かりんとう日記

禁煙支援専門医の私的生活

ついね・・・

2014年03月07日 | サポーターの心得
今日は、来月から敷地内完全禁煙化することにした技術系専門学校に招かれて講話。

見たところ、19~20歳の生徒達の喫煙率は4割くらいか。
2年生は今月で卒業。
喫煙率が比較的高い職業に就く子が多いから、今日の講話は、禁煙を考えるチャンスにしてあげないといけないという思いがあった。

最初のうちは落ち着かず、教室全体がざわついている。

『顔見れば、タバコ吸ってるかどうかが分かります』とアッパーカットを一発。

COPDの肺の生写真を見せつつ、患者演技つきで説明したりしていくと、だんだんとこちらに集中するようになった。


ときどき、あちこちで、「やべーよ」というつぶやきが聞こえてくる。

そう、まずは、みずから「ヤバイ」と気づくことが重要。


「ヤバさ」の本質である依存症について理解させるためには、「快感」について話す。



『今までにどんな快感を経験したことある?』


「そりゃ、SEXのときでしょ」


若ければ、「快感」という言葉でまず最初に連想するのはSEXのことだろうに、ニヤニヤしてなかなか口に出してはこないのがふつう。

でも、勇気あるひとりが発言してしまったら・・・

全員が、ワタシがどんな反応をするか、注目しているのがわかる。

すると、こちとら、ぶりっ子お嬢じゃないんだぜ、女医者をなめんなよ、という気になって、無視したり、ごまかすことは絶対にしない。

だから、そのことを例に、説明することになった。
で、あらためて、若造達を前にして、考えてみた。


ニコチンの離脱症状(吸いたくなったり、いらいらしたり、落ち着かなくなること)が出現したとき、喫煙してニコチンを摂取すると、一瞬、みせかけの、相対的な快楽を感じる。
それはたしかに、想像するに、射精直後の感覚に似ているかもしれない。


『男性と女性とでは、SEXで得られる快感は、違うと思う』


「どうちがうの?」


『男の人は、終わったあと、すぐ冷静になっちゃうでしょう?彼女に腕枕してあげないと優しくないって怒られるから、しかたなくやっているんでしょ?ほんとは、さっさと服着ちゃいたいんでしょう?(笑)』



このあとも、メンソールタバコがヤバイ話とか、なんだかついつい、そっち系の話が続いて、なんだか、自分でちょっといやになった。


君達のレベルにあわせたからだからね!






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