かりんとう日記

禁煙支援専門医の私的生活

搬送

2008年03月27日 | 今日こんなことが
久しぶりに救急車に乗った。
他病院への患者さんの搬送に同行。
お父さんにずっと付き添っていた娘さんと一緒に乗り込んだ。

彼女は看護師。
15分ほどの時間だったが、色々と話ができた。

『毎日付き添っていて、疲れたでしょう?』

「ええ。でも大好きな父のためですから、全く苦になりません。でも、自分の親だと頭がパニックになっちゃうこともありますね。普段仕事では患者さんをもっと冷静に看ているはずなんですけど」

数年前、心筋梗塞で祖母が倒れたときのことを思い出した。
あのときもちょうど今日のように、専門病院に搬送する救急車に同乗したのだった。
搬送中は医師としての目で、祖母の顔色や心拍モニターを見ていたつもりだった。
しかし収容先の病院のCCUで、担当医から呼吸器をつけるかどうかの判断を迫られたときは、すっかり医師としての冷静さを欠いてしまっていた。

研修医の頃、T大医学部教授のお父さんという方を受け持ったことがある。
そのお孫さんも、当時ちょうどワタシと同じ年くらいで医者をしているとのことだったが、ワタシに「祖父をよろしく」と言った彼の目も、涙でウルウルしてたのを思い出した。








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