでっかいくしゃみをしました。「ぶあっくしょんっ!!」すると、すぐ横の道を通過していたオジサンが、飛び上がって振り返りました!「地蔵がくしゃみしたかと思った!!」って、裸で水をかけ洗っているからって、まさか~♪

では、今回の出来を見てください!









お着物を着せて、出来上がりです。



たけしょうを呼んでくださった石屋さんが見に来ると、ご近所の方が「こんなにキレイにとれるんだね~!」「女の人が何してるんだと思ったよ~!」と皆さん出てきて口々に感想をお話してくださったようです。

気になってこっそり見ていた人が沢山いて、誰一人声をかけられかかったとこをみると、かなり怪しい女だと思われていたんじゃないかと思います。

さて、次は地蔵群いきますか!?(受注してませんが、誰か依頼して~~~~)


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