どんよりとした曇り空のもと、久し振りに上野に向かった。石橋メモリアルホールで開かれる、鈴木秀美指揮のオーケストラ・リベラ・クラシカの定期を聴くためだ。
すでにアルコールが入っている身体になっていたので、ハイドンは第1楽章から第2楽章にかけて意識が途切れた(笑)。ハイドン特有の穏健な音楽でよい気持ちになってしまったのだが、それもまたよし(笑)。音楽と演奏がよかったわけだから。
この曲は、1788年の作曲で3曲のドーニ交響曲と呼ばれる作品のひとつだが、まあ、あまり演奏される機会はないだろう。ハイドン楽長の曲なので、常識の範囲内、お定まりの形式で進む交響曲だ。だが、変わっているのは最終楽章で、ここでは何度も偽終止が続く「仕掛け」があり、終わったと思った会場から拍手が起こりかけ、指揮者から客席に目配せが。ハイドンらしいユーモアの鈴木楽長流の演出だったかも。
一方、ご存知、ベートーベンの7番(1813年初演)は、稀有壮大、躍動感溢れる音楽。私としては、大変ご無沙汰のベートーベンだが、不覚にも最初から切れの良い大きな音に衝撃を受けてしまった。4プルトほどの小編成でこのような圧倒的な音に出くわすとは思っていなかった。そのまま、沸騰するベートーベンの世界に引きずり込まれてしまった。
疾風怒濤があるかと思えば堅固な構築物が出現する。あらゆる音が生きることを讃えているように思えた演奏だった。
このような感情は自宅でCDを聴いていては起こらないだろう。多分、この小編成で小回りのきくベートーベンだから体験できたのだと思う。
アンコールのアダージョが、興奮した神経を心地よく鎮静させてくれたようだった。
■日時 2015年10月17日(土)15:00~
■プログラム
J. ハイドン(1732-1809):交響曲第90番ハ長調Hob.I-90
休憩
L. v. ベートーヴェン(1770-1827):交響曲第7番イ長調作品92
アンコール:J. ハイドン:交響曲第87番イ長調Hob.I-87から第2楽章
指揮;鈴木秀美、オーケストラ・リベラ・クラシカ
上野学園 石橋メモリアルホール
すでにアルコールが入っている身体になっていたので、ハイドンは第1楽章から第2楽章にかけて意識が途切れた(笑)。ハイドン特有の穏健な音楽でよい気持ちになってしまったのだが、それもまたよし(笑)。音楽と演奏がよかったわけだから。
この曲は、1788年の作曲で3曲のドーニ交響曲と呼ばれる作品のひとつだが、まあ、あまり演奏される機会はないだろう。ハイドン楽長の曲なので、常識の範囲内、お定まりの形式で進む交響曲だ。だが、変わっているのは最終楽章で、ここでは何度も偽終止が続く「仕掛け」があり、終わったと思った会場から拍手が起こりかけ、指揮者から客席に目配せが。ハイドンらしいユーモアの鈴木楽長流の演出だったかも。
一方、ご存知、ベートーベンの7番(1813年初演)は、稀有壮大、躍動感溢れる音楽。私としては、大変ご無沙汰のベートーベンだが、不覚にも最初から切れの良い大きな音に衝撃を受けてしまった。4プルトほどの小編成でこのような圧倒的な音に出くわすとは思っていなかった。そのまま、沸騰するベートーベンの世界に引きずり込まれてしまった。
疾風怒濤があるかと思えば堅固な構築物が出現する。あらゆる音が生きることを讃えているように思えた演奏だった。
このような感情は自宅でCDを聴いていては起こらないだろう。多分、この小編成で小回りのきくベートーベンだから体験できたのだと思う。
アンコールのアダージョが、興奮した神経を心地よく鎮静させてくれたようだった。
■日時 2015年10月17日(土)15:00~
■プログラム
J. ハイドン(1732-1809):交響曲第90番ハ長調Hob.I-90
休憩
L. v. ベートーヴェン(1770-1827):交響曲第7番イ長調作品92
アンコール:J. ハイドン:交響曲第87番イ長調Hob.I-87から第2楽章
指揮;鈴木秀美、オーケストラ・リベラ・クラシカ
上野学園 石橋メモリアルホール