墓石クリーニングの女

お墓と向き合うことで『大切なもの』を日々感じながら、あつく生きる女…それが、アタシ。

営業日記 ~谷中でナンパ

2008年05月09日 | 仕事
谷中霊園に営業にきてます。

霊園に来ると、必ず出逢いがあります。
偶然なのか、必然なのか…

よばれたのかも…と思う場面や、あたしに気を入れてくれる人物と遭遇したりとか。

その時思うのです。
あの方は、あたしに何か伝えるために、ここにわざわざ着てくれたのかな…なんて。



さて…

今日はナンパされました。
「上野公園までご一緒しませんか?西郷隆盛に会いに行きましょう。」
こんなナンパ?は人生○3年生きてきて初めてです。
なかなか経験できるものではないでしょう…
でも、ちょっと嬉しい。

あたしはある方のお墓の前に立っていました。
ジーッと見つめて。
変な奴と思われることは度々あります。

何を見ているのかって…汚れですが…戦前に建てられ、そこには○○の像と書いてある。
そう、お墓ではなかった。それは台座でした。
戦時中その上にあった銅像が持っていかれ、台座だけ残されているのです。

よくあるんです。いまだに戦争の傷跡が。
外柵の鉄の柵や扉だけ持っていかれてるお墓。
故人の為に建てたお墓の鉄柱を、国が誰かの命を奪う鉄の玉に変えるため奪う。
そんな時代があったこと、お墓を洗うようになってから、この目で見て感じる。
傷跡と汚れ。

そんなアタシに、話しかけてきた老紳士がいました。
彼は、16歳の時、特攻隊訓練所にいたそうです。
あと半年戦争が長引けば、自分は突っ込んで戦死してました…と話してくれました。
お兄さんは特攻隊として亡くなって、当時、自分は兄の無念をはらすために死ぬんだと思い疑わなかったが…
その後、兄の無念をはらすために生きると決意したそうです。

しばらく二人で話してました。

生かされた命。
そんな事実を伝えることが、貴方の使命ですか?

…素敵な方でした。


せっかくのお誘いを断り、次にあたしの目にとまったのは、愛染屋さんの店先においてある一冊の本。

谷中って味のある町ですよ。

この本は1984年から、23年間も愛され続けた地域雑誌で、他のメディアでは決して伝えられないものを、読者と共有してきたそうです。
「其塔碑は即ち、魂魂のよるところ」
という特集記事に惹かれて買いましたが、内容はこの町への愛情の詰まった、この町に生きた人にしか書けない、奥深いものでした。

冒頭のお知らせから…
「長いものに巻かれず、トラブルにはおそるおそる首を突っ込み、紙つぶてで闘い、打たれれば引っ込んでまた顔を出し、まちがいを訂正し、苦言に頭を垂れ、しかし懲りず、好き勝手に作り続けることができたのは、この町のおかげです。もう少しです。ぜひ最後を見届けて下さい。」

この熱い言葉に胸をうたれました…

定期購読の節目である2年八冊を責任もって刊行し、九十三号を最終号とするそうです。


最後にアタシが気に入った場所は、招き猫のお店でした。
おじいちゃんが焼いてくれた煎餅を食べながらブラブラして、招き猫ゲットしてきました。

ステキな店。
招き猫だらけ。
猫の色や、上げた手が右手か左手かで、招くものが違うそうです。
面白いので、調べてみて下さい。

なにより、自分の猫ちゃんやワンちゃんの写真から、オリジナル招き猫(招き犬)作ってもらえるの!
めちゃ、欲しかった!
「招き俺様犬ぶー」

ただし、招くものが良いものかは定かじゃないね…


満喫しました。
谷中気に入った!
煎餅もめちゃうま!


と、ここまで読んで、アタシがさぼりまくりで社長にどやされると思うでしょ?

ちゃんと、予定以上のチラシをまき、商談も進めましたよ!


谷中に通う日々も、近いっす!!!\(^_^)/

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