子宮がんで入院中の48歳の患者さん。
禁煙外来をみずから希望して受診。
入院直前までタバコを吸っていたとカルテに書いてある。
「入院中はタバコ吸わずにいられてるんですけど、このあと退院したりした場合、吸っちゃうんじゃないか心配なんです」
『入院中と退院したあととでは、何が違うのかしら?』
「病院は禁煙だし、入院中はタバコを買いに行けないし…」
『病院に監禁されているわけじゃないんたから、隣のローソンまでタバコを買いに行こうと思えば行けるでしょう?』
「まぁそうですね(笑)でも看護婦さんたちの目もあるし…」
『ナースたちは禁煙を薦めるかもしれないけれど、四六時中、見張っているわけではないし、吸ったからといって、罰を与えるわけでもないしね』
「家では、犬と私しかいないし、暇だと吸っちゃうんです。何もしないでいるのは苦手なんです」
『入院中のほうがよっぽど暇なんじゃないの?どうしてるの?』
「携帯いじったり、ゲームしたり…」
『家でだって同じことするわよね?』
「はい…」
『さて…何が心配なのかしらねぇ?環境的には病院も家もかわりないことがわかったわよね。タバコはやめたほうがいい、やめたいっていう気持ちもあるのよね?』
「それはもちろん。うーん、どうしてかしら…」
『あのね、禁煙の環境にあるとかないとか、見張ってる人がいるとかいないとか、自分の意思が強いとか弱いとか、そういうことじゃないの。あなたが不安になっている理由はただひとつ。依存症っていう病気だからってこと。すごーく単純。ニコチンの依存症だってことだけなの。とってもシンプルに考えればいいの。今回、大変な病気になってしまって、色々悩んだでしょう?治療も頑張ってるのよね?だから、今はタバコなんて吸う気は遠のいているかもしれないけれど、人によっては、手術でお腹切って痛くて動けないのに、這ってでもタバコ吸いに行きたくなっちゃう人もいるのよ。タバコってそういう病気なの。』
ワタシの話を聞いていた彼女はポロポロと涙を流していた。
「どーして涙が出てきたのかしら」と、最後は爽やかな笑顔で病室へと帰っていった。
禁煙外来をみずから希望して受診。
入院直前までタバコを吸っていたとカルテに書いてある。
「入院中はタバコ吸わずにいられてるんですけど、このあと退院したりした場合、吸っちゃうんじゃないか心配なんです」
『入院中と退院したあととでは、何が違うのかしら?』
「病院は禁煙だし、入院中はタバコを買いに行けないし…」
『病院に監禁されているわけじゃないんたから、隣のローソンまでタバコを買いに行こうと思えば行けるでしょう?』
「まぁそうですね(笑)でも看護婦さんたちの目もあるし…」
『ナースたちは禁煙を薦めるかもしれないけれど、四六時中、見張っているわけではないし、吸ったからといって、罰を与えるわけでもないしね』
「家では、犬と私しかいないし、暇だと吸っちゃうんです。何もしないでいるのは苦手なんです」
『入院中のほうがよっぽど暇なんじゃないの?どうしてるの?』
「携帯いじったり、ゲームしたり…」
『家でだって同じことするわよね?』
「はい…」
『さて…何が心配なのかしらねぇ?環境的には病院も家もかわりないことがわかったわよね。タバコはやめたほうがいい、やめたいっていう気持ちもあるのよね?』
「それはもちろん。うーん、どうしてかしら…」
『あのね、禁煙の環境にあるとかないとか、見張ってる人がいるとかいないとか、自分の意思が強いとか弱いとか、そういうことじゃないの。あなたが不安になっている理由はただひとつ。依存症っていう病気だからってこと。すごーく単純。ニコチンの依存症だってことだけなの。とってもシンプルに考えればいいの。今回、大変な病気になってしまって、色々悩んだでしょう?治療も頑張ってるのよね?だから、今はタバコなんて吸う気は遠のいているかもしれないけれど、人によっては、手術でお腹切って痛くて動けないのに、這ってでもタバコ吸いに行きたくなっちゃう人もいるのよ。タバコってそういう病気なの。』
ワタシの話を聞いていた彼女はポロポロと涙を流していた。
「どーして涙が出てきたのかしら」と、最後は爽やかな笑顔で病室へと帰っていった。
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